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イラスト担当・竹花ノート「ママ」のライトノベル ~え、そこは「先生」でしょう
先の記事でアプリ「電撃ノベコミ」について調べている中で、一つのTwitterが目に入ってきた。
イラスト担当・竹花ノートママも頷くリアリティ!
— 電撃ノベコミ(PR) (@DengekiNovecomi) March 5, 2021
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イラスト担当・竹花ノートママも頷くリアリティ!
ここは一応補足しておかないといけないが、竹花ノートママというイラストレーターはいない。イラストレーターとしては竹花ノートであって、「ノートママ」は別の愛称である。
そして、この「ママ」の意味は子持ちを意味しているのだが、竹花ノートの性別は男性である。もはや、一般の方なら、ここまでで何の話をしているか分からないだろう。
また、ラノベをよく読んでいる層でも、「ママ」の愛称は別ジャンルから来ているため、皆が皆がこの意味を理解しているかといったら怪しいだろう。
まず、ここを整理しよう。
竹花ノートはイラストレーターでこの『インフルエンス・インシデント』だけでなく、最近ではアニメ化された『俺だけ入れる隠しダンジョン』というライトノベルのイラストも担当されている。
ここまでなら、彼の肩書きはよくいえば、「ママ」ではなく「先生」に部類する話である。
なら、なぜ「ママ」と呼ばれているのか?
それはイラストレーターとして、キャラクターデザインを行っているから。それだけではまだ少し説明は足りない。加えていえば、そのキャラクターデザインとはバーチャルYouTuber、VTuberとは呼ばれる存在である。
そんな彼、彼女達のバーチャルの世界に誕生したキャラクターであり、それをデザインすることは正に母親同然であることから「ママ」と呼ばれている。それは性別が男性であろうと「ママ」である。
この「ママ」という肩書きを持つ、イラストレーターは他にも存在する。
こちらもアニメ化が決まっている『幼なじみが絶対に負けないラブコメ』のイラスト担当のしぐれういも作品のファンに限らず、多くの人から「ママ」の愛称を付けられており、担当されたVTuber大空スバルからも「かあちゃん」と呼んで慕っている。
また、エロ同人作家の伊東ライフも男性ながら、娘達からも「ママ」と呼ばれる存在である。一応、彼もエロ同人作家だけでなくライトノベルのイラストも過去には担当されている。
だから、「ママ」という愛称はライトノベル業界からすれば、全く関係のないものである。とはいえ、多くのイラストレーターの多くはVTuberに接しているだけに、どうしても「ママ」と呼ばれる機会も増えている側面もあるのだが。
確かにVTuberの人気もあり、竹花ノート自身もVTuberとして活躍している中では他のジャンルでも「ママ」の愛称を使うのも分からなくもない。
それに『インフルエンス・インシデント』は配信者が出てくる作品のようだ。その接点では竹花ノートと「ママ」という愛称を付ける事は大きく外れているわけではない。
そして、作品のあらすじを見る限り、配信者という位置づけも女装配信者とあるので、バーチャルではない。それでも竹花ノートは男性でVTuber、そして、バ美肉。この点も大きく外れてはいないともいえる。
ただ、そうはいっても、先の作品の紹介サイトでもVTuber「竹花ノートママ」がコメントを出している中で、「竹花ノート」の名前でもコメントされている。紹介はされていても端から見ていては分からないのは、仕方が無いかも知れない。
しかし、この作品はラノベであるだけにVTuberを前面に出しての宣伝としてはどうだろうか。今の時代なら、ライトノベルとVTuberの相乗効果は期待できるにしても、これでは単にインフルエンサー「竹花ノートママ」が紹介している側面が強い気がする。
先にも語ったが今、竹花ノートの実績でいうとアニメ化している『俺だけ入れる隠しダンジョン』がある。ライトノベル的に押すのであれば、こっちだろう。確かに他社の作品とはいえ、「あのアニメ化イラスト担当」といった具合には書ける。
最もこの作品はライトノベル。イラストレーターのモノではなく、作者が存在する。この作品は第27回電撃小説大賞《銀賞》受賞で作者の実績をこちらを強く推すべきではないだろうか。
こういった風に見ていると出版社サイドからしても、「VTuber>ラノベ」といったパワーバランスを見ているのだろうか。また、最近では漫画の帯からもVTuberが紹介文を載せるケースも出てきている。
そんなインフルエンサーとしての側面もある彼、彼女達を効果的に活用するのも別に悪くはない。
ただ、そこにライトノベルとしての作者は確かに存在するのだろうか。
過去にも『このライトノベルがすごい!2021』からも、インフルエンサーに関して書いていますので、合わせて読んで頂ければ幸いです。
しかし、「竹花ノートママ」のように今後、イラストレーターの肩書きは「先生」から「ママ」になるのかもしれない側面はある。
私はそういった面が分かるとはいえ、何も知らない他者から見れば変な話である。
別の作品の二次創作にはなるが、そんな「ママ」の使い方に関して的確に語っているモノがあったので最後にこちらのTweetを掲載して、終わりたいと思う。
【シンデレラガールズ漫画】
— セレビィ量産型 (@serebixi) March 3, 2021
いくら声優やアイドルにママみを感じて
オギャりたくなったからといって
本人に直接言ってはいけない。
ドン引きされるから。
(五十嵐響子・夢見りあむ) pic.twitter.com/d1WvklwIRm
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