【夏】人で溢れる『鳴沢氷穴』へ潜る【そして渋滞へ】
前回は自然いっぱいな青木ヶ原樹海を抜けて、鳴沢氷穴へとやってきた。
しかしこれは思った以上の混雑ぶりである。
やはり真夏に氷風穴で涼みたいという発想は多くの人が考えるということなのかもしれない。
富岳風穴が空いていたのは、単純に着いた時間が早かったからか……?
とはいえ帰るというわけにもいかないので列に並ぼう。
鳴沢氷穴までどれだけの行列になっているかは不明だが、列は遅々として進まない。
そして周りは家族連れや恋人同士と思われる人が99%で、独り身は皆無だ。
もうすっかり慣れたと思っていたが、久々に来るものがあるな……。
20分ほど経ち、ようやく氷穴の入口にたどり着いた。
……だが列は依然として進みが遅い。
でも洞窟の入口がデカデカと見えてくると、なんかテンションがあがってきた。
鳴沢氷穴は富岳風穴よりもかなり大きく入口が開いているようだ。
なかなかすごい景色である。
……さて、ようやく洞窟の中に入ることができた。
相変わらず中は涼しい。
しかし人でぎゅうぎゅう詰めである。
率直に言って辛い。
そしてかがまなければ通れない道もあった。
鳴沢氷穴は富岳風穴と比べてかなり厄介なようだ。
……そしてふと思い出す。
今って南海トラフ地震臨時情報が発せられていたよなと。
いやまあ山梨県の辺りは地震的な意味ではあまり関係ないとは思うのだが、今落盤したら大混乱だなという想像がなんとなく押し寄せてきた。
まあ仮に閉じ込められたとしても、洞窟内は涼しいから熱中症にはならなそうだし、水はあちこちでポタポタ垂れてるから数週間は耐えられそうな気がしないでもないが……。
でもこの狭さはいかんともしがたい。
閉所恐怖症の人はこれを数段きつくしたものを感じているのかもしれないな………なんてことを思ったのだった。
そして地獄穴へ到着。
落ちたらアウトな竪穴なようで、そうなったらと想像しただけで恐ろしい。
そしてなぜか鳴沢氷穴から江の島までつながっているという伝説があるようだ。(なんで?)
なんでも、鳴沢氷穴は水神つながりで江の島の龍神様とつながっているという言い伝えがあるらしい。
しかし江の島の龍神様って、まさかあの惚れた女のために悪いことをやめた龍のことか……?
(※詳しくはつながる旅行記の江の島回をどうぞ)
なお、外には「洞窟内は0℃」と書いてあったが、温湿度計をみると16℃だった。人の多さと自分の体温のためだろう。
キツすぎない良い感じのひんやり感といったところか。
そしてようやく氷を発見。
なおこの氷だが、昔は天然氷を貯蔵していたのだが、今は温暖化や少雨や人の出入りの影響で昔ほどの天然氷ができなくなってしまったという。
なので現在は天然氷&人工氷のハイブリッドで展示をしているらしい。
(確かにこれだけ人が入ったら中の氷も溶けるよな……)
そして急な階段が始まった。
なんだか列が遅々として進まなかった理由がわかった気がする。
天井の低いゾーンや階段があれば、そりゃ進みも遅くなるというものだ。
そんなわけで鳴沢氷穴でした。
混雑ゆえに止まっちゃ駄目ということで、正直あんまり楽しめなかったな……。
なんだか東京の美術館で流されるように進むだけで展覧会を出たときのような悲しみを感じる。
やっぱり人が多いのはデメリットもあるのだ。
まあでも貴重な経験ができたんじゃないかなと思う。
江の島のことも久々に思い出したし、なんだかんだ来てよかった。
それじゃあ……帰るか。
いやまだ12時にすらなっていないのだが、もう帰りたい。暑いし。
どうやら避暑的な意味で氷風穴に来るのは間違いだったらしい。
じゃあ帰り道は普通の道路を歩いてみようか。
もう一回樹海を味わうのもありだと思ったが、あれこれ見ておきたいし。
しかしこうして道路を歩いていると、車道の車が全然動いていかないことに気づく。
な、なんか想像以上に混雑してないか……?
思えば別にこの道路は氷風穴のためだけのものではないのだ。
河口湖や富士吉田市、忍野八海や山中湖へ向かう人も使うのである。
……自分はそんなことを考えもしなかった。
そして当然だが、この渋滞によってバスが数時間遅れるということすら想像できていなかったのである……!!
そんなこんなで3時間かけて河口湖駅へやってきた。
たかが15kmにも満たない道に3時間とは……。
(ほぼバスを待ってた時間だけど)
なんかもう富岳風穴と青木ヶ原樹海と鳴沢氷穴を見た時間よりも時間がかかっている始末だ。
そして河口湖駅に来て驚いたのは、外国人観光客の多さである。
ちらっと見ただけでもあらゆる人種が集まっており、日本人は1割も居ない気がする。
……でも思えば富岳風穴と鳴沢氷穴は日本人ばっかりだったような?
外国人はなぜか富士山ローソンとかに集まったりして需要が全く読めないわけだが、そのうち氷風穴にも来るのかも……?
そんなわけで、樹海と洞窟を楽しんだ夏休みの記録でした。
行こう行こうと思ってはいた樹海だったが、思ってもみなかった形成の歴史があったり、実際に歩いたら木漏れ日と苔が良い感じの場所でなかなか良かった。
ネットで調べるだけではなく、こうやって実体験を組み合わせることで今後も知識を定着させていきたいものだ。
……来年は富士山に登れたら良いなあ。