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【高校化学】オストワルト法の式のまとめ方
オストワルト法で、次の式3つを与えられ、これらを1つの式にまとめなさい、という問題をよく見かけます。
4NH₃+5O₂→4NO+6H₂O…①
2NO+O₂→2NO₂…②
3NO₂+H₂O→2HNO₃+NO…③
①+②×3+③×2としますが、どうしてこうなるのか分かりますか?
理由が分からず、暗記に頼ろう!という人もいるでしょう。
今年(2022年)の東大化学にも次のような問題が出ました(第2問Ⅰ)。
CH₄+H₂O→CO+3H₂
CO+H₂O→H₂+CO₂
N₂+3H₂→2NH₃
この3式を1つにまとめる必要があります。
オストワルト法も東大の問題も要するに連立方程式です。連立方程式は中学校の数学で習うもので、高校生は当然できなくてはならないのですが、ケッコウ手こずる人がいます。
オストワルト法の方は、まず、中間生成物がNOとNO₂です。この2つを連立方程式の要領で消去してやればいいのです。
NOは①②③に、NO₂は②③に出て来ます。
②③からNO₂を消去して、その結果の式と①からNOを消去する
これでOKです。
あるいは、①と②からNOを消去し、②と③からもNOを消去。結果の2式からNO₂を消去する、というやり方でもできます。
(①②からNO消去、②③からも、③①からも消去して、3式を連立したら0=0になった⁉︎どうすりゃいいんだ?という人を見かけます。3式のうち2つでいいのです。残りの1式は他の2式から求まる蛇足の式です)
東大の方も、中間生成物はCOとH₂、オストワルト法と同様に連立方程式の要領で消去します。
こういったことは、できるのが当たり前として、あまり学校等で教えてくれません。しかし、キチンと連立方程式を解いているんだな、ということを理解しておくべきだと思います。
なんでもかんでも暗記に頼らず法則的に理解しましょう。