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売れる絵を描いてみよう!

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この記事は自身のHPのために2000年10月20日に作成されたモノです。
当時の空気感、自身の感性で書かれているため、今とは合わない部分もあります。また、自身で書いた物ながら読み直して違うと感じる部分もあります。
しかし、当時書いた物として、そのオリジナリティを重視して、ほぼそのまま掲載します。
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 ネットを検索してCG系のサイトを見ていると、どれもうまいモノです。
 ここ数年で誰もがペイントツールを使いこなし、高いレベルの絵を描くようになり、それを飾るHPも増大。誰もがCGを描き、載せる時代です。
(自身も寂しさの余り絵を載せましたけれど、落書きレベルでフリーのツールで描いたモノですが。まあ、私は絵師としては活躍するつもりはないのですが)
 取りあえず、そんなCGを見ていて、これらレベルは食っていける程度の職にできるのかと疑問を抱いた。

 今回はそんなお話。

 美少女ゲームにおいて、絵師、原画やCG塗りの売り上げや人気に対するウエイトは絶対的といっても過言ではない。そんな職業にする絵師達とHPで載せてあるCGと比べたら、同レベルに近いモノがある。
 だからといって、そういったCGはメーカーで通用するのか?
 HPのCGを見ていると版権モノと呼ばれる二次創作物、簡単に言えば同人作品が主流である。元々、CG系と同人の延長にある。
 その理由はと聞かれると説明しにくいが、簡単にいえばお手軽なプロ意識をもてるからだろうか。もしくは自己の個展としての場を同人界から大きくしたインターネットにシフトしていったか。どちらにしろ、CG系と同人の延長線上、同属性であることは確かだ。
(ここらあたりの意見がありましたらお願いします)

 だから、同人で漫画を描いていて、必ずしも漫画家になれるわけはない。
 当然、CGにもそれはいえるはずだ。

 CGを載せて、アクセス数が多ければ企業からの勧誘が来ることもあるだろうが。しかし、その場合単純にCGが上手だけではないだろう。
 その人達には他の人にはない独創性があるからだろう。

 では、そういった企業に売れる絵とは?
 はっきりいえば、流行の絵を描けばいいわけではない。ちゃんとした自己のテーマもしくはタッチを持ち、その上ですべての作品において共通性を持たせなければならない。それでいて、高いレベルを有さないといけない。
 それはなぜか?
 すべてが違う絵であれば、その人がどのような絵を得意とするか分からない。しかし、企業を欲しがる絵と合う可能性は高くなるが、それを得意とする人といろいろ描いている人を比べたら、得意とする人に企業は声をかけるだろう。
 そして、版権モノばかりでは、その人がオリジナル作品を本当に描けるのか疑問に思うだろう。

 結果として、企業にとって独創性は大事にする。それはなぜか?
簡単に言えば、あるデザインと似ているデザインを出したら、それは二番煎じではじめのデザインに勝つことは難しい。その上、その企業に対しての余り好感に対して持たれない。
 例をあげれば、『たまごっち』や『AIBO』などあげられるが、これはあくまで完全な失敗例ではないが、この後そのデザインで多くの亜流を生み出した。しかし、これはデザインといっても絵ではなく、アイデアに近いが。
 それに現在は人々に親しまれるデザインは多くの商品となる。そうなるとデザインはいかなる状況においても、安定した人気を持つ必要となる。例えば、『たれぱんだ』などは癒し系とマッチして、大きな人気を生み、現在も安定した人気(つまり、ファンがついたことを意味する)を得ている。それにこういった独創的というよりはその作家の完全な心から生まれた作品はまねできても他者から生み出すことは不可能である。
 そのためには完全に違ったデザインが必要としなければならない。
 はっきり言えば、オリジナルの描けない絵師には企業は興味がない。

 で、売れるデザインとは?
 例えば、『スーパーミルクちゃん』などでデザインを手がける田中秀幸氏は売れるキャラクター性を分かっているはずだ。ただ、ここでのキャラクター性は商品としても独立して売れるという意味ではあるが。
 こういったキャラクター性には幾つかの法則性みたいなモノがある。それを理解して、本能的に判断すれば、売れるキャラクター性のあるキャラクターを描くことができる。当然、ある程度の画力を必要だが。
 それはじっくりとまた別の回で話します。
 そういったキャラクター性は現在、大きな産業といってもいい。それはポケモンなどがいい例だろう

 さて、今回の結論。絵師としての職に就きたいのなら以下の点は大事である。

 1.作品に独創性を持たせる
 2.画力よりも構図力
 3.テクニックよりも相手に与える迫力

 何か、一般的なことだが、以外にこれらは何でも役に立つ話です。小説にしろ、ゲーム、音楽、映像作品、メディアであればこれらの条件は当てはまる。
 しかし、これを頭で分かっては実行しようとしても失敗するだけである。何も考えず、やってみてその上で、その作品をいろいろな人に見てもらい意見を聞いた上で次の作品を描く。それが作品の向上にはベターなことである。

 とにかく、みなさん、売れるキャラクターを描いてみてはいかがだろうか。
 キャラクター商品は大きなビジネスであるから。しかし、描くだけでは、それはできないですけれど。
 その理由はまた次回にでも。

 ご意見、ご感想をお待ちしています。

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ツカモト シュン
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