PC診断より優先するべきだったこと
私はPC診断を受けた5か月後、薄毛治療の初回カウンセリングへ向かった。
PC診断に行くのは簡単だったが、薄毛治療に行くまでかなり時間がかかった。
中学生の頃から私の髪に関して、同級生からひどいことをたくさん言われた。
家族からそんなに目立った問題ではないと励まされていて、その言葉にすがっていた。薄毛に効くとされるスープを作ってもらったり、皮膚科に連れて行ってもらったが解決しなかった。
それでも少しは身綺麗になろうと腹をくくった。
ようやく覚悟が固まって、出費の計画もめどがついた。
予約してから、クリニックから電話で確認されたりと今までの病院の診療とは違う動きがぽつぽつある。
クリニックの中ではアロマオイルが焚かれており、女性向けのクリニックだからだろうか、ブランディングが予想よりしっかりしている印象だった。
初回カウンセリング、診療と進んでいく。
結果、投薬治療を少なくても一年続けることになった。
出費計画は一番高い方法も視野に入れていたが、治療費が安いに越したとこはなかった。
それでも専門医からはフルセットの投薬治療を勧められ、私もそれに応じた。
マッサージで結構です、あなたは平均的な毛量ですよ。という言葉を期待していた。しかし私は治療が必要な患者だった。
しばらくショックを受けていたが、塗りミノ、飲みミノその他諸々飲む。
二週間ほどで髪の毛の立ち上がりが良くなった。
髪の毛に関心がいくようになり、いつもと違う方向に側頭部の髪の毛を梳かすと地肌がかなり見えていた。
頭頂部の分け目ばかり意識が行っていたから、ここまでひどいと思わなかった。
もっと早くになんでクリニックへ診療へ行かなかったんだろうと、後悔した。
一か月で体毛は濃くなった。
耳や首と生えていた。げんなりするが、目に見えて髪の毛の立ち上がりがよくなっていたので薬を飲み続けた。
二ヶ月後、そこそこ生えたのではないかと自信を持って診察を受けた。専門医からは「まだ生える」とのことだった。4か月後から髪の毛の生え変わりが起きるとのことなので、お医者さんが絶対正しいとは思うが私にとっての小さな変化はうれしいものだった。
薄毛治療の効果の大きな実感を感じたのは治療を始めて4か月後のことである。
私は東京観光に行った。
私は半年前にも旅行に行っており、気温の高い地域は夕方になると髪が汗でぺったんとなる。ホテルで洗髪してから外食するという苦い思い出があった。
平生普段でも仕事帰りはブルーだった。
それが東京観光では髪の毛がサラサラしており、分け目も目立っていないのである。
夜友達に会っても、髪の毛が崩れていないのはこういうことだったのかと分かった。私は毛量が少なかったから、分け目をすこしでもごまかさないといけないと躍起になっていたのだと分かった。
※皮脂の問題なのでは?とも思うが、薄毛治療前後で夕方の髪のコンディションが雲泥の差である。髪の毛の洗い方の指導を受けていないし、変えていない。
街中で周りの目を過剰に意識するのが少し減った。
職場でも暗に私の髪質について言う人がいたが、治療後にわざわざ「増えたね」という人はいなかった。
大金払ってセルフイメージを変えることによって、つらさは減るのだと気づいた。職場の昼休み、「やっぱり私は不美人なんだ」と鏡の前で半泣きになりながら分け目を調整することはなくなった。
薄毛治療はコンプレックスを認めることから始まる。
それは本当につらい。
安く済ませようと思えば怪しいサイトで買うことも、全くできないこともないらしい。
※この動画に女性で薄毛治療している旨のコメントもついていて少し安心した。
私は単純になんか怖いので、クリニックで処方された薬を飲む。
私が薄毛だった理由はよくわからない。
幼少期から2時、3時に親のいびきが聞こえないと眠れない生活だった。
20歳前半も眠れず、朝の5時に寝落ちしていた時期がある。
睡眠不足だったのかもしれない。
クリニックに行きたいけど、行けない女性の背中を押せる文章になるといいなと思います。