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「このライトノベルがすごい!2024」から見える、ラノベ多様性の欠如とは

私のnote投稿で例年の定番の「このライトノベルがすごい!」ではありますが、いつの間にか結果が出てきたので、その話題を。

そもそも、今年はTwitter現Xで動向が見てなかったというか、私自身がラノベ関係をXで注視してなかったのでTLで見かけることは少なかった。実際、結果に至っても見る機会もなかった。
一応はラノベレーベルはフォローはしているのですが。Xになっての影響でしょうか。

しかし、ランキングの結果を見る限りはそれも納得である。
ちなみにランキングに関してはゲーマーズの特集ページから見ていきたいと思います。

ただ、本誌からではなく、ランキング結果を語る事はいささかという点もありますが、ここから紹介する意味、意義も後から語っていきます。

文庫部門の結果は表紙だけで見て頂ければ分かる様に、ファンタジー色のある作品はほとんどなく、恋愛モノが多いことはあらすじを見なくとも分かることでしょう。

また単行本・ノベルズ部門では、ファンタジー色はあるものの、悪役令嬢モノや恋愛モノが結構入り込んでいる印象が表紙からも感じれる。
どちらにしても、傾向としてはランキング内でジャンルの大きな偏りがない。

この流れは下記のポストからも証明されている点である。

そして、昨年とランキング結果を比べてみると傾向的にはあまり変わってはいないようである。
ただ、文庫部門、単行本・ノベルズ部門の上位から読み取る傾向ではあるので、ライトノベル全体での話とするには問題はあるだろう。だから、あくまでランキング結果に限った話にしよう。

さて、ゲーマーズの特集ページを引用した理由を語ると、「この○○がすごい!」はその業界を盛り上げるイベントであり、結果として販売促進の意味合いが強い。

ゲーマーズの特集ページ自体、すぐに買える動線になっている。

しかし、先にも述べたようにここ最近は恋愛モノが多く、ジャンル自体にも大きな偏りがないことはどうなるだろうか?
ランキングでの多様性の欠如は 売れる機会を損なうのではないか。極端な話、一つ読めば、満足出来てしまうからだ。

また、現Xで「このライトノベルがすごい!」の反応を見てみると、みんながみんな1位を謳い文句にしていたのが笑ってしまった。

上記のポストにしても3作とも1位を誇っているし、レーベル自体も条件付きのNo.1を掲げている。ただ、画像をよく確認するとジャンル以前に、年自体が違っている。

「このライトノベルがすごい!」内では、本だけでなく様々な部門分けがされていて、何かしらで1位になりやすい状況を作ってしまっている。
まさに「よしんば8位だったとしたら?」、「(別部門)1位です」とコントになってしまっている。

販売促進の意味では、1位を売りにするのは仕方がない話だが、どの作品も1位ばかりではどんぐりの背比べというのか、明確な差を本当に提示出来ているのだろうか?

それだけに多様性の欠如とは売れる機会以上に、読者にも影響が出てくるだろう。いくらライトノベルとはいえ、恋愛モノしか読まないのに、他ジャンルが台頭したら素直に移行するだろうか?
他ジャンルに移り変わることは、ランキング結果を10年にわたって確認すれば一目瞭然。

ここまで、恋愛モノがランキング結果、市場にも乱発しているだけに、この流行は末期とも見る事ができる。しかし、今時点でも、流行に乗って恋愛モノを出そうとしているのだろう。そうなると、作家、出版社サイドでも流行の変化に対応できるのか疑問が出てくる。

冒頭でも語った様に、私の現Xでこのラノの結果がすり抜けていたのも、多様性の欠如もあったのかもしれない。今まで注視していたジャンルと違うからだ。そして、恋愛モノに関してはあまり関心がなかった。
これもまた多様性の欠如が生んだ弊害ではないだろうか。

まあ、今回は「このライトノベルがすごい!2024」の上位ランキングだけで軽く見てきた話だが、この結果は投稿開始の時点で自分は感じ取っていたのかも知れない。

そう考えると、昨年とも同じ流れでもなるし予想内の結果ではあったのだろう。

さて、以前から語ってきて、世の流れでも出版社は厳しい状況。そのうえ、ジャンルに偏りのある結果は好転するには良い話になるとは思えない。

来年には良い話題が見つけられるような流れにはなって欲しいとは思うが、業界全体、読者、作家、出版社が変化していかないとは思うが、それはそれで難しい話であろう。

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ツカモト シュン
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