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半自作CNCペンプロッターを作りました

この記事は「Arduino Advent Calendar 2019」の9日目の記事です。

前回、作成した卓上フライス盤ですが、ペンプロッターに改造することにしました。

目標と目的

スマホを自動操作をできるものを作るのが最終的な目標ですが、
取り替えれる事ができそうな部品は取り替えながら、動きや原理を学ぶことを今回の目的としています。

以下はペンプロッターを作るきっかけとなった動画の1つ
(かなり簡単そうにつくっている...)

それでは組み立て

改造前の状態

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CNCシールドの交換

今回の改造に当たり、いろいろな記事や動画などを見ました。こちら定番セットのようで、情報も収集しやすいので取り替えることにしました。

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「A4988」を組み立てて、ペンプロッターなので、「X・Y」に取り付けました。「A4988」の真下にあるマイクロステップ設定は最終的にジャンパーブロックを3つ差し込みました。
(参考:https://cnc-selfbuild.blogspot.com/2016/04/cnccncdrv8825a4988.html)

電源部分

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電源は卓上フライス盤の電源アダプタが使えそうでしたが接続部分が合わず。新たにDCプラグ(メス)を購入して、CNCシールドに接続しました。

ArduinoにGrblを書き込む

サーボモーターパッチ版 (grbl 0.9)
https://github.com/AntonEvmenenko/grbl-servo

ArduinoをMac (Arduino IDE) から接続し、上記ファームウェアの書き込みを行いました。
(参考:https://www.originalmind.co.jp/special/arduino/Arduino.pdf

モーター動作確認

この段階で概ね作業は終わっているので、組み立てたCNCシールドにステッピングモーターを接続して「Grbl Controller」から適当な命令(Gcode)を送り、モーターが動作すること確認しました。

取り付け

不要になったZ軸のスピンドルが残ったままですが、新しいCNCシールドを取り付け、X・Y軸が可動するようになりました。(上が取替後、下が取替前)

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ペンの上下駆動部分を作る

ペンを上下させる部分は、調べると人によってさまざまで「ボールペンを改造してサーボモータで芯を出す出さない」物や、「ソレノイドという電気を流して、押し出す」物を使用している例ありました。

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初心者なので、今回は市販のペンプロッター取替部品を使用することにしました。(若干怪しかったが、届いてよかった) 
CNCシールドにも配線

スライド部分(※ 改善の余地あり)

もともとあったスピンドル付きのスライドは重かったり、拡張しづらいので取り替えることにしました。正直、DIY力、木材・アルミ加工技術がなく一番苦労しました。

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いくら探しても市販品でマッチするものが見つからなかったため、ユニバーサルプレートにスライドブッシュ、ナットハウジングを無理やり取り付けました。(ただ、部品ごとに1mm程度の誤差があったり、ユニバーサルプレート(アーム)はM4ネジが通らないので、穴を広げたり...苦労しました。)

完成

機能的には改造前よりグレードダウン(フライス盤→ペンプロッター)してますが、最初にしてはマシなものになった気がします。

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動作確認

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手書きと、iPadでGcodeから10mm=1cmの正方形が作れるよう「Grbl Settings」の値を調整しながら、動作確認をしました。
手書きの方はそんなに気にしなくてもよいのですが、スマートフォンの方はタッチペンを使用してもある程度の圧力をかけなければ認識してくれませんでした。(改善策模索中...)
またCNCの挙動がおかしい場合は「$3, $100, $101, $102」あたりの設定値を見直してみると良さそうです。
(参考:http://ichirowo.com/2016/09/cnc_grbl/)

追記)
・ボールペンは、「ジェットストリーム」
・タッチペンは、「先が丸い導電繊維ペン先」より「透明ディスクのペン先」が感度が良かったです

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その他(騒音対策1)

日中でも隣人から苦情が来るんじゃないかと心配なくらい音が出ていたのですが、大きな音が出る要因として、処理実行中、機械全体がモーターの振動でかなり揺れていることがわかりました。ダメ元で「吸音材」を使ってみるとそれなりに改善が見られました。
(使いかた間違ってそうだ...)

その他(騒音対策2)

風のうわさでステッピングモーターに振動軽減ダンパーをつけると、よくなると聞いたので、商品到着後、確認する予定。

その他(操作コントローラー)

grblControl は概ねテンキーで操作できるとのことなので、キーをカスタマイズできる外部キーボードがあると捗りました。
(参考:https://martyworkshopdiary.blogspot.com/2018/06/cnc2418-candlejoystick.html)

この他にも工具だったり、予備部品などいろいろ買ってしまっていて、財布の紐が緩みまくっていますが、楽しく作り終えることができて良かったです。

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