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高校生のアイデアが街に潤いをもたらす|出雲・サンロードなかまち「給食カフェ」(2024.3.31)

以下の記事は2024年3月30日と31日にFacebookに投稿した記事を再編集したものです。

この1つ前の記事に記したように,今年度から始まった8月25日に『出雲市高校生チャレンジ』に大学生5名を引き連れて授業を行ってきました。

このプログラムは「地元の高校生にビジネスを通じて地域との関わりを持ってもらえるようにならないか?」,「放課後の部活の場を商店街で提供するイメージ」を過去にお話したことを起点に,この3月に同地で行った「ひなめぐり2024」というイベントでの出雲商業高校の高校生による出店での成功をベースに作られたものです。私も2023年10月,2024年2月と2回出雲を訪問し,すっかりこの街の虜になってしまいました。そして,今回このような形でサンロードなかまち商店街の取り組みに関わりを持てることを嬉しく思います。

これまでの経緯については以下のマガジンにまとめていますので,ご参照ください。

ただ,記事を見直すと,このターニングポイントになったイベントのことがnoteに記されていませんでした。そこで,今回改めて当時書き記したFacebookの記事をベースに,出雲商業高校生による「給食カフェ」の取り組みを記録しておきます。

大成功に終わった高校生による「給食カフェ」

昨晩から出雲に移動。前日は東京でとあるイベントでの審査員を依頼され,朝から東京,イベントに参加,夕方には出雲に向けて出発。しかし,この日は春の嵐で飛行機が遅延。出雲への到着も大きく遅れた。

しかも,この日に雨を被ったためか,夜になると咳と身体中が痒くなってしまう。明らかにアレルギー症状。黄砂なのか,PM2.5なのかわからないが,こういう日に限って薬を忘れてくる。大ダメージ。

なんとか寝て,翌朝駅前のドラッグストアで薬を購入して,サンロードなかまち商店街の「ひなめぐり2024」に合わせて開催された出雲商業高校生徒会による「給食カフェ」の視察に。

発酵文化研究所の店舗をお借りして高校生が給食を再現

オープン前の準備もテキパキと進めた高校生たち。中学まで給食に慣れ親しんでいたのもあるからか,オペレーションは万全。まさに給食の配膳そのものでお客様をお待ちする。単に食事が給食なだけでなく,食事をするまでの経験そのものも「給食カフェ」の売り物になっている。素晴らしい!

この時点で店舗前には大行列ができていて,担当の先生が「最後尾」という看板を持って現場整理。この日に向けて相当の準備をしていたようで,チラシ,ケーブルテレビでの告知,新聞記事など,さまざまなメディアを使ったそうだ。その成果もあって,たくさんの期待を背負ってのスタート。

ポテトサラダではなく,野菜サラダが予定されていたが,生食のため販売ができず。

オープンと同時にお客様が入っていく。カフェ内だけでなく,アーケードに設置されたテーブルにまでお客様が出て美味しそうに給食を口に運んでおられた。

NHK島根版ではトップニュースの扱いのようで、150食を75分ほどで売り切ったことが紹介されていた。

今回の収益は能登半島地震の寄付にということで,300円はちょっと安いのではと思いますが、高校生発案のプロジェクトが無事成功してハッピーハッピー。

出雲商業高校吹奏楽部の演奏。
この時はこの部活出身の学生がゼミに入ってくるなんて予想もしていなかった。

他にも地元の各高校から、ダンスが出てたり、飲食店が屋台を出したり、呈茶や三味線演奏ではシニア層が活躍したりと、商店街に関わるさまざまな人たちが楽しそうにしていたことが印象的。

このあと、私も山陰中央新報には取材を受けたのですが、その記事が出ていたそうです。

自分の年齢に愕然とします(笑)。

私の中学校では給食がなかったので小学校以来に給食を口にしました。私も親になって娘氏が小学校に行くようになったこともあり、よくよく考えたら子どもたちがどんなものを食べてるのかを知る機会だったなと。パンは美味しく、ソフト麺は懐かしい味わいでした。

後日,この様子は地元のケーブルテレビにも取り上げて頂いたようで,その動画が商店街の方から送られてきました。

381系も多色展開。新型やくもに乗れる日は来るのか?(笑)

こうして2023年度の出張は終了。まもなく廃止される国鉄時代からの特急車両381系「やくも」に乗車し、岡山経由で帰路に。

こうして2023年度最後の出張は無事に終わりました。

ふりかえり

今回,出雲には高校生の活動支援のつもりで伺いましたが,私自身が何かするということはありませんでした。ただただ,彼・彼女たちのテキパキとした活動を見つめていただけ。

生徒会長をはじめ,今回携わったメンバーは日頃からこの街でさまざまな活動をしている生徒たちで,ある種「鍛えられている」というのもあるだろう。チームワークが素晴らしく,初めて出店したとは思えないような動きだった。唸るしかなかった。

この当時,実はまだ明確に『出雲市高校生チャレンジ』が動き出すかはわからなかった。2月の時点ではこんなことを書いていた

“ここで「スプラウト」がどう関わるか。大学生をわざわざ福岡から連れてくる必然性はという疑問も少し湧いたけれども(笑)、こうやってさまざまな人の声を集めて形にしようと動き出せるのは、この出雲という土地柄なのかもしれない。難しい方程式が解けたあの瞬間と同じ感覚。”

2024年2月7日「高校生がまちを,大人を元気づける,勢いづける|出雲・サンロードなかまち訪問記」より抜粋。

そして,『高校生カフェ』ができ,『出雲市高校生チャレンジ』ができあがった。さらには,わたしたちがそこに講師として関わることになるとは全く思っていなかった。

が,あれよあれよと話が進み,8月にそれが実現し,話によれば「先生,少なくとも3年です。あと2回来てください」と。

『出雲市高校生チャレンジ』に参加している高校生に聞くと,「給食カフェのニュースを見ました」とか,「給食カフェに実際に行って,こんなことやってみたいと思った」という。高校生が商店街で何かやっている,成功しているという姿を見て,「わたしたちにもできるかもしれない」と思ってもらえるような環境が作れた。そして,今回プログラムに参加している高校生の目標は10月12日-13日に開催される「夢フェスタ in いずも」での出店。

高校生のアイデアが形になることを期待したい。私も10月13日,日帰り弾丸で現地に向かいます。

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