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もう早く行きたくてウズウズしてるよ:大分県佐伯市のみなさんとのトーク

ここでも書いてきたように,新型コロナウイルスが蔓延して自由が効かなくなったとしても,「逆張り」よろしく,さまざまな地域との連携を進めている。

そのキッカケは,福岡女子商業高校の女子商マルシェに出店するにあたり,女子高生が福岡の産品を売るのであれば,大学生は地域のものを仕入れて販売するくらいやっても良かろうという思いつき。そんな突拍子もない思いつきでも,学生たちが形にしてしまうのだから,若い人たちはすごい。

2020年度の女子商マルシェでの出店後に感じたことをまとめた記事はこちら。

2021年度は女子商マルシェが中止になってしまった一方,10月に緊急事態宣言が明けてようやく通常に近い営業ができるようになり,鳥飼八幡宮カレーフェスティバルに出店した。

10期(2年)生は宮崎県小林市,9期(3年)生は鹿児島県枕崎市とのコラボレーション。前者は宮崎牛の牛すじゴロゴロカレーとフルーツシロップを使ったスカッシュ,後者はカツオを使ったカレースープとそれぞれ趣向を凝らした商品ができた。おかげさまで,当日は見事に完売。10期は3日間の売上が50万円を突破した。

左からスカッシュ、牛すじカレー、チュロス、かつおカレースープ、佐賀牛の牛串。どれも美味しかった。

ほんと学生の力はすごい。

そうした中で,2022年度はまだ不確定要素が多いけれども,この路線は継続することとして,より地域との連携を深く強固なものにしようと動いている。現在,九州各地にゼミ生が活動できる拠点を作ろうと,みなさんに了解を得る作業を進めている。すでに7箇所に達した。何ができる,何をするということは何も決まっていないけれども,学生が自分の素性を語れば顔が見える関係を創ることを目指している。

そして,2022年度は長崎県壱岐市と大分県佐伯市(で活動されている方々)との連携を進めることにした。創業体験プログラム,社会課題を解決するプロジェクト,そしてアントレプレナーシップ教育を進める高大連携授業の3つのゼミでの取り組みを導入していこうと考えている。そんな中,今日は大分県佐伯市の皆さんとのトーク。

今回オンラインでお会いしたのは,本学OGで佐伯と福岡を行き来しながら活動し,シェアハウス「みどり荘」の立ち上げに奔走されている平井佐季さんと,佐伯を中心に経営コンサルタントをされておられる浅利善然さんのお二人。お二人のことを紹介している記事はこちら。

オンラインではこちらからの自己紹介。上記の取り組みを行っていること,なぜそれを行っているのか,どういう成果がもたらされているのかをお伝えしつつ,佐伯では何ができるかなという議論。

簡単に頭出しをしつつ,アイデアを絞り込む。

例えば,ちょっと郊外の「道の駅かまえ」の水産物を仕入れて販売するとか(個人的にはここのURLが好き)。

近年,なかなか注目されないけれども良いパールを作っている企業さんとのコラボだったり。

地元の酒蔵で「花笑み」を作られている大地酒造さんとか(社長さんは本学OBだそうです)。

尖ってるのに平凡だと主張する平凡商店だったり。ここの服欲しい。「特別じゃないもの、不完全なもの、はみ出したもの。世界を変えるのは、いつもそういうものたち。」っていうフレーズが最高にロック。

美味しいコーヒーがあることも街には重要で。

もう,このリストを見るだけで,今すぐにも飛んで行きたくなるほど。Wikipediaによれば,佐伯は「佐伯藩城下町として栄えた江戸時代から「佐伯の殿様、浦でもつ」と言われており、豊富な海の幸と山の幸に恵まれ、「世界一、佐伯寿司」をキャッチフレーズとして、観光客の誘致にも力を入れている」そうだ。話を聞くだけでも本当に豊かな街なのだろうと思う。

今日,本当に話をして良かったなぁと思うのは,お二人のスタンスだ。近く,佐伯を訪問してそれぞれの場所で何をどうするかという話だけでなくて ,その先に何が起きるか,どういう姿が見えそうか,未来の姿を想起しながら議論できたこと。本学出身者が地域で活躍しているんだなぁ、面白い人っていっぱいいるんだなぁと。あと、ここに来てのAPU卒業生の存在感。陳腐な表現であれだけど「面白い」。

今日のトークはこのメンバーで。

こういう人たちが各地に増えてきている。前回の投稿で紹介したように。私よりも1回りくらい下の世代。それがその地域で鍵となる地域企業から生まれてくるってのがまた良いなぁ。

「地方創生」という言葉が定着し,ほぼ10年が経過した。

大学生と話をしていると,商学部を選んだ理由に「地元の経済をなんとかしたい」と考える人もいる。たいがいそういう学生は親御さんが経営者か,公務員だったりするケースが多い(ような気がする)。彼らは小学生の頃にその言葉を聞き,社会科の授業で学び,地域活動をしてきた世代。私は彼らを「地方創生ネイティブ」と呼んでいる。

あるいは,今地域で何かしらの形で活動している人の中には大きく分ければ,全く縁がないけれども定着した人,そもそも先祖代々その土地に住んでいる人のどちらかがいるわけで,それぞれがそれぞれと対話をしながら定着しているように見える。

目に見える形=昔のような姿には戻らなくても,あり得る未来を形作るために何ができるかを考えて日々を過ごしている。そういう関係性が素晴らしい。

今日,互いに対話をしてフィットしたのは,未来の街を形作るのに価値を生み出すビジネスが必要だということ。仕事を創るということ。そこに営みを創るということ。

さらには,「佐伯に人を引っ張ってきて,観光でなんとかというのはもう非現実的。旧態依然とした観光を中心としたやり方では成り立たないのは目に見えている。だから,新しい発想,アイデアが必要」(意訳)というわけで,大学生の持つ目線に期待をしているという温かい言葉を頂いた。幸い、10期生には佐伯出身者がいる。彼も地域の活性化に興味があるアトツギ経営者候補生だ。街の経済を担う人材になっていく可能性がある。

今回の話の続きは,また2月に入ってオンラインで飲み会をしましょうということで,後日訪問予定の学生を交えながら行う予定。さて,どんな話になるのでしょうか。楽しみです。

また,関わりたい街,行ってみたい場所が増えた。いったい私はどこへ行く(笑)

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