ゼロ0で割ったら無限大!?
「ゼロ0で割ったら無限大」これ結構信じてる人が多いと思います。
これが間違えているということを私の経験を交えて話してみたいと思います。
私が小学校で割り算を学んだ頃、クラスメイトの誰かが「ゼロで割ったらどうなるんだ?」と言い始めました。
その際、担任の先生は答えることが出来ず、職員室に持ち帰りました。
そして次回の授業で先生は満面の笑みを浮かべて、ゼロで割るとこうなります、と語り始めました(先生たちで話し合ったらしい)。
12を6で割ったら2ですね
12を4で割ったら3ですね
12を3で割ったら4ですね
12を2で割ったら6ですね
12を1で割ったら12ですね…
このように割る数字を小さくしていくと答えは大きくなっていきます。
小さく小さくめちゃくちゃ小さい数字で割るととても大きな数字になります。だからゼロで割ると無限大になります!
小学生だった私は、なるほどゼロで割ったら無限大になるんだ!と感銘を受けて、それからずっと高校生になるまで信じていました。。
そして高校で微分積分を学ぶことになりました。そこで私は小学生の時に学んだゼロで割ると無限大という考えを持ち出して考えようとしました。
すると、どうもおかしい。合わないぞ!
そこで、やっと“ゼロで割ると無限大”はウソだと気づきました。
小学校の先生もウソをつくつもりはなかったんでしょうけど…
ゼロで割ったら無限大ではないということをイメージで説明したいと思います。ただし、ゼロで割ったら無限大ということの証明とまではいきませんので…
めちゃくちゃ小さい数字で割るととても大きな数字になります。これは本当。高校の微分積分でもそう学びます。小学校の先生はこれをゼロで割ると勘違いしてしまったんですね。
でも、とても小さい数字で割るのとゼロで割るのとは決定的に違います。とても小さい数字とゼロは数直線上は近い値ですが性質はぜんぜん違います。
イメージですが
3÷1=3
これは1を3回足すと3になる、という解釈が可能です
3÷0=???
0を何回か足したら0以外の何かの値になるでしょうか?0を無限回足したら何かの値になりますか?ゼロは無限回足してもゼロのままですね。
つまり、0で割ったら無限大はこのイメージに合わないということです。
数学では普通、ゼロで割るという計算を定義しません。
定義しないとはどういうことか?という人がいるかもしれませんが、そういうことはしないということです。
ゼロで割ったら無限大ということを信じていると高校数学の理解を妨げると思います。ここでそういう誤解は解除しておきましょう。
ゼロで割ったら無限大はウソ❗️