2021.11.10  こんにゃくにカンナ (旧10.6)

  オルゴールとは関係ありませんが 反射式天体望遠鏡の鏡を磨く人から聞いたことがありすが 「鏡を磨くということはこんにゃくにカンナをかけるようなもの。」という話で 妙に印象に残っているのを思い出しています。 要するにきちっと計算された通りの作業が出来ず、ある種“だましだまし”削っていく作業ということを言っているのだと思います。 実際にガラスというのは一見すると固体に見えますが ミクロにみれば液体です。 プルプルなのです。
 実は同じようなことがオルゴールのくし歯の調律作業にも言えると思っています。 くし歯はご存知の通り金属製で、しかも焼きいれのされた硬い金属です。 ですがこれも超ミクロにみれば粘土のようなものなのです。 粘土に刃物をあてても きっちりとは削れません。 むしれが出たりしてまともには削れないのが通例です。 オルゴールの調律作業はこの削りという意味では究極のミクロな作業ですので まともにはいかないのは当たり前なのかもしれません。 結果としてアバウトなものなってしまうのが通例でした。 それを現在の取り組みでは桁違いの精密さに高めようというのですから一筋縄ではいかないのは当然のことかと思います。 努力の方向を間違えないようにしないといけません。

この投稿記事は 音のキャンバスホームページ のぶつくさたっこまんという日記のコーナーに投稿しているものを転載しています。

http://www.01.246.ne.jp/~ttha

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