【cinema】新聞記者

久しぶりに映画の感想を書きます。明日が選挙投票日だからです。 (明日じゃなくて、もう当日だね)

「新聞記者」という映画を本日観ました。
この映画が全く宣伝されていないのは、現政権を痛烈に批判しているからです。実際に起こった政権とズブズブの事件(加計学園問題、森友問題、伊藤詩織さん事件等)を基に、新聞記者と内閣府の官僚がそれに対峙していくストーリーです。韓国人女優シム・ウンギョンと松坂桃李がそれぞれを演じています。

与党が、野党が、とかいう対立の問題にせずに、今、日本国にとって何が問題で、政治が変わらなきゃ本当に何も変わらないってことを感じてほしいです。どうせ変わらないよね、じゃいつまでも何にも変わらない。選挙に行かない選択肢をとらないでほしい。

映画を見ていると、他の国のものでもそうだけど、今の国の在り方に疑問を投げかけるものは多々あります。でも私達観客は、それらに別に躍らされているわけではなくて、見て、聞いて、何がおかしいかなんて分かっている。扇動なんてされていない。野党の陰謀だとか言う方がおかしいって思いませんか。それすら「作られている」としたら？

今のままだと本当に日本は危ういんじゃと考えざるを得ない内容でした。選挙投票してからでもいいから、この映画を観てほしいです。今日も満員でした。年齢層も様々で。みんな、やっぱり今の政治はおかしいって感じているからなんだと思う。

外務省から出向して内閣府に勤務する松坂桃李は、国民のために働いていたつもりが、気がついたら、現政権を安定的なものにするためだけの操り人形になっている事に愕然とし、新聞記者、吉岡エリカに協力しようとします。でも実際は、協力したくても…って終わるんです。無力なんです。でもそれで終わらせていいのか、と。

私、政治的なことはあまり口にしない方だし、事実それをすることはタブー視されているけど、本当にそんなんでええんかなと。

ってことで、とりあえず今日見た「新聞記者」のことを書いてみました。

残念ながら、今の日本に、この新聞記者役を演じられる女優は皆無で、だからシム・ウンギョンだったんだろうな。彼女と松坂桃李の演技は素晴らしかった。で、日本人女優はと言うと、仕事で帰りの遅い夫をタワマンの一室でひたすら待つ献身的な妻役(本田翼)、仕事で夫が極限まで追い詰められていることを知らずにいる妻役(西田尚美)を演じる役どまりなんだろうなぁと感じてしまいました。かなりの皮肉だわと思ってしまった。彼女たちが悪いわけじゃなくて、それが日本の芸能界の立ち位置なんだと。

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