今後の中国との付き合い方

現在の中国の外交問題について私の意見をまとめます。まず初めに私は中国を批判や攻撃する意図はないし、反対に日本が中国の犬になれという意図もない事を述べておきます。
まず結論から言います。この問題は唯物史観的に説明することができます。
中国が現在多くの国と問題を発生しているのは中国が急速に巨大になったことが原因です。
そしてこのような問題はあと20年以上続くと思います。

歴史的に特定の国が急速に大きくなると確実に周辺の国々と様々な衝突が発生します。
これはどの時代でもどこの国でも同じです。
例えば日本では過去に2度同じような問題が発生しました。一つはWW2前で、もう一つは1970-1990年頃の問題です。
ここでは1970年の頃の話をします。
当時日本は急速に成長を続け、経済大国になりました。
その結果アメリカとの経済問題、いわゆる日米貿易摩擦が発生しました。
アメリカは日本に多くの要求や制裁を行いました。
これらの問題は20年くらい続きました。

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そして中国は過去30年で急速に大きくなりました。特に直近の10年は経済成長に合わせて国際社会でも影響力を拡大させました。
今の中国は当時の日本より遥かに大きいです。中国がこんなに大きくなるまで大きな問題が生じなかったのは、国際経済が1970年の時代よりもずっと自由化されていることに加え、中国政府の外交が日本政府よりずっと優秀だったからだと思います。
しかしそれでも衝突は避けられません。なぜなら中国は当時の日本よりずっと大きいし、これからももっと大きくなるからです。

さらに中国は経済だけではなく、中国の経済成長に併せて国際社会の枠組み・秩序を作り変えようとしてます。
中国はそれだけの力があり、それによって中国の利益を得られるのですから、中国が中国のために新しい秩序を作るのは、中国の立場からすると当然のことです。
これは自然なことであり、止められないことです。

今の秩序はアメリカがWW2の終戦時に作りました。
当時のアメリカは世界のGDPの半分近くを占めていました。アメリカ以外のすべての国と戦争しても勝つだけの力がアメリカにはありました。
だからアメリカが国際社会の新しい枠組み・秩序を作ることは当然のことでした。そしてその後もこれまでアメリカに並ぶ国は現れませんでした。
しかし、今中国はアメリカと並ぶ大国になりました。そして中国は近いうちにアメリカよりも大きな国になるでしょう。
その中国が自身の周辺地域である東アジアの秩序を作り変えることは当然のことだし、止められることではないと思います。

ただし、今の東アジアの秩序はアメリカによって作られています。それが中国による秩序に移行するまでの間には当然摩擦や衝突があると思います。

中国は周辺国をなぜ中国の邪魔をするんだと考え、周辺国は中国を傲慢で横暴な国だと考えます。
これは中国の成長と新しい秩序の構築が一段落するまで続くと思います。それには少なくとも20年以上の時間が必要でしょう。


次に私個人の意見として日本は、中国が東アジアの超大国になったこと。そして中国による国際秩序の再構築は避けられないことを認めるべきだと思います。
今まで日本は中国との交流は最低限に留めていました。
しかし中国は東アジア唯一の超大国です。これから中国が東アジアの中心になることは確実です。
日本は東アジアの住人として、その現実から目を背けるべきではないと思う。
そして日本は東アジアの住人として中国ともっと本気で対話をする必要があると思う。それは日本の利益になる。
一方中国は日本との対話がなくとも新しい秩序を作れる力がある。だから日本が対話を拒否すれば、新しい秩序は日本抜きで作られてしまう。それは日本に不利益をもたらす。

だから私は日本人として日本の国益のために中国と本気で対話するべきだし、中国は対話が可能な相手だと思う。
(中国を北朝鮮や韓国と同一視する日本人は多いけど、その考えは間違っていると私は思う。)

繰り返すが中国が東アジアの超大国になることは確実だ。
隣国に超大国が生まれる以上、国益のためには当然超大国と本気で対話する必要があるのが当然だと思う。

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