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想いを詠む #推し短歌
わたしにとって短歌とは概ね、固まった泥のような心を吐き出す手段でありました。重苦しいものやとげとげしいものが多いです。
でもこの企画に参加してみる。
推しなんて大層なものではありませんが、「好き」を詠んだ歌ならあります。自分の「好き」をかき集めて押し込んだ、三首。
紙煙草吸ってる貴女に憧れてわたし燐寸の箱を買ったの
願いごとたったひとつだけ叶うなら輪廻の先で猫になりたい
我こそは好きに生き死ぬ者なりととろけるチーズをチンして食べる
誰かに憧れること。
誰かを好きになること。
それでも人間を好きではないこと。
動物たちの命を預かる覚悟がなくて、愛する猫を飼わずにいること。
だからせめて来世では猫になろうと決めていること。
安くても高くても美味しいものが好きだし食べたいし、安いワインととろけるチーズは相性最高だってこと。
人生に希望は少ないです。
でも「好きなもの」は、人生の光です。
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