長い自分語りをしよう⑤2020年上半期振り返り編
1、上半期を振り返ろう
前回まででコミケまでの自分語りが終わりました。
つまり、去年の末までです。気付くとそこから更に半年経っています
え!?マジ!?上半期何も成し遂げてないんだけど……
時間の流れマジ許せねえ……という事で、
この時間の中でやっていた事を言語化して
何も成し遂げていないまでも、成し遂げた風になりたいと思います。
時間を物語化し、流れを読み直し、自己満足に浸りたいと思います。
ところで、僕のpixivアカウント、ご存知ですか?
今回リンクしまくるので、良い機会だから見ていってくださいね。
2、お絵描き状況の変遷を追う
今年の1月のことですが、
僕はコミケで同人誌を完売したことで完全に調子に乗っていたんですね。
ここから天才の物語は始まるんや…と思い上がりが凄かったんですね。
例えるならアレですよ。ハンターハンターで
生まれたてのピトーが作中屈指の強キャラを瞬殺して
「うんっ 僕 ちょっと強いかも♡」ってなるアレ。
僕も生まれたてだから、たまに想像を超えることがあると
すぐに調子に乗るんですよ…しかも凄い強度で
で、早速「天才」としての歩みを始めるかあと
お気楽なエッセイ風漫画を描いたり(前記事)、
一次創作(オリジナル)の漫画を描いてみたり、
あるいはフルカラーの一枚絵をいくらか描いてみたり
新しい試みをしつつ、次回の原稿目掛けて訓練を始めたんですね。
ちょっとおかしな話をしますが、
一度「漫画」を描き始めると、「漫画」以外描けなくなるんですよ
「イラスト」とか、人体の「模写練習」とか、してらんなくなるんですよ。
え?どういう事?出来んだろそんなの、と思うかもしれませんが
僕の中ではこれらは別のもので、別の文脈で書かれるものなので
簡単に言えば、絵の質が変わっちゃうんです。
もちろん、僕の絵がまだ固定されていないからでもありますが
漫画の絵とイラストの絵と人体の絵と上手く統合できていないので
イラスト用の力の入れ方をすると漫画のバランスが崩れ、
人体デッサンを意識しすぎるとキャラが壊れるんですよ。
だからコミケ前の原稿中は、
描きながら自分の出来ることが増えていることを感じつつ、
イラストとかデッサンに手を出したらマズいと思ったんですね。
単純に時間もなかったんですが。
で、2020年になってから始めたのが、
現状の実力の確認としての作品作りです。
3、pixiv投稿作品語り
初めての漫画で出来なかった事も
今だったらできるようになっている!
コマ割りとか今だったら全然違うことができるぞと
あるいは背景とか全然描いちゃうぞと
キャラクターももっとキャラクターらしく描けるぞと
いきりたって描いたものがこの一次創作ですね。
今読み返しましたが、何言ってるかよくわかりません。
というか文字が多くて読む気がしません。
俺の実力、大したことね〜という
当たり前のことに気付く事ができました。
設定自体は気に入っているので、いつかリメイクしたいですね。
そういえば、この時ベクターレイヤーの使い方を知りました。
完全に僕の作画環境に革命が起きました。今まで何やってたの?
さて、ここからpixivの投稿を始めることにしました。
僕は筋肉を描くのが好きなんですね。
それもバキバキの筋肉を描くのが好きなんです。
でも、同人誌でそれが活きる場面はほとんどありませんでした。
そこで描くことにしたのがポルナレフです。
この絵なら上手く描けるぞ、と思って
当時はそれなりに納得もしていたのですが、
不自然な部分はいくらかありますね。
でも外人っぽい顔つきは気に入ってます。ビバマッチョ!
次はイリヤスフィール・フォン・アインツベルンちゃん!
キャラ作画はもっとシンプルなはず、と考えシンプルに描いてみました。
後、「とりあえず逆光にしておけばエモ」の法則をどこかで聞きかじり、
とりあえず逆光にしています。
イリヤが士郎の魂を人形に入れちゃう可愛らしいデッドエンドですね。
この時僕は、ほっぺの赤みを記号的に丸で表現する技法、
すげえ好きだなあと気付きました。
気付くと丸書いてます。
遠坂凛さんの誕生日祝いイラストです。
ハッシュタグでトレンドを賑わすやつ、やってみたかったんですよね。
まだ筋肉に沿うような形で腕が作画されていて、
服を描くことに慣れていませんが、絵の完成度は当時の最高でした。
髪もバサバサと散らして、髪の作画は好きだなあと気付きました。
おめがシスターズのお二人をチェンソーマンの表紙でパロディしました。
これは少しこすい考えもあって描いたものなのですが、
Vtuber界隈、リツイートやいいねなどのファン活動が活発なので
良い絵をツイッターで上げればバズるかもしれん……と
売名も見越して描きました。(←結果、特に売名には繋がりません。
こすい事考えて、オリジナリティもないから残当です。
しかし、ご本人様や複数の方がファボってくれました。嬉しかったです。
Twitterやpixivは反応が来るととても嬉しい。
どうでも良い事ですが、僕はVtuber界隈では
月ノ美兎さん、VB、おめシスの動画しか見てないです。
中でもちゃんとほとんどの動画追ってるのは
おめシスのお二人ですねえ。おめシスはいいぞ。
コミケのサクカですね。
冬コミの原稿当時よりは描けるようになってます。
しかし線画の繋がりが弱いのと、
陰影の出し方に試行錯誤が見られます。
また、この頃「春巻」というペンネームを捨て
「啄む亭血液法師」という名前になりました。
知り合いがくれた名前で、画角の運勢が最高なので
今年はこの名前で行くぞ
間桐桜生誕祭です。
僕は桜推しなので、イラストでなく
ちょっとした物語を付与しようと考え描きました。
この頃から何も見ないで描くより、
色んな資料と睨めっこして描く方がいいと考えて実践しています。
また、デフォルメのキャラの作画が少し上手くなりました。
線を何度も引かないで、一気に引くことで見栄えが良くなってきます。
このすばのシルビアさんです。
この絵だけ最近書いたものではないのですが、
Twitterでだけ投稿していたものをpixivであげてみたら反応が良かったです。
この絵も多少の打算があって描かれたもので
「メインキャラよりニッチなキャラが逆に伸びやすい」の法則が
正しいのかどうか、実験してみました。
実際、あまり描いてる人はいなくて、
Twitterでは少ないシルビア供給に対し、少なくない人が
「いいね」を飛ばしているのは確認していました。
しかし、僕の絵はあんまり反応なかったです。なんで?
半年経って、そういえば、とpixivにあげてみたところ、
100人以上の方から反応が来て、どゆこと?ってなりました。
あげたタイミングがブルーレイの発売直前だったのが良かったようです。
あと、おっぱいだろ。知ってんだよ
イド:インヴェイデッドですね。冬一番ハマったアニメです。
なんていったって脚本:舞城王太郎ですから。
見ない選択肢はありません。予想を遥かに超えて面白かった。
アニメが進行中の時期にファンイラストを
投稿するというオタ活をしてみたかったのです。
この絵はモノクロで陰影を付けてから
色を後から乗せるという手法を試してみました。
しかし、あんまり上手くは行きませんでした。
ただ、淡い雰囲気の絵を描くことがあまりないので
これはこれでいいか、と思いました。
この絵をきっかけにイドクラスタ、舞城クラスタと
繋がることができて、その点でも良かったです。
三月に差し掛かってきて、コミケ用の原稿を開始しました。
数々の学びと実験の成果も甲斐もあって
トーンの貼り方とか、線画の作り方とか、コマの割り方とか
前回の原稿より、100パーセント確実に
質の上がったものが提出できると確信しました。
しかし、終盤に差し掛かるにつれて、
ふたたび「やりたい事」に「出来る事」が
追いつかなくなってきた感があり
少しモチベーションが下がっていました。
具体的には「セイバーさんをめちゃくちゃちゃんと描きたい」という思いに対し
僕の実力がまだ追いついていない、と感じるようになりました。
3月後半に差し掛かり、例のウィルスの件もあって原稿は中絶します。
原稿を中絶したことで再び時間と心の余裕が生まれました。
そこで僕は一度原点に帰ろうと思い、
「Fate stay night」作品のキャラを一度漫画の文脈から切り離して
自由に自分のイメージをぶつけてみようと考えました。
二次創作を作る時は基本的には
元のキャラクターを崩さないことを目指しますが
実のところ僕のバイアスがかかってしまいます。
あるいはバイアスをかけることが自分が描く意味なのです。
しかし、自分の中では葛藤があったので、
一度推しキャラを気軽に自分の文脈で捉えてみる事にしました。
正直、この時は本当に楽しかった。
僕が好きなのはこういう感じの彼らだ、と再認識できました。
同時にらくがきのレベルの向上を感じました。
僕の中でらくがきとは「1日で複数枚上げられるスピード感の絵」です。
らくがきを経てなんとなく方向性も見えてきたので、
一度ここで本気で描いてみようと気合を入れ直した作品です。
色塗りに関する苦手意識がどうしても拭えなかったので
下記の本を一日かけて読んで、臨んでみました。
知見が加わったことで、正直今までで一番良い出来でしたが、
pixivではあまり反応がありませんでした。
ナルト界隈は上手い人も多いし、少し前のコンテンツなので
まあこういう反応になるのか〜と思いました。
Twitterでは普段より反応を貰えて嬉しかった〜
光の当て方についての学びが多い作品となりました。
FGOで新章が始まった時の絵ですね。
この絵は当時の僕が有する絵に関する知見の
僕が活かせる範囲での到達点でした。
それにしてもアフロディーテ様、本当に美麗。
そしてワダアルコさんの画風大好きだ〜
公式絵でタバコ吸ってるの、さりげなさ過ぎて
描こうとするまで気付きませんでしたが
アフロディーテ様を描いてる人間はほぼ全員がタバコを描いてます。
やっぱり観察は大事なんだなあとこの時思いました。
光の当て方とか、服の透け感などが気に入っています。
しかし、この絵を描いたことで、
つぎ何を描けばいいか分からなくなりました。
次に何をするかを見失いました。数日くらい。
悩みに悩んだ数日後、服を描くのが苦手なのを克服しよう!と
ファッショナブルな女の子のイラストを集めた本を買いまして
「立ち絵を一枚用意して、そこに色んな服を描き加えよう!」
「絵の生産量も上がるし、勉強にもなる!」と考えたのがこちら。
モデルはマシュ・キリエライトさん!カワイイ〜
マシュは公式で着ている私服が少ない子なので
色んな服を着てもらって楽しかったです。
本当は12枚描く予定でしたが、難し過ぎて疲れたので3枚で中絶。
再びらくがきに戻ります。
この頃はモチベーションの低下が著しくて、
その理由はおそらく「みんな例の騒ぎで休んでいるから」でした。
みんなが働いているうちは、ニートもニートなりに頑張ろうと
色んな試みを実施できたのですが、緩んでいたんですね。
この頃知り合った相互フォローさんに教えてもらって
アイビスペイントでのイラスト製作を行ってみました。
ペンはクリスタの方が慣れてていいな〜と思いましたが、
ちょっとした絵だったらアイビスも面白い!と感じて
久しぶりに楽しかったのを覚えています。
自己鍛錬に疲れた、そういう気持ちを癒してくれました。
本来であればコミケをやっていた時期ですね。
絶好の宣伝チャンスに何もしねえのか俺は…と
急いで冒頭の5ページ仕上げて描いたのがこちら。
抽象的な世界を描いているので
ちゃんと伝わるか不安になっています。
でも気持ちとしては大体エヴァです。
ついてこれる人間だけついて来いよ!一人でも俺は行くからな!の精神を
忘れないようにしたいと思います。
コミケの原稿に久々に触れて、
もっと原作準拠したいんだよなあと練習で描いた絵です。
原稿の本編ではまだセイバーさんが登場していませんが
溜めて溜めてドーーーンと登場させるので、
時間があるうちにセイバーさんを自分の手に馴染ませてます。
この絵での気付きは、「セイバーさんは優れたデザイン性を持っていること」です。
stay nightではあんまりニコニコ笑わないとか、
少女らしくも少年らしくもある体格とか
シンプルかつ特徴的なシルエットを持っているとか
面白いなあと思いながら描いていました。
友人に「お前はいいから漫画を描け」と言われて描いた漫画です。
コミケ実録エッセイ漫画を描いた頃よりかは
「気楽に描かれるもの」自体のレベルが上がっていると感じます。
気のせいでしょうか?いや気のせいじゃない
俺は戦いの中で成長しているんだ(と思い込む)
また少し期間を空けて、描いたのがこの作品です。つい先日ですね。
その間、貯金が尽きて金銭面でめちゃくちゃ困窮していました。
困窮していましたが…………
「カラー&ライト」「デジタルアーティストが知っておくべきアートの原則」
などの絵に関するお高い本を買って1万ほど出費していました。
更には「SUSHIO THE IDOL」「吉成曜画集」などの
大好きなアニメーターさんの画集を買って更に出費。
なんで?とお思いかもしれませんが理由があります。
その頃からコミッションサービスの「Skeb」などで
支援を求めるつもりだったんですね。
しかし、その来るかもわからない支援、応援に
応えられるか、とても不安に感じてしまい
先に絵に出費してしまえばこちらも身を切っているから問題ない(??)
という謎理論をかまして散財してました。
なんとかなってるからいいんですけどね。
さて、こちらの絵はありがちな構図を
ありがちなままで様式美を求めて描いた絵です。
結果はやはり過去最高の出来でした(当社比)。
線画を描く際の陰影の付け方を変えてみたんですが、
これがとてもカッコいい仕上がりになった。
また超えてしまったな…「限界」を……
などと感じたそうです。
いつも絵の話をしている相互さんにも褒めていただいたり
線画に色塗っていただいたりして、マンモスウレピー。
再び根拠のない自信が湧いてきました!
そしてモチベーションが上がった翌日!
セイバーさんを本気で描いていこうと描いたのがこの作品です。
文句なし。可愛すぎる。言葉はいらない。
私は色塗りが苦手ですが、きちんと法則を守れば、
自分の限界を超えていいものができる。
知り合いやフォロワーさんもいつもより
いいねやリツイートをしてくれて、嬉しかった〜!
いつもありがとう。心の支えだよ!!
4、今後に向けて
僕はあくまで趣味で絵を描いている人間ですが、
「生存していく」にはお金が必要なので
「Skeb」でのコミッションの募集を開始しました(今日!)
「生存していくため」と言っても、
ただ心臓を鼓動させて呼吸をすることではありません。
そういう「生存」は僕がなんとかする事なので、支援の必要はありません。
僕にとっての生存とは、
「絵を描くこと」「漫画を描くこと」と
共にある生活を続けていくことです。
それは、僕の、現在の実存的なテーマです。
実のところ、絵を仕事にするかどうか(それを目指すかどうか)
仕事に出来るのかどうか迷っています。
でも多分、それは僕が決められることじゃない気がします。
需要があればそれに応えるし、なければこのまま趣味で続ける。
それだけのことだと思います。
どちらの場合も「僕の勉強」が続くだけです。
違う形の勉強にはなるかもしれませんが、
究極的にはどっちでもいいです。
僕は既に色んな方に見てもらって
良い思いをたくさんしたので
ここで突然全てを終わらせて
何にも関係ない仕事についてもいいはずです。
そういう事になってもいいように
常に絵を描くスピードについては意識してきました。
今ここで、「絵」と「漫画」と共にある
生活から離れることになったとしても
十年後は違うかもしれません。
一年でここまでこれたのなら、
十年先はまた違う景色があるはずなので
次の機会を待つのでもいい。
今はそんな気持ちです。
(啄む亭血液法師)
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