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私的な詩的な、ひとりごと。

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思った事をつらつらと綴っていきます。
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#しりとり散文

お題『寒の戻り』

リクエストを無視して
てるてる坊主もお手上げな
名もなき季節がやってきた
太陽も何だかモヤモヤ
やっと来た春の中に
逃げ込んで来た小さな冬
夢見た暖かさを忘れられなかったんだろう
上を向けば冬のヒソヒソ話が聞こえてきそうな
何とも不思議な期間
#しりとり散文

お題『月』

綺麗すぎて悲しくなる位
いつだって夜は幻想の中
階段を上がって月まで行こう
憂いを帯びたこの心だって
照らされて明るくなるから
ライトなんか必要ないんだ
だって美しい明かりがどこまでも広がってる
瑠璃色に夜が輝き出しそうな素敵な予感 #しりとり散文 #んで終



お題『たんぽぽ』
ぽんぽんと頭を撫でて
手を繋いで家路をゆく
くだらない冗談で笑う君
見慣れた笑顔がやっぱりいいね
ネオン煌くこんな都会にも
もうたんぽぽが咲いていて
手をほどいてサヨナラする君の足元
飛んでいった綿毛
芸術的な光景に
認知したのは君のいる安心感 #しりとり散文

お題『雨』

めそめそと涙を流す
すっきりしない気持ちはどんどん大きくなっていく
雲が空を覆いつくして
天気予報は大ハズレの雨で
電気もつけずに暗い部屋でうつむき
きみがもういない此処
心の真ん中に大きな穴がポカン
#しりとり散文 #んで終

お題『晴れ』

レースのカーテンの向こう側
和気藹々と日向ぼっこする子猫たち
小さなその体を優しく日が包む
無邪気な姿に思わず笑みが溢れ
レンズを覗き込みすかさずシャッターオン
#しりとり散文 #んで終わり #シリーズ化


お題 『桜』

来世まで持って行こうこの暖かさ
桜の蕾が早く春に会いたくて
手をめいっぱい伸ばす
透き通った空の下
たくさんの蕾が手を広げ
元気に喜びの歌を歌ってる
涙腺がふと緩んだのは
儚く散りゆく運命を知ってるからだ
だけど散りゆくその姿さえも可憐 #しりとり散文 #んで終