J.ニューマン:ムーン・バイ・ナイト
ジョナサン・ニューマンは1972年、アメリカで生まれる。ボストン大学とジュリアード音楽院でそれぞれ、作曲と指揮を学んだ。2001年にアメリカ芸術文学アカデミーよりチャールズ・アイヴス奨学金を受け、クラシカルな形式にとらわれず、ポップス、ブルース、ジャズ、フォーク、ファンクなど、他のジャンルの音楽を取り入れた幅広い作品を生み出している。
この曲は2001年に作曲され、2003年の全米吹奏楽協会(National Band Association、NBA)が開催するメリル・ジョーンズ作曲コンテストで作曲賞を受賞した。バンドの編成のみならず、バンドと合唱、合唱とピアノ、合唱のみなどいろいろな形態で演奏できるように作曲されている。合唱の歌詞は聖書の詩篇121番を使用しており、題名もその一節を引用しているが、この曲の持つテーマとしては宗教的なものは意識していない。しかしながら、飾り気がなく果てしなく続く直線的なコラールが、歌詞の持つ喚情的な雰囲気を後押しし、賛美歌のような音詩になっている。
2001年6月27日、エリック・ウィテカー指揮、イリノイ州スターリング市民バンドにより初演された。
【出版:ウィンガート=ジョーンズ社/グレード4/演奏時間4:20】