ルートの和の二乗
次の計算は、よく出てきます。
$${ \left( \sqrt{5} + \sqrt{3} \right)^{2} = 8 + 2 \sqrt{15} }$$
暗算で、できますか?
これは、ちょっとした工夫で暗算でもできるようになります。
基本的な計算方法
まずは、基本的な解き方の確認をしましょう。
この計算は、次の乗法公式を利用して計算します。
$${ (x+y)^{2}=x^{2}+2 x y+y^{2} }$$
この式に$${ x=\sqrt{5}, y=\sqrt{3} }$$を代入して、
$${ (\sqrt{5}+\sqrt{3})^{2} }$$
$${ =(\sqrt{5})^{2}+2 \times \sqrt{5} \times \sqrt{3}+(\sqrt{3})^{2} }$$
$${ =5+2 \sqrt{15}+3 }$$
$${ =8+2 \sqrt{15} }$$
と計算します。
このようにしている人が、いると思います。
ちょっとした工夫で、より楽に計算できるようになります。
おすすめの計算方法
次の方法が、おすすめです。
乗法公式で、
$${ (x+y)^{2}=x^{2}+y^{2}+2 x y }$$
と、計算の順番を変えます。
この式に$${ x=\sqrt{5}, y=\sqrt{3} }$$を代入して、
$${ (\sqrt{5}+\sqrt{3})^{2} }$$
$${ =(\sqrt{5})^{2} +(\sqrt{3})^{2}+2 \times \sqrt{5} \times \sqrt{3} }$$
$${ =5+3+2 \sqrt{15} }$$
$${ =8+2 \sqrt{15} }$$
と計算します。
この方法の利点は、有理数となる項(ルートのない項)が隣にくるので、計算しやすくなります。
さらに慣れると、
$${ (\sqrt{5}+\sqrt{3})^{2} }$$
の答えは、まずルートの中を足して、
$${5 + 3 = 8}$$
と有理数となる項を求め、
$${ (\sqrt{5}+\sqrt{3})^{2} = 8}$$
と途中まで書いてしまいます。
次に、
$${ 2 \times \sqrt{5} \times \sqrt{3} = 2\sqrt{15} }$$
を計算し、これを書き加え、
$${(\sqrt{5} + \sqrt{3})^{2} = 8 + 2\sqrt{15}}$$
で終わりです。
まとめ
今回、ルートの計算のちょっとした工夫を紹介しました。工夫内容としては、計算の順番を変えることです。最初に計算方法を習うときは、乗法公式にそのまま代入する方法でしょう。
これは、今までに習った内容を生かして計算することを教えるからです。私自身が教えるときも、最初に書いた方法を教えます。ですが慣れてきたら、今回紹介したおすすめの方法のほうが、計算しやすいと思います。計算に慣れたところで、おすすめの方法を教えます、
今回の計算で知って欲しいことは、計算の順番を変えると計算が楽になる場合があるということ、慣れればやりやすいように変えていくことです。また暗算をするときは、全ての計算が終わってから、答えを書くのではなく、分けて計算をすることです。
自分なりに考えたやりかたが正しいか悩んだら、ぜひ学校や塾の先生に質問してみてください。
これを見て参考になったかたは、試してみてください。