写真集を買う、ということ。
1. 写真集を買い始めたきっかけ
自分が写真を始めたのは、大学1回生のときに友達に誘われて入ったのがきっかけで、その時はお付き合い程度の活動でした。まあ、モノクロの暗室作業なんかも教わったりしましたが、いまは全然覚えていないというねw
本格的にカメラをやりだしたのは2005年頃からで、2006年からポートレートを撮り始めた。撮影会に行きだしたのもこのころから。当時の撮影会はプロカメラマン主催が多く、いわゆる「並び」(並んで一人ずつ撮る)だったので、適当トークを交えての撮影が多かった。そんな撮り方してたものだから主催者さんやローカルのプロフォトグラファーや大御所の講師の先生から声をかけていただくことがおおく、その中で「好きな写真家は?」とか「写真集は?」とか聞かれることが多かったんです。で、自分が好きな写真家を見つけてそれで写真集を買うことを勧められ、今に至るというねw。好きな写真家の真似をすることを教えていただいたのがこの時期です。
2. 写真集に関連した呟きを始めた理由
外出自粛規制もあり、なにか家で撮影できることはないかなと思って写真集の表紙を撮影し、それにコメントをつけるということを思いついて、twitterで呟き始めました。ハッシュタグは#1日1冊写真集です。こちらで見られますよ。2021年1月29日から初めて、この文章を書いている段階が2021/5/31だからもう4か月毎日写真集の紹介をしています。ちなみに最終は2021年8月中頃の予定です。しかしよく買ったなぁw
3. 写真集と画像データの違い
一言で言ってしまえば写真集は写真展の疑似体験だと思っています。そこに写真のセレクト、見せる順番、見せる枚数、縦横の位置など写真家の意思とデザイナーの意思が装丁にでた合作で勿論物質化してますね。画像データは一枚の写真でそれが有機的に組み合わせられない、いわば疑似プリント(といっても解像度やモニターなど見る環境に影響されて代替えにはならないですが)の立ち位置ですね。それと、最もおおきいのは写真を鑑賞するという意味で画像データって改めてじっくり見ます?仕事や打ち合わせの資料でない限り、写真を楽しむために何度も見ることって少ないと思うんですけどね(推しの画像やレタッチしなおすのは別)。写真集はなにかの機会に見ることがあるんですけどね。そこにはお金を出して買ったこともあるし、場所を物理的にとってるので手に取ることがあるし。これはオリジナルプリントもそうで、額装して物理的に部屋にある写真は始終みていますよね。
4. 写真集をもう一度読む
さて、今回のこの企画であらためて写真集をみたり調べたりすることがたくさんありました。どんな写真集か忘れていることも多かったですしw。写真集と写真展の関係を調べていくうちにいろいろわかることも多かったです。何度も読む、読み方を変えて読む、というのは写真集ならでは、なんですね。
4-1. 特定の写真家の写真集をコレクションしている場合
さて写真集にはいろいろコレクションの仕方がありますが僕は特定の写真家の写真集を集めることが多いです。てか、自分的にはその作家が好きっていうのはきちんと写真集もってることが前提だと思うんですよねw
4-1-1. 発売時期と写真家の写真展
概ね写真集と写真展はリンクしていて、その時々のテーマがそこにあります。Avedonなんかだとルポに傾いている場合や、スタジオで権力者を撮っていたりとかでそのテーマで写真展があって、そのカタログとして写真集が発売されている子tが多いです。要は、ある時期好きな写真家が何をテーマとしていたかを知るのに役立ちます。
4-1-2. 写真集を経時的に読む
さて、それなりに写真集があつまったら、年代順や発行日順に改めて見るのも面白いです。これはいわゆる名写真家はどんどん作風が変わっていきます。それをどう変わっていったかを読み解くのがフアンとしては外せないですw。それは自分の作風にもこういう変わり方もあるんだというヒントになるかも、です。まあ、私はカメの歩みですがwwww
4-2. 特定のジャンルの写真集をコレクションしている場合
これはジャンルごとに写真集を集めている場合ですね。僕なんかはファッション系/ポートレート系の写真集が圧倒的に多いです。それ以外にも、例えばニューカラー派やドイツのベッヒャー派、あとはマグナム一派、それとスナップ系やコンポラ系がおおいので、時折そのあたりをまとめて読んでみたりします(たまにですがw)
4-2-1. 特定のジャンルで異なった写真家の写真集を読む
ファッション系などはわりとよくしますね。デ・マルシェリエとギイ・ブルダンってどう違うのかとかどっちも逝ってるなーとか。ファンタジーっぽくイッテル系はティム・ウォーカーとラ・シャペルだけど年代的にラ・シャペルは古典分析だよなとかw ここまでくると変態ですwwwww
4-2-2. 一つのジャンルで経時的に読む
さて上でも触れたのですが、例えばティム・ウォーカーとラ・シャペルの違いはどちらもシュールレアリスムなんですが、ラ・シャペルはフロイト派の古典分析的シュールですね。ヌードの多用やシンボルによる男根性の象徴など。対してティム・ウォーカーなどはファンタジーもどちらかというとクライン派(これは対象関係論のクラインですw)のファンタジーに近いとか。まあ、これも特殊な性癖の読み方ですがwwww
とまあ、一番言いたかったことは写真集は物理的に存在する分、何度も手に取って読む、そしてその時期その時期、自分が写真にたいして考えていることがそこに投影され、何度も読み返すことができるということです。まあ、それができない写真集はブックオフいきなんですけどねw。
5. 欲しいと思った写真集に出会った時の正しい対処法
これは経験上、なやんだら買え!では遅いです。見つけたらレンズ我慢して買え!いや撮影会や撮影予定を一回我慢して買え!です(ごめんなさい)
というのは写真集はこのご時世、簡単に絶版になり、すぐにプレミアがついてしまって余計に買えなくなるんです。投機目的に買うことを否定しませんが、なるべく安いうちに手に入れておきたい、僕なんかはそう思います。
繰り返しますが、写真集は生もの、絶版になってからでは遅い!です
6. 写真集をコレクションするためには
最後に宣伝ですがw、この呟きのシリーズで最後にあんまり詳しくないジャンルの写真集ってどうなの?的なことを呟くつもりです。(ひっぱるなーw
コロナ下で外出自粛の合間に写真を楽しむ方法として読んでいただければ幸いです。写真を撮ったりレタッチするだけでなく楽しむ方法もいいですよ。撮影したいけどwwwww