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「ぼくはそばにいるよ」

ずっとあえるのを楽しみにしていたんだよ


日々ママのお腹の中で成長していく海斗を
エコー写真をみながらずっと思っていた。


そんな中、突然のお別れ


とても悲しかった。ママは自分を責め続けてた


小さなこつつぼに入っている海斗をずっと抱っこし続けてた…


火葬場でさらにさよなら、本当にさようなら…



ママは、足の力が抜けてその場にしゃがみ込んで泣き崩れてた…



ペタンコになったママのお腹に49日の夜、
よりそうように
海斗が添い寝しに来てくれたね。



寝ぼけていたけど、目には見えなくても、
ママのお腹の前に
一緒にベッドで寝ていたね。



感じていたはずだった重さと
暖かさがママのお腹の前にあった…



抱っこしてあげたかった。抱っこしたかった…



悲しみの中にいたママを癒すような
小さなあたたかさがそこにあった…


そこから、海斗のママとして
ママがしてあげれること


それは、海斗の眠っているお墓を守っていくこと


そして、こんな落ち込んで泣いてるママを見ている海斗がきっと一番辛い思いをしていること 


そう思うと
頑張らなきゃ このままじゃいけない
って思ったんだ…


でも、これを書いてるそばから涙が止まらない…
だめだね、ママ… がんばらなきゃって言ったそばから涙と鼻水いっぱい出ちゃった…ハハハ


その後も、ママ、いろんな事があったよね
ママが辛くて泣いている時、不安な時、心配な時、危険な時、海斗がいつもそばにいて守ってくれていたんだよね。



叫ぶような応援してくれる声

「ママー!!」


って初めて声を聞いたときすごく嬉しかった…


天国でちいさな心を痛めて心配してくれている…
このままじゃいけないって、前を向くことができたんだよ…


いつかママが天国に行って海斗に会ったとき、
ぎゅって抱きしめに行くまで、ママ頑張るから…


海斗を抱きしめながら
「いろいろ心配かけちゃっててごめんね…
でもママ、がんばってたでしょ…?(笑)」

って笑って言えるように、海斗のママとして恥じないように、海斗に胸はって会えるようにがんばるね!


ママの体も更年期でいろいろあるから、無理しない程度にがんばるね…


無理しないようにしようと思ってても、いつのまにか無理してがんばっちゃうママの事をきっと心配してくれてると思うから…


あれ?もしかして、勝手にいい方にとらえちゃってる??
ハハハハ…

「みきが生まれてくる前に、
天国でお兄ちゃん(海斗)に会って

〝パパとママのこと頼むなっ″

て言われたんだ」って聞いたよ…

パパとママのこと心配してくれてありがとう…

大好きだよ 海斗…
いつか抱きしめに行くからね…

その頃は、海斗もいい大人になってる年頃かな?
その時は、はずかしがらずに抱きしめられてね(笑)


その日まで気長に待っててね…

いつか会えるその日まで…




🌸🌸🌸🌸🌸🌸🌸


初めての子供を妊娠5カ月目で死産となり、悲しみの中、すこしづつ前を向いて歩いているなかで起こった不思議な出来事の一部です。

自分より子供が先立つ辛さがこんなにも辛いだなんて…初めて知った出来事でした…。


でも、題名のように「ぼくはそばにいるよ」ってそう思えたので、この思いが、同じ辛さで苦しんでいるママの気持ちが少しでも前を向けるきっかけの一つになってくれたら嬉しいなっという
思いで書きました。


海斗が亡くなってから26年経った今でも、嗚咽しながらこれを書いていました…


“また泣いてるぅ~  がんばるって言ったばっかじゃん”
って海斗につっこまれそうですが…(笑)


小さな骨壺を抱っこしながら納骨の日までを過ごし、自分の事しか見えていなかったあの頃…

生活するために仕事に行き、家の事、私の事を支えてくれていた主人も、抑えていた心のふたが外れ、悲しみに押しつぶされそうな状況を目の当たりにしたとき、このままじゃいけない、このままだと、二人とも共倒れになるっと思った出来事がありました。

そこから、「どうしたらこの辛さを乗り越えられるのか?
この辛さを乗り越えられた方の情報がほしい」っという思いから図書館に行っては、体験談の本を探して読んでいました。


でも、少し読んではフラッシュバックが起こり、涙が止まらず、文字が滲んで読めず、静かな図書館内に鳴き声が響かないようにとハンカチで口を覆って…という状況だったのでほとんど読めず図書館をあとにしました…。

今はネットの時代で体験談も検索すればいろいろと出てくる時代です。
家の中で、人目を気にせずに読める環境もあります。

いろんな状況、思いも人それぞれなので一概に同じとは言い切れませんが、でも、誰もいない
ひとりの部屋で、たくさん読んで、たくさん泣いて、いつか前を向いて一歩でもいい、半歩でもいい、すぐまた立ち止まってもいい、しゃがみこんでまた動けなくなってもいい…

いつか、いつの日か前を向いてその一歩を踏み出せる日を祈って…

                同志より…



🌸🌸🌸🌸🌸  🌸🌸🌸🌸🌸 🌸🌸🌸🌸🌸 


今の自分に何ができるのか?

たいした体験も知識も無い、
物覚えも、もともと悪いのに
年々悪くなるいっぽう…

そんな私が

今できることとは何か…

って考えた時、自分が体験した辛い出来事を綴ることなんじゃないかなって思ったんです…。

26年前、図書館で死産した体験談の本を読みあさっていたあの頃(実際は読み漁れるほど読めませんでした…泣いちゃって…)と同じ状況下の人に、少しでも今の状況も含め伝えていくことなんじゃないかなって思ったんです…

内容が内容だけに、「創作大賞」に出すことも悩みましたが、少しでも同じ思いの方の目にとまり、少しでも力になれることができたら…
そうゆう思いで「創作大賞}に出すことにしました…。


暗く長いトンネルに1人いるような…
周りの優しい励ましの声も届かないほどの
深い暗闇の中に取り残されている方に…

こころの奥の奥底では、「このままじゃいけないっ」ってわかっているのに、その思いに霧がかかり見えない今を生きているあなたに……

どうか、どうかこの思いが伝わりますように…


                tsubasa2023

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