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Gaaki
2020年9月22日 23:20
『ワスレタクナイコエ』Voice you don’t want to forget夏休みが終わった一日目、始業式の後の話。
2020年10月8日 22:02
「今日から二学期が始まります。二学期は運動会もあるので、皆さん元気に頑張りましょう。」終わりの会での先生の話が終わり、二学期が始まった。夏休み明け最初の一日は、気が重い...特に、夏休みの思い出が多ければ多いほど...
2020年10月9日 22:36
夏休みが終わったからといって学童に行かなくなるわけではない。学校がある日でも、終わったあとは学童に行く。二学期の始業式は午前中で終わるため、午後からは学童で過ごすことになる。いつもと同じはずだが、今日だけはわけが違う。夏休みの間、当たり前になっていた存在がないから...。昨日までは、「ガーキ」という不思議な音楽の精がいて、教室を歩き回っていた。でも今、その姿は見えない。学校の後の学童は、行く
2020年10月10日 22:41
「はい、1時間経ったのでおやつの時間までは自由時間にします。怪我しないように遊んでください。」先生がそう言うと、みんなは外に飛び出していったが、私はいつも通り部屋の中で過ごす。何気なく、本棚にある一冊の本を取り出した。表紙には大きく「ミッケ」と書いてある。夏休みに、ガーキと一緒にやった思い出の本だ。見ているとガーキの声が聞こえてくる。『君は僕が居なくなったあと、
2020年10月11日 22:10
その言葉を、もう一度頭の中で繰り返した後、本を閉じて、ピアノのある部屋に向かった。いつも通り椅子に座り、ガーキに教えてもらった曲を一通り弾いたところで、貰った楽譜がいつもと違うことに気がづいた。楽譜の裏に何か文字が書いてある。昨夜の23時50分―。「あと10分、もうすぐ行かないといけない時間か...。楽しかったな。」そう呟くと帽子に刺さったペンを手に取った。清らかな君へ
2020年10月12日 23:07
清らかな君へきっと君なら、気づいてくれると思うから最後に僕からの言葉をここに残しておこうと思う。君は、本当に素敵だよ。悲しんでいる人に手を差し伸べる姿も、真剣にピアノを弾いている姿も、褒められた時の照れ笑いも、どれもとっても輝いていたから。君の中には、沢山の可能性が眠っている。これから、何にだってなれるんだ。だからどんなことにも挑戦して、そこで感じたことを大切にしてほしい。君な
2020年10月13日 22:21
『大丈夫。』心の中で言うと、また演奏する。「おやつの時間ですよ〜。自分の席に戻ってください。」先生にそう言われ、自分の席に戻ろうとすると、ピアノの前にガーキの姿が見えた気がした。「ありがとう。これからもよろしくね。」少し微笑んで、そう呟いた。『もちろん!』 きっとガーキなら迷わずこう応えてくれるだろう。みんなには聞こえない...忘れたくない声が私には