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対話が自分がナニモノかを気づかせてくれる:佐伯のみなさんとの対話を通じて

1月末から自宅に引きこもってます。流行病の影響。私自身は何ともありませんが,いざ当事者となり,家事をしながら娘氏の面倒を見つつ,採点,新年度に向けた諸々の準備等,てんやわんやでした。

ようやく保健所から連絡があり,出口が見えてきました。外に出られない,何も進まないという閉塞感に苛まれながら,娘氏との時間を過ごしています。

そんな中,先日(2/2)は佐伯の皆さんとオンライン飲み会となりました。本来であれば2/7-8で学生数名と訪問する予定でしたが,上記の理由で延期。今回のオンライン飲み会もその前哨戦として企画されたのですが,誠に残念。3月に再び訪問することを期して。今回お声がけ頂いていた浅利善然さん、平井佐季さんのお2人にまず持って感謝です。

お2人とのトークはこんな感じでした。私の佐伯に対するFirst Impression。

さて,オンライン飲み会はどんな感じだったかと言うと,画像の通り。

中締めはみなさん一緒に

これは中締めに撮影したもので,その前後にも人が出入り。九州移住ドラフトに参加しているメンバーも含めて,総勢24-5名が参加する会に。これが実際に対面となると調整が大変だけれども,オンラインだからこそできる芸当。

まずは簡単に自己紹介をしつつ,ゆるーくスタート。そして,私からの自己紹介を兼ねてこれまでのゼミの取り組みをご紹介。一貫してお話をしている「事業の継続のためには付加価値(=売上高−材料費/インプットとアウトプットの差額)の創造(最大化)が求められる」ということを主張し,それを地域に住むみなさんがいかに形にするか,持続可能にしていくかが重要だと。

さも,ソトモノが好き勝手言っているようにお聞きになられた方もいらっしゃったかもしれないが,さまざまな街を見てきて感じていること,商学部で会計を専門にしているゼミだからできることを訴えた。

そして,なぜ今回佐伯のみなさんと関わりを持つことになったのか,関わりを持つ中でどのような取り組みが可能になりそうなのかについてフリートークをした。

そこではオンラインで仕事ができるようになった,地方で仕事ができるようになったけれども起きる問題についても話した。とどのつまり,地方で仕事を引き受けるにしても,自分のキャパシティを超えてしまえば受けられる仕事も受けられなくなる。人の問題に突き当たるということ。アタリマエのことなのだけれども,なかなかにして難しい。

その後,最後15分程度でブレイクアウトルームに分かれて,それぞれの自己紹介をしつつ,佐伯で何をしているのか,何ができそうかを話しつつ,中締めとなった。

中締め後にはさらにヒートアップして,さらにDeepな話を伺うことができました。都市と地方,オンラインとオフライン,そこにいる人とあっちにいる人,好きな人と嫌いな人,世代で見えている世界の違いなどなど,さまざまな切り口で議論が続く。その過程の中で,だんだん参加してくださったみなさんの本音が見え隠れしてくる。

が,基本は温かい。みなさん,温かい人だ。

話の中でも「もっとこうやって議論する場があってもいいですよね」とか,「こうやって話したかったんだ」というようなコメントが。私が最初にお話したことが触媒になって,さまざまな声が聞こえるようになった。

地に足をつけて商売・事業を通じた持続可能な街づくりを。

場を創る人,つなぐ人,耕す人,踊る人。いろんな人がいてもいい。その役割分担が明確でなくても,目的を共有しながらそれぞれがそれぞれの取り組みを進めていく。上意下達型の統制された組織ではなく,目標を共有したチームとしてそれぞれの能力を交換しながら最大化していく。まさに,チーミングじゃんと。

そんなことができる可能性を感じさせた。

そのキーパーソンが目の前にいる。できるじゃんと。

実際に,この機会を通じてFacebookで知り合った市役所職員さんは,まちづくりユニットを結成されて,地域の空き物件のリノベーションを進め,それを通じて人々とつながっていくという取り組みをされている。

「大分県佐伯市の自治体公務員がまちづくりユニット”DOCRE”を結成。一市民としてまちに飛び込む」

この記事を読むだけでも,きっとこんな街並みなんだろうなという想像が掻き立てられる。

寿司も食べたいし,お酒も飲みたいし,牡蠣も食べたいし,キャンプ場にも行ってみたい。ゲストハウスにも泊まりたい。

私が未だ行ったことがないけれども,あるイベントを通じて知ったこの街にはそういう人たちがたくさんおられる。そのことを知れたのは今回のオンライン飲み会の最大の収穫。やっぱり早く行きたい。

今回のオンライン飲み会を通じて自分なりのふりかえりがこちら。

でも,1つ反省が。私は私の職業に縛られすぎ。もっと自分の感じたことを普通に話す言葉で話せばいい。「先生」という職業にいつの間にか自分が縛られていた感覚。その職業だからできることとそういう立場を乗り越えて為されるべきこと,為したいことを峻別しつつ,みなさんとの関わりを豊かなものにできればと感じました。
私のFacebookへの投稿(2022/02/03)から

今回は「先生」としてみなさんと接してしまっていたなというふりかえりです。正直,「大学教員」だから会ってくださるという方も多いと思うのです。もちろん,その職業に就いているからこそできることもあるわけで,今各地で大学生(ゼミ生)を巻き込んでやっていることはそうなのだろうと。

で,果たしてそれは自分自身の仕事の成果なのかという問いにぶち当たっています。つまり,もっと違う関わり方=プレイヤーあるいはプレイヤーをサポートする立場として何かできるのではないかとも思うのです。でも,それではコンサルタントと変わらない。この年になって自分自身の仕事はこれだというものがないことに,焦りや苛立ちを感じるようになっています。

先日,ある投資家からこんなことを問われました。

飛田先生、起業しかないですね!もしするとしたら、先生だとどんな分野で起業するんですか?

それに対する答えはこんなんでした。

地域課題の解決とそれを担う人材育成ですかね。地域発ビジネスの創業支援。シーズ投資をVC的なことをやりたいです。新規事業にチャレンジしたい企業や個人に対する支援。あと,中高大学生にアントレプレナーシップを教える。東京相手ではなく,自立的に事業を回して地域が持続可能になる仕組みづくり。金にするにはもう少しアイデアが必要です。苦しいかもしれないけど,今ならまだチャンスがあるとは思っています。

ずっと思っている偽らざる気持ちです。これにたくさんの人から「いいね!」が付いた。単純な私は「おや?これはやれってこと?」とか思ってしまう。

今も上記のような活動にすでに片足を突っ込んでいるわけですが,これを「自立した事業として営むにはね」っていうところがある。が、今仕込まなければという気持ちもある。人に「一歩踏み出す勇気」をと言っている私が一歩踏み出せていないという苛立ち。

そんなことをやっている暇があれば研究しろということなのですが,本を書いてもうすぐ1年。そろそろ再起動をと思いつつも,「もういいじゃん」と思う自分もいて座りが悪い日々が続いています。

僕じゃなくても研究ができる人はいっぱいいる。

そう思っているからこそ,佐伯のみなさんとの対話が非常に心地よく感じられました。だからこそ勘違いしちゃいけないと思う自分もいて。

今回,図らずも長い待機時間を過ごし,外に出回ることもできない時間が続く中で,50歳になるまでの2年をどう使うかを思案し,あと少しで踏ん切りが付きそうなところまでは来ています。一番は家族のことが心配なわけだけれども,このまま屍のような日々を過ごすくらいならばという思いはあるのですよね。

が,同時に時間もない。2年悠長に過ごしている間に,状況は変化するのだから。

今回の佐伯のみなさんとの対話を通じて,私が何かを提起することによってみなさんの思いが聞けたのと同じように,私自身が語りかけること,みなさんの関係性を見て感じたことがたくさんありました。この先,自分がどの方向を向くのかをよく考えつつ,その先の一歩をどう踏み出すかを見出していきたいですね。みなさん,本当にありがとうございました。

やっぱ,ポエムになった(笑)

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