閑話(無駄話)
「新潮」、半分くらい読んだ。次は新潮新人賞受賞10年の作家さんの鼎談。申し訳ない、お名前を存じ上げない。でもだから楽しみでもある。どんな文学観をお持ちか。どんな感じの作品をお書きなのか。
昔は新聞に文芸時評てのがあった。読んで気になる作品は本屋で買った。今、時評が季評になって、更に新聞も読まれない。少なくとも僕は取るのをやめた。
じゃ、何を目当てにして人は本を選ぶのか、新聞が駄目なら文芸誌か。しかし、こちらの時評もなくなった。載るのは新人時評だけである。なんで? なんだかつまらんね。
昔、川本三郎が「羊をめぐる冒険」を時評で取り上げて、羊男が出てきた時、俺は泣いたぞ、と書いた。読んでた私はビックリした。泣くんだ、ここで! 全共闘世代はあれを読んできっと泣けたんだろう。時評なのに、羊のことばっかり書いてて可笑しかった。熱いぜ!三郎!とか思っちゃったりして。
中野好夫、秋山駿、柄谷行人、中上健次の対談も全く噛み合ってなくってよかった。終いには、「うるせー」「ばかやろー」とか言い合って、誠に人間味があった。
今は相対主義の時代で、みんな違ってみんないいだから、自分の文学観を推して批評する人があまり居ない。
江藤淳が、みんなフォニーだ! 今売れてる小説なんざあみんなニセモンだあ! てわめいたりしてたのも懐かしい。吉本隆明が「綿の国星」のコマ割りとか分析しててこの人遂に・・・とか思った日々が懐かしい。
あ、なんの話だっけ。ま、どうでもいいや。
要は、新人賞受賞10年目のお三方のお話、楽しみですってことです。