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二分の一成人式

 来月で僕も二十歳になる。
成人式にはオーストラリアにいるので行けない。
去年になるまで、成人式は必ず行くものだと思っていたし、二十歳の誕生日を海外で過ごすなんて想像もしていなかった。強いて言えば、大成建設の「私は今シンガポールにいます」のcmに憧れたくらいだ。しかし現実は同窓会すら誘われない悲しい事実だけが残る。どちらにせよ僕は欠席だったから構わないのだが。
 二十歳という節目に際して昔の記憶が蘇った。
小学四年生に時に書いた「二分の一成人式」での「20歳への自分へ」だ。
10歳の僕は今の自分がプロ野球選手になっていることを望んでいた。僕はあの頃の自分に向ける顔もない。しかし、海外で生活しているというと10歳の僕は満足しているのかもしれない。これは当時の僕しかわからない。
 あの頃から本気でプロ野球選手を目指していたら本当になれたのだろうか。少なくと僕はプロ野球選手になるための努力はあまりしていなかっただろう。今から10年後、30歳の自分に向けて手紙でも書こうかな。二十歳になったら考えよう。
 そう言えば昨日ドラフト会議があったな、僕の年下が僕の叶えられなかった夢を叶える年になったこと驚きを感じる。もう夢ではないと気付かされる。いつまでも夢を見ててこいいのだろうか。僕はいまだに夢を見る少年だし自分が若くありたいと思っている。

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