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LINE運用をしていた「ワタシ」×BizOpsの「私」

この記事はBizOpsアドカレ 19日目の記事です。前回はjosephriki nishiwakiさんによる「新規事業でBizOpsを立ち上げる意味と新米Opsがやるべきこと」でした。

BizOpsアドベントカレンダー

はじめに

はじめまして、株式会社ZEALSの河島 歩美と申します。現在はオペレーショナルエクセレンス(以下OE)局のメンバーとして、業務効率化などに取り組んでいます。
今年の7月いわゆるBizOpsのキャリアを歩み始めましたが、大学4年の4月に入社してから約3年間弊社独自の職種「コミュニケーションデザイナー(以下CD)」として働いていました。
現場で働く立場からそれを支える立場へと大きく変化があった一方で、思いもよらない共通で必要となったスキルもあったため今回はそちらをシェアさせていただきます!

現在取り組んでいること

現在OE局では計5人のメンバーが業務効率化の担当として日々業務に取り組んでいます。
具体的に私がやっていることは

  • Salesforceの導入プロジェクト

  • Tableauをより活用できるようにダッシュボードや数値の定義

  • これまで手動で行われていきた数値入力や新たな案件があった際のセットアップ自動化(RPAツールのcoopelやGASを活用)

  • インシデントが起こりづらい仕組みづくり

  • その他メンバーからの「これってもっと楽にならない?」といったボールを拾いまくる

などなど、本当になんでも屋として大小そして分野も様々な業務に取り組んでいます。

これまで取り組んできたこと

前述の通り、今年6月までは「コミュニケーションデザイナー」として働いていました。チャットボットの接客会話を企画、作成から改善までを行う仕事です。その中でも私は不動産領域の会社を担当し、LINEでコンテンツを配信することでエンドユーザーとコミュニケーションを取り、来場予約や資料請求をはじめとした次なるアクションを促すことを仕事としていました。とても平たく言うとLINE公式アカウントの運用を行っており、SNSマーケティングの一分野になります。
参考)ユーザー体験の設計士「コミュニケーションデザイナー」を率いる女性リーダーが語る、その魅力と可能性

CD時代、私はLINEアカウントの運用よりもそれを業務効率化することに楽しさを見出しており、本業をやる傍らで「業務を楽にできないか?」をいつも考えていました。LINEでチャットボットを運用するという取り組みは世の中に少なくナレッジが溜まっているわけでもないので、効率的に運用ができているとはとても言い難い状態でした。弊社はエネルギッシュなメンバーが多く「パワーで頑張る」で回ってしまっている部分もとても多くあります。そんな中で私はパワーで回すよりもそれを解決することに楽しさを感じていました。またCDの仕事は自分の短所で他のメンバーの足を引っ張ってしまうことも多く、本気で退職も考えていました。しかし、ちょうどそのタイミングで自分の「スキ」かつ「得意」な分野である業務効率化の分野でチームが立ち上がったため、2024年7月よりそちらに異動する形となりました。

CDとOEの違い

かくして新卒入社後初めての大きな配置変化を経験した私ですが、当初は新たな仕事になれない部分も多くありました。
当初最も苦しんだのは「とにかく幅が広い」という点です。CD時代は「LINE」というプラットフォーム、そしてそれを動かす自社ツールの中で何ができるかを考える必要がありました。そのため、何か新しいことをやるにも「そもそもそれは実現可能か?」を考える比重が高くなってしまう癖がついてしまっていました。
一方でOEでは使える手段が幅広く、プラットフォームの制約は比較的に少ない傾向にあります。そのため「理想的にはどうしたいか?」「それを実現するためにはどうしたらいいか?」という思考で考えた方が解決できる課題の幅は広くなります。
そのように「手段から考える」→「目的からブレる」という新人が陥りがちな罠に、社会人3年目にしてもう一度ハマってしまいました。
さらに「プロジェクト進行スキル」がないことにも大いに苦しめられました。LINEの運用はある程度ルーティン的にやることが決まっていたため、プロジェクト進行するという意識がなくてもなんとなく回せてしまっていました。しかし、OEではプロジェクトを何を課題としてどう進めるか?といった上流部分にも自由度があり、ここでも目の前に飛びついてしまい大局観が見えないという罠にハマってしまいます。
そのような事態は「場数を踏む」「毎日きちんとやったことを振り返る」といった基本を積み重ねたことが自分自身の課題を解決へと向かわせてくれました。そうやって「わかる」ようになってきてからあることに気がつきました。それは

OEの仕事だって「コミュニケーションデザインだ」

ということです。課題を抱えたユーザーがいて、その課題を解決したい目的は何でどうやって解決するか?その本質は職種が違えど共通のものだと気がついたのは半年間走ってきての大きな学びでした。
例えばCD時代はこんなテンプレを使ってコンテンツを作成していました。

  • ユーザー理解

    • どういうユーザーか、なぜ離脱したのか、何を求めているのか これまでのコンテンツでなぜCVしなかったのか
      ※ 私が携わっていたサービスはLPから離脱した人にポップアップを表示することで集客していたのでこのような表現になっています

  • 商材・サービス理解

    • どういう価値を提供する商材・サービスか

  • プッシュの目的

    • どういう目的で配信するのか?

  • 目的を達成するためにユーザーをどういう状態にすべきか、課題は何か

  • 上記を達成するうえで必要な構成要素は何か

  • 構成(どこで質問し、どこで要素を満たすべきか逆算)

    • (どういう訴求をすればアクションする?)

今取り組んでいる業務では基本的にはこんな感じで考えています↓

  • そもそも課題って何か?

  • それをやる目的って何か?

  • 今どういう状態か

  • それに対して何をするか?

手段は違えど、考えることの本質は本当に共通です。


かつてLINEの運用をするにあたって、友だち追加してから何日後にどんなコンテンツを送ったら良いのではないか?といったカスタマージャーニーを組むことがありました。これは今の業務で例えるならば、私たちが作成したものをユーザーはどう使うか?というユーザーストーリーを立てることととてもよく似ています。
「こんな絵文字を使うとより開封したくなるのではないか」「右利きの人が多いからボタンは右側に置いた方がタップしやすいのではないか」
弊社には、このような細部にまでこだわって運用をしているメンバーがたくさんいます。これも今の業務で例えるなら「ここにわかりやすいように注釈ををつけるべきではないか」「ユーザーの動きを考えるとフローはこの順番にしたほうがいいのではないか」とユーザーがどうしたら使いやすくなるか?を考える姿勢にとてもよく現れています。
基本的な考え方のスタンスではなく、大きく流れを考える時にも、より細部のこだわりの部分にも!生かされているコミュニケーションデザインの考え方や姿勢がたくさんあると、振り返ってみて気が付かされました。

まとめ

チームの発足から半年がたち、メンバーで取り組む課題は日々高度化してきました。OEとして経験してきた場数が、解決できる課題を増やしている側面も強くなってきました。それでも問題解決の本質部分は変わらないもので、職種が違っていてもこれまでの経験が存分に生かされるものだと感じています。私はLINEの運用をして、コミュニケーションデザイナーという仕事をしていたからこそ、今持っているユーザー目線で考える思考があります。これが完全に強みにできているとはまだまだ言えない状態ではありますが、これを軸にそして強みとして語れるようなBizOpsとして力をつけていきたいと思います。
BizOpsは多様な力が必要かつ比較的新しい仕事だからこそ、新卒からいきなりなるパターンはまだ少ないと思います。多様なバックグラウンドで多様なあり方があることを社外の方との交流で知り人から学び、そして自分もその力を還元できるよう日々努力していきたいと思います。

おまけ

当時の上長が現在の部署の立ち上げメンバーとして推してくれて今があります。上長はBizOps協会代表の祖川さんと同じ会社で働いたことがあり、「祖川さんのようなポジションを担えるのではないか?」と考えてくれていたそうです。業務効率化は自分の得意かつ興味のある分野でしたが、当時はこのように職種として存在することを知らなかったしこれを仕事にできるとも思っていませんでした。BizOpsは自分にぴったりの仕事だと思っているので、人生を変えてくれたレベルのご縁だったので本当に感謝しています。コミュニティに還元できるよう来年も頑張ります💪

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