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【cinema】神様メール

6/15鑑賞。
この映画の原語はフランス語です(ベルギーのフランス語圏で撮られた映画)。たまたま参考のためにフランスとイタリアの映画ポータルサイトを見ることになり、邦題も含めて、それぞれ異なるので、まずはそこから。

◉仏: Le Tout Nouveau Testament (映画にも出てきたけど、新・新約聖書という意味。英題も同じく、The Brand New Testamentでした)
◉伊: Dio esiste e vive a Bruxelles (神様は存在し、ブリュッセルに住んでる、で合ってるかな…)
◉日: 神様メール

軍配を上げるとしたら…邦題かもしれない。主題も捉えていて、わかりやすい。ただ、日本では主人公のエアのかわいさを全面的に押し出しすぎていて、思うに第二の「アメリ」狙いで行ったんじゃないかと。ターゲット層は普段はインディペンデント系は見ないけど、ちょっとポップでカワイイものなら観に行ってみよかな〜という女性たち。わかるけど、それだけではない映画。

–––病気でも何でもなくて、日々平穏に暮らしている自分が、もし、余命が突然わかったら。残りの人生をどう過ごすか。

そんなことをいきなり突きつけられた時に、人はどうするのかということを少し不思議な世界観でもって描いているのがこの映画。

私ならどうするだろう…。映画を見ながら、ずっと考え続けたけれど、答えは出せなかった。

仕事とはおさらばし、放浪の旅に出る男性。
有り金を使い果たして、快楽を得ようとする男性。
美人だけど孤独な片腕が義手の女性。
毎日誰かをひたすら狙い続ける保険屋から転身したヒットマン。
夫との仲は冷え切った、ゴリラと恋に落ちる女性。
母親から病気だと言われ続け(母親は代理ミュンヒハウゼン症候群だったのか?)、本当に病気になり、6人の中で一番余命わずかな少年。

最後の晩餐に集う使徒は12人。あと6人の使徒を探し出せば、この世界を変えることができる(なぜなら、女神が野球が好きで、プレー人数が18人だから)。そう言われた神様の娘エアは、父親の作ったこの悲壮な世界を何とか変えたくて、上記の6人を見つける旅に出るのです。

神様ってイヤな奴!って思うこと間違いナシ。というかみんなどれだけ神に祈っても救われることなんてなくて、この世界は争い事や命の奪い合い、天変地異に塗れている。それを面白おかしくパソコンで操っている神。そうしないとつまらないし、自分の存在意義がなくなるから。何か斬新な考えだなぁと思うけど、言い得て妙だなとも思う。神の存在意義…。苦しいことがあるからこそ人は神に頼ってしまうのかなとか。

それでもラストはとってもハッピーなファンタジーの世界で終わる物語。この世に生を受けて良かったなと思える。

にしてもイエス・キリストがお兄ちゃんて…。

まー、見てみてください。

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