”働きがいのある会社ランキング”と、働きたくならない日本の小売業界
ちょうど手元にフォーチュン社による今年の「100 Best Companies to Work for」(働きがいのある会社) があるので共有したい。
トップ5社以下は小売企業のみを抜き出してみた。
1:ヒルトン
2:セールスフォース
3:ウェッグマンズ
4:ワークデイ
5:キンプトンホテルズ
12:パブリックス
46:REI
85:シーツ
ウェッグマンズ、パブリックス、REI、シーツ、と今年は4社が100位以内に入賞。そしていつものことだがとくにウェッグマンズとパブリックスはランクが高く突出している。
日本で100社ランクを作るとして、小売企業の何社がランクインするか。
似たようなランキングが日本にもあるが、当然日本の小売企業は1社も入っていない。
日本の小売業界は人手不足を嘆いていて、その理由を人口減に求めているが、でも本当にそうなのだろうか。
働きたくなるような職場ではないからではないか。
立ち仕事で大変なんだよ、ということを言う人もいそうだが、ウェッグマンズも、パブリックスも、REIも、シーツも、現場は同じである。
アメリカは楽で、日本は苦しい、なんて違いはまったくない。
日本の小売業界において、中期や短期計画で”社員に投資する”という戦略を主軸に立てる小売企業は寡聞にして聞かない。
完全なる中央集権型のトップダウンで、売り場は考えずに働け、がチェーンストアだと思い込んでいるフシがある。
”無人化”、に振れていくのもそういうマインドを経営層が持っているからだろう。
でもそろそろ働きたくなるような売り場って何なんだろう、どうすればいいんだろう、というようなことを真剣に考えないと、将来がないということに気づく必要があると思っている。
”無人化”では日本の小売業界は絶対に進化しないと私はここで断言しておく。
ちなみに記事中にあるウェッグマンズの店員のコメントがすごい。
「我々から何かを奪い続けるのではなく、何かを与え続けてくれる会社のために働くのは素敵なことだ」
あなたの売場もそう言われたくないですか?