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いろんなことに「仕方ない」と思うようになった

不妊治療していた頃は、「なんでなんで」「どうして」と思うことが多かったように思う。

なんで妊娠しないの。こんなに頑張ってるのになんで。あの子は簡単に妊娠してるのにどうして私は。
そんなことばっかり思っていたように思う。

習慣流産を経験している今、「仕方ないな」と思うことがとても増えた。

流産してしまっても、それはきっとその子の精一杯の寿命だったから仕方ない。
妊娠出産を終えた友達と、あんなに仲良かったはずなのに疎遠になってしまったけど仕方ない。
なんとなく体調が悪いけど、たぶんそのうち治るだろうから今は仕方ない。
疲れて晩ごはんを作れなかったけど、そういう日もあるから仕方ない。

人に話さないような辛い経験にも、日々起こる些細な出来事に対しても、仕方ないなぁ。とよく思うようになった。

だって仕方ないんだもん。わたしはわたしなりにきちんと生きているし、それなのに色んな辛いこと、悲しいこと、泣きたくなるようなことが巻き起こるんだもん。仕方ないんだもん。


昔、何でもすぐ「しゃーないしゃーない」(大阪弁:仕方ないの意)と言う上司がいた。
当時私たち部下は「仕方ないって何!もっとがんばってよ!なんとかしようと思ってよ!」と思っていたし、ポンコツ上司だと思っていた。

でももしかしたらあの上司も、今まで生きてきた人生の中で、仕方ないと思わざるを得ない経験をたくさんしてきたのかな。

不妊治療や複数回の流産が私の人生観を変えてしまったように、もしかしたら「しゃーないな」が口癖のあの人も、人には言えない地獄があったのかな。とふと思ったのでした。

おわり

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