『ドラクエ3リメイク』の発表にFF9リメイクを想う
最初の発表から長いこと情報がなかったドラクエ3リメイクだったが、Nintendo Direct 2024.6.18にて、発売日が11月14日に決定したという情報が出た。
ドラクエは自分の子供の頃を彩ってくれたタイトルなので非常に懐かしく思うし、PVを見るに追加要素も色々ありそうなので楽しみだ。
(職場の若い人はドラクエもFFも全然知らないみたいで、わりとショックだけど……)
とはいえ自分はそこまでこのドラクエ3リメイクの情報に、「うおおおおぉ!!!」と興奮している感じでもないのだ。
なぜならドラクエ3は既に数多のハードで出まくりだからである。
自分が経験したのはスーパーファミコン版とゲームボーイカラー版だが、正直それだけでもうお腹いっぱいである。(何周もしたし)
そしておそらくだが、体験としてはスーパーファミコン版が一番なんじゃないかという気がしている。
普通に考えたら2017年に出たPS4版が最強かと思いきや、PS4版の元になったのはスマホ版であり、スーパーファミコンでは実装されていた敵のアニメーションがPS4版では存在しなかったりするのだ。
そのため残念ながらPS4版のドラクエ3は、ある意味劣化版とでも言うべき存在になってしまっている。
(もうドット絵を動かせるクリエイターがいないということなのか…?)
そして今回のHD-2D版は今までにないほど綺麗なグラフィックになるのだが、それはあくまでも今までと比較しての話。
最近のゲームのようなグラフィックを期待しているとおそらく肩透かしを食らうことだろう。
個人的にはドラクエ3よりも、PVのラストで発表されたドラクエ1・2リメイクの方が気になるかもしれない。
どちらも実際にプレイすると数十時間もあれば終わってしまうわけだが、だからこそリメイクならではの追加要素をここぞとばかりに入れ込んでくれている可能性もある。
最近のスクウェア・エニックスはゲーム部門の大幅な収益悪化を受けて、『量より質で行く宣言』をしていた気がするし、そりゃあもう凄い追加要素があることだろう!
うーん!期待大!!
……だが、個人的には世間で最近噂されているFF9リメイクの方が気になるのだ。
実は自分の初めてプレイしたFF(ファイナルファンタジー)はFF9。
兄が母にドラクエ7の購入を頼んでいたのだが、母が間違えてFF9を買ってくるというミスをしたことで遊べることになったのだ。
その時は「よっしゃあああああ!!ラッキーー!!ヒョー!!」と喜んだもんだが、今になってみると、あのときの母の申し訳なさそうな表情が思い出されてなんか辛くなってきたな……
……たまには実家帰らないと。
実家はともかくとして、FF9は現状のFFシリーズを鑑みるとかなり異質なナンバリングタイトルで、いうなれば美男美女ファンタジーではない作品だ。
FF8、FF10、FF11、FF12、FF13、FF14、FF15、FF16は、正直なところイケメンと美女が織りなすゲームという感じ。
(いやイケメンと美女だからってそれが悪いわけじゃないのだが)
そんな中でFF9はキャラクターの等身も低いし、序盤からいきなり(こいつ同じ人類なのか…?)と思ってしまうようなキャラクターや獣人が何の説明もなく登場し、誰もそこに違和感を抱いていないファンタジーな世界観となっている。
開発している場所もハワイのホノルルだった。(スクウェアUSAはハワイにスタジオがあったのだ)
そしてFF9のテーマは「原点回帰」、そして「命」である。
そのテーマに則したストーリーも音楽もビジュアルも、本当に素晴らしい!!
もちろん仲間たちも全員しっかりと背景が掘り下げられて……!
……ないな。
そうなのだ。そこが問題なのだ。
ゲーム開発ではよくあることだが、いろいろな事情で本来入れたかったものをオミットせざるを得ないことがある。
FF9でも一部のキャラクターではちょっと掘り下げが足りない感じがあるのだ。
というかFF9は「マスターアップが急遽3ヶ月早まって超大変だった」とかいう話なので、確実にその影響はありそうである。
そんなわけで、そういったかつてオミットされた部分を実装してのFF9リメイクが実現したら、そりゃあもう最近ゲームをしていない自分も買わざるを得ない。
……ただ、FF7のような分割販売だけはやめてほしいところ。
物語を全部見終わるより前に、自分の目やら集中力が老いさらばえてしまいそうなので……。
なんにせよ過去の名作が蘇るのはやっぱり嬉しいものだ。
スクエニの方針として基本的にマルチプラットフォーム展開をしていくようになるとのことなので、FF9リメイクがもし出るとしたらSwitch2やSteamを含めた多機種展開になるだろう。
あくまでもオミット分の追加ストーリーや遊ぶ際の快適さ重視で、素材の味を大事にしたリメイクだったらいいなと思うのだった。