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ハロウィンの渋谷でバカ騒ぎする若者の仕方なさ

最近はハロウィンで仮装した若者が渋谷に集まり、バカ騒ぎするというのが恒例になってますよね。

祭りだわっしょい!という文脈ではなく、犯罪の温床を問題視するという文脈で取り上げられることが、残念ながら多いようですね。

犯罪行為で捕まってる人も出ているし、被害を受けたお店があったり、痴漢をされた女性がいたり、今年は軽トラが横転させられたりなんかしていたようです。

で、今回はそんな渋谷ハロウィンの仕方なさを考えたいと思います。

自由意志のなさ

頭で、あれしたいなーこれしたいなーと思い、実際に行動するというのは容易ですよね。

身体的拘束がされていない限り、自由なわけです。

これは自由行為というらしいです。

ぼくも自由行為はそりゃそうだなと思うんです。

ハロウィンの渋谷でバカ騒ぎしたいと思ったからするというのは納得できるんです。

今回はそんな自由行為ではなく、自由意志の方に注目したいと思います。

そもそもの「ハロウィンの渋谷でバカ騒ぎしたいなぁ」という意志が、果たしてほんとうに自由なものだったのかを考えたいと思います。

結論から言うと、自由意志はないんじゃねぇのかなと

今回の例で言うと、ハロウィンの渋谷でバカ騒ぎしてしまう若者は、ほんとうにゼロからのスタートで、彼らが思い付くありとあらゆる選択肢のうちから、自由な意志でもって、バカ騒ぎしてしまうのではなく、様々な条件が揃ってしまい、

「バカ騒ぎするしかなかった」
「バカ騒ぎする他ない、のっぴきならない事情があった」
「バカ騒ぎする選択肢しか残されていなかった」

という状態だったんじゃねぇかなということです。

たまたま、バカ騒ぎしてしまいがちな遺伝子を持って生まれ、

たまたま、バカ騒ぎしてしまいがちな家庭環境で育ち、

たまたま、バカ騒ぎしてしまいがちな人生経験を積み、

たまたま、バカ騒ぎしてしまいがちな状況にあるときに、

たまたま、ハロウィンを迎えた。

というだけじゃないのかなぁと。

そんな偶然が重なってしまい、彼らはバカ騒ぎする以外の選択肢を持たなかった、いや、持てなかったんじゃないかなぁと。

集団心理

人は自分一人では絶対にしないようなことも、集団になった場合にしてしまうことがあります。

これは集団心理群集心理と呼ばれるもので、人が集まることによって、興奮したり、暴力的になったり、狂気的になったり、普段持ち合わせているはずのモラルや信念がすっ飛んでしまいます。

ほんとうにたくさん例があるので、ぜひググってみてください。

恐ろしいですよ…ほんと…

ぼくは、パフォーマンスアーティストのマリーナ・アブラモヴィッチさんの作品である、『Rhythm 0』で起こった集団心理を本で知ったときに鳥肌が立ちました。ほんとうにこわい。

ハロウィンの渋谷もその例外ではないかと。

コスプレによる免罪符

西洋から伝わってきた文化ですが、日本独自の進化を遂げ、すっかりコスプレパーティーになっているハロウィンですが、ここにも原因があるのかなと思います。

普段、しないような格好をすることによって、いつもの自分から切り離されたような感覚に陥るのではないかなと。

日頃溜めているストレスを、祭りにあやかって、いつもとは違う自分に発散させているのではないかなと。

自分なのだけれど、自分ではないような感覚。

そこに免罪符を見出し、普段絶対にしないようなこともさせてしまうのでないかなと思うわけです。

祭りの少なさ

そもそも、そういうイベントがハロウィンの他になく、ハロウィンに一点集中してしまっているのかもしれませんね。

過去の権力者たちは、搾取している庶民たちに定期的に祭りを催していたそうです。

その祭りでガス抜きをさせて、一揆や革命のリスクを低減させていたと。

もう少しハロウィン的なイベントを意図的に催し、一点集中を避けるというのもありかもしれません。

ぼくが言いたいこと

彼らの行動に呆れ、悲嘆し、恥じ、憤り、絶望している人も中にはいると思います。

そう思う気持ちもめちゃくちゃわかります。

そこまではぼくも納得できるんです。

ですが、そこから自己責任論へとつながったときに違和感を感じてしまうのです。

彼らのバカ騒ぎは、自由な意志による意識的な行為ではなく、様々な要因が複雑に絡み合って発現してきたものだと思うからです。

一見正しくもある自己責任論ですが、それを振りかざしたとて、状況は何も変わらないのです。

それじゃあ、誰も幸せにはなりません。

彼らの行為の本質を理解し、仕組みで解決に向かうというアプローチの方が、幸せになれる人が多いんじゃねぇのかなーと。

例えば、渋谷区長が来年からのハロウィン対策として、有料化も視野に入れているそうです。

やってみなければわかりませんが、そういう方向の方がいいのかなーなんて思います。

とにかく、自己責任論だけではだれも幸せにはなれないよなぁと思います。

まとめ

ハロウィンの渋谷には、積極的にゴミ拾いをしていた方たちもいたそうです。

そういうやさしい輪が広がっていけばいいですねー

うまい落とし所が見つかることを祈って、今回はこの辺で終わりにしたいと思います!

以上、ネタにするだけで自分は特に何もしないおじさんでした!

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達哉*
読んでいただきありがとうございます! ところで、カナダのブリティッシュコロンビア大学の研究によると、人のためにお金を使うと、自分の幸福度が高まるそうですよ(乞食)