『LAMB/ラム』鑑賞
今年の1月3日にAmazonプライムビデオ配信と言うことで、自宅にてポップコーンとともに干渉しました。
※ネタバレややあり
以前より話題になっていたのでかなり気なっていました。
最初に見た予告編では、ほとんど何も分からないため、不穏な空気が予告編の全編で流れているという感じ。映像の出来はかなりよさそうに見えていたのでそれなりに期待して鑑賞しました。
あらすじ
アイスランドの山間部に住む牧畜を営む夫婦の農場へ、ある夜、得体のしれない何かが家畜のいる納屋へ忍び込み、去っていく。
しばらくして、農場の夫婦が妊娠した羊から取り上げた「それ」は羊からは生まれるはずのないものだった。
昔、幼い娘をなくしていた夫婦は「それ」をわが子のように大事に育て始める。
監督は、『父親たちの星条旗』『ゲームオブスローンズ』で特殊効果を担当したヴァルディマル・ヨハンソン。
主演はノミオ・ラパス。
★3.0
モンスターパニックものを期待すると肩透かしをくらうと思います。
全編とても静かでセリフはかなり少ないという印象。
アイスランドの美しい平野と山々の映像だけでかなり見ごたえがありました。
Amazonプライムビデオの★1.5は不当な評価だなと思うくらいには楽しめました。
吹き替えが最高
主人公夫婦の吹き替えを担当するのは、リアル夫婦でもおなじみの山路和弘さん(『ウィッチャー3』のゲラルト役)、朴璐美さん(『鋼の錬金術師』エドワードエルリック)です。
超ベテランのお二人の魂のこもったセリフを聞いているだけでも耳が幸せでした(声豚)。
とくに朴璐美さんの泣きの演技は非常に素晴らしかったです。そのシーンだけでも何回も見直したいくらい最高の演技でした。
それにしても山路さんとひげの生えたおじさんの組み合わせはどうしてあんなにシンクロ率が高いのでしょうか…?( ^)o(^ )
アイスランドの自然がとても美しい
ちょっとしたシーンでも奥行きというか広大さに圧倒されます。
リビングで話しているだけの日常のワンシーンでも、窓の外の景色が雄大過ぎて絵になるというか。それもハリウッド映画とかではあまり見ないタイプの草原と天高くそびえたつ切り立った山々。登山趣味マンとしてはとても眼福なシーンの数々でした。
霧のシーンでも、嘘っぽい(前後不覚になるような)霧じゃなかったので窮屈な感じがあまりありなかった印象。
アダちゃん可愛い
詳しくは述べませんがアダちゃんがとてもかわいいです。
しぐさや歩き方が庇護欲をくすぐられるようでたまりません。純粋無垢な感じが伝わってきます。(等身大のぬいみ欲しい~)
密室系セクハラ…むり…
農場の奥さんが親戚のおじさんにセクハラされるシーンがあるのですが、とても気持ち悪かったです。28歳にもなるおじさんが自分の地雷をまた新しく見つけてしまいました。
セクハラシーンは「無理無理!キモい!」などヤジを飛ばしながらやっと鑑賞しておりましたが、筆者の奥さんは「んなもん(セクハラ)ありふれてて何も感じなかったわ」と言っていて改めて女性は大変だなと。男性諸兄はセクハラのキモさを改めて認識すべきと思いました。
あと様子のおかしい親戚は手切れ金を渡して追い出せばいいのかと人生の勉強にもなります。
落ちはやや丸投げ
伏線らしいシーンがちょいちょいあり、映画全体に不穏な空気が流れ続けるのですが、1時間46分に及ぶフラストレーションを解消するほどのカタルシスのある落ちではなかったような印象です。
すこし投げっぱなし感があるのは否めないです(『酔拳』ほどではない)。
見終わってから解説動画などをあさろうという気にはあまりならないというのが正直なところです。
多分、第一章の「不穏な感じ」と、第二章の「心に傷を負った夫婦が異形を育てる」ものがやりたかったのだなと。そういう意味では、かなり達成できているというか、見ている側も楽しめました。
※見出しの画像は映画『LAMB/ラム』オフィシャルサイトより引用(https://klockworx-v.com/lamb/)
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