福丸小糸ちゃんへのファンレター
注
本記事は、本当は11月11日に出そうと思ったものである。そのように読んでもらえるとありがたい。
はじめに
11月11日は何の日だろう?ポッキーの日?そのとおり。「1が多い」ということで、綾崎ハヤテくんの誕生日を思い起こす人もいるかもしれない。彼が主人公として活躍する例の作品も私にとっては非常に大事な作品なのだが、それはまた別のお話。ちなみに、その作品の作者の次作がアニメ化されて放送中である。面白いので見てほしい。
さて本題に移ろう。今日はある一人のアイドルの誕生日なのである。彼女はこの上ない努力家だ。幼なじみの友達のことが大好きで常に一緒にいる。しかし、不安や孤独を感じやすかったり、ネガティブな思考に陥ってしまいやすいところもある。しかし、アイドルを始めて、少しずつ変わろうとしている。小動物風の仕草や反応が可愛い。少し幼さを感じさせる独特の感性を持っている。
そう、今日はゲーム『アイドルマスター シャイニーカラーズ』に登場する4人組ユニット「ノクチル」に所属する福丸小糸ちゃんの誕生日なのだ。私は絵を書いたり何かを作ったりできないが、それでも何かを、と思い筆を取った。
コミュ考察の記事ではないが、カードのコミュや、実装されたばかりの感謝祭のコミュに触れる箇所があると思う。ネタバレには注意していただきたい。
「ファンレター」と書いたが、思いの丈をぶつけるという意味であり、おそらく本人に送りつける際のような形式にはならないが、ご了承願いたい。しかし、思うままに書いていこうと思っている。
2人目の担当アイドル
過去記事でも書いたのだが、シャニマスは私がアイマスシリーズの中で初めて本格的にのめり込んだシリーズである。始めたきっかけは、あさひの顔がすごく好きでプロデュースしたいと思ったこと。そしてふと衝動的にゲームをインストールして始めたのだった。そして、プロデュースを通してあさひの内面を知ることになり、沼に誘われた。その時からずっと、あさひは私の担当である。
そんな中、4月に新ユニット「ノクチル」の追加が行われた。奇しくも、はたまた必然か、芹沢あさひpSSR2周目が出たのも同タイミングだったと記憶している。おそらく偶然ではないだろう。ここでは深入りしない。
3番目に実装されたのが件のアイドル、福丸小糸ちゃんだ。ノクチルのメンバーのプロデュースはそれぞれ実装されてすぐにさせてもらったが、個人的には1年生2人がとても気になったのだった。小糸ちゃんについては、じわじわと好きになっていった感じだった。気付いたら2人目の担当と言ってもいいほどに肩入れしていた。その理由は、自分に刺さるところが多かったからである。
小糸ちゃんについて
小糸ちゃんは、非常に真面目な努力家である。正規のレッスンが終わった後も、一人残ってその日に習った振り付けを確認している。こういうところが良いのである。
だが、小糸ちゃんは決してストイックなわけではない。ではなぜここまで真面目に取り組むのだろうか。本人がWINGやpSSR【ポシェットの中には】のコミュで語ることには、これは幼なじみの他の3人に置いていかれないかという不安ゆえであるようだ。いわく、自分がこれだけ努力してようやく普通なのだと。口癖となっている「全然よゆーです!」も、半ば自分を説得するための言葉である。
だがここは、シャニPの言う通り、小糸ちゃんには「努力する才能」があるということである。小糸ちゃんのひたむきさは、他の人には真似できないほどのレベルである。
しかし、今まであまり上手くいかなかったことが多かったのであろう。もしかすると、幼なじみの他の3人と一緒にいなかった中学生の間は、何をやっても気持ちが上がりきらず、あらゆることがマイナスに見えるようなフィルターがかかっていたという可能性は大いに考えられる。ノクチル以外の283アイドルたちとの会話を見る限り、友好関係がどこまで上手くいっていたかは少し心配なところがあり、そのことを考えると少し心苦しい。結局、過去15年間の積み重ねにおいて、成功体験が少ないのだと考えられる。
これを救うのがアイドル活動ということになる。最初、両親に内緒にしてまでアイドルを始めたが、モチベーションは「幼なじみ4人で一緒にいること」だけだった。ここから、Pと出会って、アイドルとして活動していく中で、最初はオーディションも上手くいかず、落ち込んでしまっていた。そんな小糸ちゃんだが、着実な努力と、Pによる励ましがあり、少しずつ努力する自分に自信を持てるようになる様子が描かれている (【ポシェットの中には】コミュ参照)。たとえ結果が伴わなくても、積み重ねてきた努力は無駄ではない、ということも認識できるようになってきた。
WINGで優勝したとき、「なりたいアイドル像」についての答えを出す。孤独感を感じることの多い自分だからこそ、自分のように孤独感を感じる人の居場所を作れるようなアイドルになる、というのが小糸ちゃんの答えだった。他人に寄り添うことのできる優しさを持った、小糸ちゃんらしい答えである。
【ポシェットの中には】のTrue Endコミュでは、オーディションを通過して勝ち取った仕事の現場に赴いて、感動している様子が見られる。まず、小糸ちゃんはよく「プロデューサーさんといると、新しいことがたくさん経験できる」という趣旨のことを言っている。それほどに、アイドルの活動をしているときの小糸ちゃんから見た世界は輝いているのだろう。例えば、メイクさんの道具箱を「宝箱」というふうに表現している。
思い起こせば、透・雛菜と一緒にコンビニに来た例のコミュでは、アメでできた指輪を「きれい」と表現していた。幼さの垣間見える独特の感性である。だが、小糸ちゃんの目にはそういったものも輝いて見えるということなのであろう。もしかすると、お菓子を好んで食べるのも、両親によって制限されていたためなのかもしれない。とりわけ、アメは色とりどりで綺麗だからよく食べているということだろうか。過去の諸々の事柄が今の小糸ちゃんを縛っているところがあるが、小糸ちゃんはPとともにアイドル活動を進めていく中で、過去の自分を克服していく物語と言える。『Dye the sky.』では、「昨日の私を打ち破って」という歌詞があるが、小糸ちゃんの物語はまさしくそのようなものである。一方で、色とりどりのもの(=アメ)に憧れる、と書けばこれは他でもなく「シャイニーカラーズ」の主題に近づくわけである。小糸ちゃん一人取ってもシャニマスの良さが散りばめられていることがわかる。アイドル全員が大事にされているのだ。
さて、上で言及した「なりたいアイドル像」に対するアンサーが感謝祭のコミュである。感謝祭初めのコミュで、ファンからの手紙に驚くとともに感激している様子が描かれる。MVPを取ってファンたちの前に再び現れたあと、小糸ちゃんはファンに向けての手紙を読んで、感謝の気持ちを伝える。WING優勝コミュへのアンサーと言えよう。感謝祭全体を通して言えることだが、小糸ちゃんのアイドルとしての努力が報われているということができる。良かったね、小糸ちゃん。。
共感
前節で書き記したことは、小糸ちゃんに関して私が読み取ったことを簡潔にまとめたものであると同時に、小糸ちゃんの好きなところである。もちろん、仕草や笑顔が可愛いところも好きだけれど、今回は内面的なところを考えたい。
今の世の中は、熾烈な競争社会であると感じる人も多いのではないかと思う。受験、職業、経済力等。人生を左右する重要な局面で、他人と比較され、その競争をくぐり抜けるために必死にもがく。そもそもやる気が出ず、はなから諦める人もいる。やる気はあっても、能力が足りず、その事実に気付いて絶望しながらも、必死に努力している人もいる。それほど努力しなくても、上手くいってしまう人もいる。
小糸ちゃんの場合、他の幼なじみが結構天才タイプだったりして、自身を比較するクセがついてしまったのかもしれない。
現代社会に生きる人のうち、小糸ちゃんに共感する人は多いかもしれない。かくいう私も、似たような境遇である。大学受験のときには実力を他人と比較される。周りの大人の期待に応えられないと、自分はダメだなあと思ってしまう。受験はもう過去のことだが、他人と比較する人生は続いている (このあたりの話はむしろ円香の話と重なるかもしれないが)。
私の周りにはすごい人が多く、私は自分がやっていることに自信を持てない状態である。正直、今もまさにそんな感じである。こんな状態では何をやっても上手くいかない。そもそもきちんとした進捗を生むことができない。悪循環である。だんだん精神的にも参ってくる。「こんなはずじゃなかったのに」「何をやっても上手くいかない」...
こんな状態の自分であるからこそ、小糸ちゃんとPとのやり取りが真正面から突き刺さる。「努力は無駄ではない」というPの言葉と、それを真摯に受け止めて地道に努力を重ね、失敗続きだった人生を一変させ、成功を重ねていく小糸ちゃんの姿には大いに勇気をもらえた。
また、「孤独感」という点からもかなり共感をしてしまう。他人と普通にコミュニケーションをとっているはずなのに、何だか距離感を感じてしまう。実際は私の場合とはまた違うのかもしれないけれど、現代社会において孤独を感じる人は多いのではないか。2020年は「分断」の年である。例の状況となり、恐怖をも植え付けられ、終わりが見えない状況にある中で、物理的に他人と分断されてしまった。孤独を感じる人が増えたのは間違いないだろう。話が脇道に逸れてしまったけれども、このような「孤独」を癒やす存在になろうという小糸ちゃんに心を打たれたのである。
これだけ心を動かしてくれた小糸ちゃんの成長の姿を最後まで見たいと思って、彼女の担当になりたいと思った。
宣言
こんなに頑張っている小糸ちゃんの姿を見て、私自身もこのままではいられない。私も努力をするのは嫌いではないし、今までサボり続けてきたわけではない。今からでも間に合うと信じ、今すべきことを模索しつつ日々の努力を積み重ねていきたい。
上手くいかないと感じることも多かったが、これから何もかも上手くいくようになることを目指して進んでいきたい。小糸ちゃんが頑張っているのに、私が頑張らないなどというのは違う。努力しよう。胸を張って小糸ちゃんの担当だと言えるように頑張る。
おわりに
小糸ちゃんの誕生日ということで、何かを形にしたいと思って筆を取ったのが本記事である。感情に任せて書いたところもあり、推敲もほとんどしていないため、矛盾があるかもしれないが目をつむってほしい。私が小糸ちゃんのことが好きである理由と、小糸ちゃんの魅力が本記事から少しでも伝われば幸いである。
ノクチルの面々は皆一筋縄ではいかない性格をしているが、寄り添って少しでも理解しようと努めることで、大事なことを学ぶことすらできるのではないかと思う。もちろん、283アイドル皆と向き合うことで色々なことに触れられる。アイドルたちの持つ「シャボン玉色の夢」に触れてみてほしい。
そういえばMUSIC DAWNでのパフォーマンスも素晴らしかった。田嶌さんが小糸ちゃんそのものだっただけでなく、あのステージにはノクチルが立っていると確信できた。ステージに立ち、観客のいないところで『いつだって僕らは』を披露した小糸ちゃん。『あの花のように』ではファンが入っているような演出であった。その後にすかさず感謝祭コミュ追加で、小糸ちゃんがアイドルとして上手くいっている様子が描かれた。奇しくも誕生日直前にここまでの新たな物語が生まれた小糸ちゃん。きっと誕生日は彼女にとって大きな節目だ。
改めて、小糸ちゃん、誕生日おめでとう。小糸ちゃんが283プロに来てからもう半年が経ってしまったけれど、その中で、よく頑張り続けてくれていた。その姿には元気をもらうばかりで、私も今ではもう小糸ちゃんがいないとダメダメだ。これからも壁にぶつかるかもしれないけれど、成長した小糸ちゃんなら大丈夫。「世界に希望を見せ」られるようなアイドルでいてほしい。これからもよろしくね。
tejas