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【読書】大物声優+ショートショートのシナジーについて【星新一】
自分は現在、Audible(聴く読書)を月額750円で契約しているのだが、イヤホンをしているだけで読書ができるのはなかなかよろしい。
まあもうすぐ割引で使える3ヶ月が終わってしまうので、数日後には契約解除するのだが、今回も非常に楽しませてもらった。
三体もどうにか3部作を全て聴き終えたし、
物語シリーズも復習できた。
3ヶ月で2250円支払った元は取れただろう。(たぶん)
そんな自分が最近になって聞いていたのは星新一のショートショートである。
今までその存在に気付いていなかったのだが、よく見たら声優が尋常じゃない豪華さで凄いことになっていたのだ。
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……正直Audibleに進出している有名声優はそんなに多くない印象があるのだが、その理由は本を1冊読むという収録ハードルの高さだと思っている。
例えば読むのに6時間かかる本の収録にはNGやリテイクを考えたら12時間以上かかっていてもおかしくなさそうだし、声帯が命の声優はあまり受けたくない仕事なんじゃないだろうか?
かといって声帯を守るために収録日を変えてしまうと、微妙に収録音質や演技の変化が生じてしまう可能性がある。
実際『三体』のAudible版を聴いた際には、何箇所かで別撮りしたような音声が入ることがあったのだ。
これは恐らく、NG箇所に後々気付いて収録し直した音声を、最初の収録音声とつなぎ合わせたのだろう。
だがこれがショートショートというコンテンツならば、一つ一つの拘束時間が短くて済むため、有名声優の起用も可能になる。
収録音質や演技の一貫性に関しても、別の話に変わったのなら気にならないだろう。
きっとそれらの要因によって、この凄まじい声優ラインナップが実現したんじゃないかなと、素人ながらに思ったのだった。
ショートショートと有名声優にこんなシナジーがあったとはね……!
ちなみに自分の読んだ(聴いた)本は『ボッコちゃん』である。
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星新一といえばボッコちゃんみたいなイメージが有る人が多そうだが、この本は自分も小学生くらいの頃に一度は読んでいる。
自分は基本的に読んだ本の内容を速攻で忘れる方なのだが、流石にショートショートなら内容を覚えている(聴いていると思い出す)ものが多く、それがなんだか読書体験としてとても楽しい。
「ボッコちゃん」、「おーい でてこーい」、「親善キッス」などなど、自分にとって衝撃的だったものはやはりしっかり覚えているようで、同時にほのかなノスタルジーも感じる。(学校の図書館が頭に浮かんで…)
しかもこれを大塚明夫の激渋ボイスで読み上げてくれるのだから、そりゃもう感動ものである。
普段あまり聞かない大塚明夫によるモブキャラの声なんかも聴けるので、非常に新鮮だ。
Audibleは通常の本だと基本1冊何時間もかかるので、場面の検索性という意味ではかなりダメダメだったりするのだが、ショートショートなら1話5~10分で収まるので、スキマ時間にサクッと聴けるのもまた良い。
これはAudibleのキラーコンテンツはショートショートだったのかもしれないな……!!
そんなわけで、Audibleも久々に聴くと良いもんである。
……だがこんなにAudibleの良さを語っておいて何だが、
今やKindleアプリだけで持っている本の読み上げができちゃったりするのである!!
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……遡ること2年前。
自分はAlexaの本読み上げ機能が酷すぎる件について記事にしていた。
自分はこの記事で、
「まあAudibleと事業が被るから、他で音声読み上げ機能が強化されることはないっすね…」
みたいなことを訳知り顔で言っていたわけだが、それがまさかKindleアプリだけで音声読み上げが使えるようになってしまうとは……!!
まあもちろんアシストリーダー機能は完璧なわけではなく、現状ではルビが振ってあろうが読み方を平然と間違えるし、音声を変更することも出来ない。
だが今の生成AI界隈を見ていると、これは近いうちになんとかなる予感がする。
読み上げ精度は上がっていくだろうし、好きな声優の音声ライブラリを購入して適用できるようになる未来は多くの人が既に見えていることだろう。
声優の梶裕貴さんも、公式AI音声を販売するくらいだし。↓
まあ読み上げに公式AI音声を使えるようになると、本気でAudibleは終了しそうな気がするが……。
なんにせよ、やはり天下のAmazonは強い。
というわけで、もうAmazonで電子書籍を買うだけで、聴く読書も読む読書も両方出来ちゃうという感じになっていたようである。
(アシストリーダーが実装されてから、本を開いた後に3秒くらい操作できない時間が発生するようになったのはアレだけど……)
なお最近の自分は、『聴きつつ読む』というのがなかなか良いことにも気付いた。
Kindleアプリで本を開いて、アシストリーダーで読み上げさせつつ自分でも文字を追うのだ。
まるで国語の授業の「クラスメイトの音読を聞きながら文章を追う」という体験をしているかのようだが、どうもこっちの方が理解しやすいこともあったりするのである。
まあ先述したようにまだまだ平然と読み間違えるので「おいおい…」と思ってしまうことも多いし、読む速度は落ちちゃうのだが。
とはいえかつて絶対やらなそうだと思っていたことを公式で実装してきたのだから、これ以上の進化も望めそうな気がしてきた。
そうなれば今まで買ってきた本が全部Audible版も買ってたみたいな状態になっちゃうのでは……!?
そんなわけで、過去にKindleで買った本を積みまくっている人はアシストリーダーで流し聴きしてみるのはいかがだろうか?
まあ文字で読むより理解度は明らかに下がる気はするが、読まないよりはマシである。
家事をしながら、筋トレをしながら、積読も消費していこう……!
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