J.マッキー:クセルクセス
ジョン・マッキーは1973年アメリカのオハイオ州で生まれた。ジュリアード音楽学院でジョン・コリリアーノ(1938年-)に、クリーヴランド音楽大学でドナルド・アーブ(1927年-2008年)にそれぞれ師事する。
全米吹奏楽指導者協会(American Bandmasters Association)が年に1度、優れた吹奏楽曲の作曲者に送る作曲賞であるオストウォルド賞を、2005年のレッドライン・タンゴ(Redline Tango)、2009年のオーロラの目覚め(Aurora Awakes)の2度受賞しており、いま注目の若手作曲家の1人である。
日本で注目を集めるきっかけは、2007年に日本管楽合奏指揮者会議(JWECC)が委嘱した「翡翠(Kingfishers Catch Fire)」の成功で、初演時にはマッキー自身も来日し、初演に立ち会っている。
「クセルクセス」とは、アケメネス朝ペルシアの王クセルクセス1世の事である。アケメネス朝ペルシアは、クセルクセス1世の在位中に数回のギリシア遠征を行っており、これらを総じてペルシア戦争と呼ばれている。この度重なる遠征や、有名な「クセルクセス門(万国の門)」を始めとする様々な大規模建築事業により徐々に国力が衰えていき、最後は側近の権力抗争の中暗殺された。
曲調は、ペルシア軍が誇る精鋭部隊である「アタナトイ(不死隊)」を彷彿させる圧倒的な迫力を持つ場面と、その行軍に加わっていた家族や従者を思わせる落ち着いた音楽とで構成されている。
【出版:オスティ・ミュージック/グレード4/演奏時間5:00】