スライサー ideaMakerの詳細設定(その他編)
3Dプリンターのスライサー ideaMakerを使いこなす為に必要な詳細設定の解説(その他編)になります。
その他の項目ではモデルの修正や他の項目と関連する内容について設定する事になります。
導入方法や他の項目についても説明していますので、他の項目について知りたい方はマニュアルをご参照ください。
修復
モデルの壊れた構造を修正する:モデルデータのエラーを修正するかどうかの設定。
ONにする事で不都合が発生する事は滅多にない。
スライスに掛かる時間が増えるので、異常のないモデルデータを作成しているのであればOFFでも構わない。
内部のオーバーラッピングパーツをマージする:オーバーラッピングしてる箇所をマージするかどうかの設定。
マージしない場合は、上記画像のようにオーバーラッピング部分は存在しないものとして扱われる。
スライスに掛かる時間が増えるので、モデルデータの段階でマージしてあるのであればOFFでも構わない。
データの薄い壁構造部分をチェックする
モデルデータの薄い壁構造になってる部分をチェックするかどうかの設定。
ここがOFFの場合、他のタブの項目で薄壁構造に関する設定を入力しても反映されない。
最小シングル押出幅(%):薄壁造形時の最小押出幅の設定。
薄壁を造形する時の最小押出幅。
最大シングル押出幅(%):薄壁造形時の最大押出幅の設定。
薄壁を造形する時の最大押出幅。
ギャップを埋める
シェルの隙間を埋める:シェルの隙間を埋めるかどうかの設定。
OFFの場合はシェルに隙間があっても埋めなくなる。
隙間を埋める事で強度を上げる事が出来る。
ギャップの充填を行い、単一線幅のソリッドフィルを造形する:単一の線で埋めるかどうかの設定。
次に設定する最小~最大単体押出幅の範囲内で埋める事ができる場合、単一の線でギャップを埋める。
最小単体押出幅(%):単一線でギャップを埋める時の最小幅の設定。
エクストルーダーの性能と使用しているノズル径と相談して決める。
一般的なエクストルーダーで0.4mmノズルを使用しているのであれば60%程度まで減らせる。
減らしすぎると吐出が不安定になるので注意。
最大単体押出幅(%):単一線でギャップを埋める時の最大幅の設定。
エクストルーダーの性能と使用しているノズル径と相談して決める。
一般的なエクストルーダーで0.4mmノズルを使用しているのであれば200%程度まで増やせる。
増やしすぎるとモーターに負荷がかかったり、詰まりやすくなるので注意。
オーバーハングシェルの検出
モデルのオーバーハング部分を検出するかどうかの設定。
オーバーハング部分の設定を他と変更したい場合にONにする。
ONにするとスライスに掛かる時間が増える。
オーバーハングシェルの角度:オーバーハングシェルとして検出する角度の設定。
ここで設定した角度より大きい角度をオーバーハング部分として扱うようになる。
オーバーハングシェルの流量:オーバーハングシェル部分の流量設定。
オーバーハング部分で流量を変えたい場合に変更する。
オーバーハングシェルのファン速度を有効にする:オーバーハングシェル部分のファン速度を変更する設定。
オーバーハング部分でファンの速度を変えたい場合に変更する。
グローバルオフセット
Gコード全体のXYZ座標を修正する設定。
特に理由がない限り変更しない。
一時停止する
モデルの指定した高さで停止する設定。
モデル内部にナット等を埋め込みたい時に使う機能。
ブリッジ検出を有効にする
モデルのブリッジ部分を検出するかどうかの設定。
ブリッジ部分の設定を他と変更したい場合にONにする。
ONにするとスライスに掛かる時間が増える。
押出幅率:ブリッジ部分の押出幅率の設定。
ブリッジ部分の押出幅を変更したい場合に設定する。
変更する場合は100%以上にする事が多い。
ブリッジファンの速度を有効にする:ブリッジ部分のファン速度設定。
ブリッジ部分のファン速度を変更したい場合に設定する。
固定ブリッジング角を有効にする:ブリッジフィルラインの角度設定。
ブリッジ部分におけるフィルラインの角度を指定したい場合に設定する。
(OFFの場合は自動で計算される)
最小許容ブリッジ面積:ブリッジとして検出される最小面積の設定。
ここで設定した面積より小さい部分は通常の造形として扱われる。
ブリッジ流量:ブリッジ部分の流量設定。
ブリッジ部分の流量を変更したい場合に設定する。
最大サポート領域の割合:ブリッジ部分の最大サポート領域の割合設定。
ブリッジ部分にサポートが生成される場合、サポートの領域が何%までならブリッジとして扱うかの設定。
ブリッジ設定をシェルに適用する:ブリッジ部分のシェルもブリッジとして扱うかどうかの設定。
OFFの場合、ブリッジ部分であってもシェルの造形は通常の設定が反映される。
ブリッジシェル流量:ブリッジシェルの流量設定。
ブリッジ設定をシェルに適用するをONにしている場合に反映される。
ブリッジシェルの流量を変更したい場合に設定する。
まとめ
3Dプリンターに慣れていない場合は、修復の項目を全てONにするぐらいでいいと思います。
以上でideaMakerの詳細設定(その他編)の項目説明は終わりです。
必要に応じて追記したり修正したりしていく予定です。
この項目は「こんな考え方で使うといいよ!」とか「ここ間違ってるぞ!」みたいなコメントは知識を共有するために大事なので何かありましたらご指摘をお願いいたします。
ideaMakerの使い方や応用方法に関する説明記事は下記のマガジンに随時追加していく予定です。