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公開! 新卒研修終了後に伝えたメッセージ
大人の階段を登れているか分からず震えている15x2+1歳の夜を過ごしています。
こんにちは。3-shakeの手塚です。
年の瀬も近づいてまいりましたが、皆様はいかがお過ごしでしょうか。3-shake Advent Calendar 2024での投稿順が私に回ってまいりました。
テーマ選びには悩みましたが、今回は新卒研修後に私が伝えたメッセージについてまとめさせていただきます。
このメッセージは新卒社員向けに書いたものではありますが、同時に私自身への戒めでもあります。社会人として当然の内容かもしれませんが、初心に立ち返る意味も込めて、ここに記録として残したいと思います。
それでは、以下の目次に続いて、実際にNotionにまとめて伝えた内容をご紹介いたします。
「誰も救ってくれない」、「誰も教えてくれない」のが当たり前なのがビジネスの世界
これから戦うビジネスの現場において、お客様は残酷なほどに優しくて厳しいです。
実際現場に出ると分かりますが、お客様や社内から怒鳴られたり、キツく叱られるみたいな経験をする事はほとんどないと思います。
例えば失注する際も、本当の理由は教えてくれる事なんてなく、優しく丁寧な言葉で愛想よく断られるでしょう。というか、そもそもこの人と会話しても無駄だなと思われればコミュニケーションの機会すら得られないでしょう。
実際、僕自身も意識的に自分にとって利益があるなとか、学べるなとか、伝える事によって成長するなと思う人以外とは会話すらしません。
何が悪かったかすらも含めて誰からも教えてもらえなくて当然なのがビジネスの世界です。
前提は関係ない。全員がプロである
新卒だからと言って「勉強不足で」とか、「理解が足りなくて」とかこういった事は一切通用しません。
万事万物、全てのことを理解しているのが当然であるというのがビジネスの前提であり、仮にそうでない人物が相対して出てくるのであればシンプルに失礼にあたります。
例えば、弁護士事務所に訴訟の相談に行った際に法律のことわかりません。と言われたらどう思いますか?どう感じますか?
お客様の前に立つ以上どういう前提であろうとなかろうが、プロとして立ち振る舞わなければなりません
結果が絶対。プロセスは義務。
ビジネスの世界では以下の順番で優秀さは決まります。
結果を出して、プロセスが良い人 —————→ 世の中の出来る人はこのゾーン
結果を出して、プロセスが悪い人 —————→ 外れ値。天才。
結果を出さなくて、プロセスが良い人 ———> 義務のライン
結果を出さなくて、プロセスが悪い人 ———→ 義務にすら未達
その為に必要なこと
0. セルフマネジメント能力を身につける
これからの世の中どんどんといろんな方面で「ゆるく」なり、「自由」になっていくと思います。
実際、今回の研修の中では一日の行動計画含めて制限した物事は無いと思います。
その中においては自分でモチベーション管理や習慣化、目標設定を行うことが非常に重要な「技術」となります。
これからの人生の中でプライベートも含めて様々な苦難や困難、様々なことが起きるでしょう。だからこそ、人から与えられるものではなく、自らが自らを律し、仕事に取り組んでいく事は何よりも大事になります。
1. 守破離を知る
どんな物事を取り組むに当たっても非常に大事な考え方だと思います。
守破離(しゅはり)は、日本の伝統的な学習・成長の考え方を表す概念で、
以下のように段階的に説明できます:
「守」(しゅ):
基礎を学ぶ段階です。師匠から教わった型や基本を忠実に守り、
確実に身につけることに専念します。この時期は創造性を出すことよりも、
伝統的な技や教えをそのまま受け継ぎ、徹底的に練習することが重要です。
「破」(は):
基礎が身についた後、その型や規則を理解した上で、自分なりの解釈や工夫を加える段階です。
決められた型から少しずつ離れ、応用を考えていきます。
ただし、これは基礎を完全に理解した上での創造的な挑戦であり、単なる型破りとは異なります。
「離」(り):
最終段階として、基礎と応用を完全に習得した上で、独自の新しい境地を切り開く段階です。
型から完全に離れ、自分自身の道を見出していきます。
ただし、これは基礎を忘れるということではなく、基礎があってこその創造的な展開を意味します。
2. 「傾聴力」と「主張力」を身につける
こちらについては素晴らしい記事があったので、ぜひ読んで頂ければと思います。
傾聴力と主張力―この二つは一見相反する能力のように思えますが、全く異なります。スポーツ選手の世界でも、純粋な身体能力以外に、これらの能力が差を生むという事実は、意外かもしれません。
しかし、まさにそれゆえに、これらの能力はあらゆる職種や業界において普遍的な価値を持つのだと考えられます。特に、意見を述べにくい場面や環境であればあるほど、傾聴力と主張力を発揮できるかどうかが実は重要ではないかと私は考えます。
3. 自己発見能力と自己改善能力を身につける
こちらは町田ゼルビアで監督をされている黒田さんの著書(勝ち続ける組織の作り方)からの言葉の引用です。
簡単に言うと「自己発見能力」とは、自分の弱点、ウィークポイントを人から指摘されるのではなく、
自分自身が一番理解していること、自分で発見することを意味している。
そして「自己改善能力」は、発見したウィークポイントと向き合って、改善するための努力をすることである。
たとえば、指導者から「ヘディングが弱いから、毎日一〇〇本練習しろよ」「判断が遅いから事前に周囲をもっと見ろよ」と言われているレベルでは、
もしJリーガーになれたとしても、日本代表として世界のピッチに立つことはできない。
プロの世界でトップに立ちたいならば、たとえ指導者が見ていなくても、いつの間にかウィークポイントが改善され、どんどん上手くなっていく、
それくらいの陰の努力が欲しいものだ。現に、中村俊輔しかり小野伸二しかり、天才と呼ばれている選手の大半は、
自分で考えて練習し、努力を重ね、いつの間にか改善していると聞いたことがある。
黒田剛. 勝ち続ける組織の作り方
客観的に自己を見つめ、課題を発見し、改善していく能力も、先述の傾聴力と主張力に通じるものがあります。どのような環境においても不可欠な能力だと考えられます。
何より様々な時代の変化を受けて、周囲からの指摘やフィードバックを得る機会が徐々に減少していく時代です。
この状況はある意味ではとても残酷ではありますが、だからこそ「自己発見能力」と「自己改善能力」の有無が、個人の成長と成功を大きく左右するのだと考えます。
まとめ
今期、弊事業部に配属された2名の新卒社員に上記の内容を伝えさせていただきました。
スタートアップかつ立ち上げ期のSaaSの事業部ではありますが、彼らは非常に力強く、主体的に素晴らしい活躍を見せてくれています。そして「勝手に」成長もしてくれています。
※ 私を超えると「主張」してくださった配属された心強い新卒社員もおります笑
彼らの将来がより輝かしいものとなるよう、引き続き微力ながらサポートしていきたいと考えています。
私もまだ若輩者ではありますが、現在の立場上、他者から指摘や指導を受ける機会は極めて限られています。そしてこの傾向は今後さらに強まっていくことでしょう。
そのような状況であればこそ、まとめたこれらのメッセージが一層重要になってくると考えています。これらの能力が失われ、過去の経験や成功体験のみが蓄積されていった結果、ひとりの「老害」が爆誕することになるでしょう。
本記事を書きながら一定規模の組織のトップとして、常に客観的な視点を持ち、人には厳しく、自分にはもっともっともっと厳しく臨まなければならないと痛感しています。
この年末年始は、初心に立ち返って自己を見つめ直す機会にしたいと考えています。
それでは、心お元気で。