【つながる旅行記#145】地底の森ミュージアムで旧石器時代を想う
前回の青森の旅を終え、やっと次の休みがやってきた。
新函館北斗駅で田んぼアートを見る。
青森の田舎館が懐かしい。
(しかしすごいキャラクターだな……)
そして移動だ。
休みは観光に使うもの。
ダラダラしている場合ではないのだ。
天気は残念ながら雨模様。
でも自分の行く場所は博物館とかが多いので、建物に行くまでの辛抱だ。
というわけで、仙台市にある「地底の森ミュージアム」に到着。
また帰省にかこつけた旅行である。
それでは、さっそく中に入っていこう。
いきなりクライマックスだが、これが古代の森ミュージアムの目玉である。
ここに保存されているのは氷河期の森。
あの縄文時代よりも更に古い、旧石器時代の森の跡だ。
しかもここには旧石器時代の人が生活した痕跡が残されている。
『旧石器時代の人が残した生活の跡と氷河期の森の跡、両方を見つかった時のままに見ることができる場所は、世界中でここだけ!!』
……とのこと。
そしてこの展示室は、
大地から遺構を切り離すことなくそのまま利用している。
このあたりの地形は地下水位が高いので、厚さ80cmの止水壁を地下20mまで築くことで、柱のない巨大な地下構造を作ることに成功しているのだ。
なんだかそういう説明を聞くと、すごく情熱を感じる施設だ。
あと、この空間の明かりが消えて解説動画が投影される仕組みになっている。
はー……これが2万年前の森なんだなあ……。
・・・
しかしこう、わりと残ってるもんなんだなと思った。
木は分解されそうなイメージがあったのだが……?
それには先程も述べた地下水位の高さが関係している。
いかに分解者といえど、酸素がない環境はきつい。
ここは湿地に埋もれた埋没林だったため、2万年の時を経ても残っているというわけだ。
酸素のない環境は色々なものを残すのである。
なんだかいい感じのジオラマもあった。
旧石器時代には、この湿地で狩りをしていた人たちがいたのだ。
なんか出てきた!?
このホログラムな感じは……小樽の手宮洞窟でみたやつ!!
この方式、わりと定番なのだろうか?
(ちなみにこの人たち、地下で見た解説動画とたぶん同じ人)
古墳時代の遺物の展示もあった。
……なんというか、弥生時代の埴輪の姿とかを見ても思うことなのだが、古代日本のものって日本人感が薄い気がする。
それは恐らく、現代人の「日本観」というものは色んな経緯でかなり偏っているせいなんだろうけれど。
「昔の日本人は顔に入れ墨を入れていて~…」とか言われても信じがたいし。
この革盾も日本にあったものとは思えない自分がいる。
自分の中の先入観を解くのはなかなか大変そうだ。
でも、とても興味深い。
せっかく来たんだし、雨だけど庭に出てみよう。
なんだかとてもいい場所だ。
きのこも生えてて、色々な草花が見れて……
すごく、自然を感じる。
(周囲はめっちゃ市街地なのだが)
おや? 2つの葉っぱの間で雨宿りをしている虫を発見。
・・・
・・・
こういう時間も、大事かもな……。
謎の悟りを得たところで、次回へ続く…