11分小説 7/18 故郷の道
実家に帰った際に身長は変わっていないのに成長したように感じるのは何故だろう、
そう考えながらかつて田んぼだった老人ホームに挟まれた脇道を通りながら男は道を歩いていた。
その道は夏は蜂がよく飛び、夜は街頭もなく暗い道なのでほとんどの人は利用しなかったがその道をなぜか故郷の楽しみとして今は欠かさず通るようにしている。
記憶があるのは6歳の時にはじめて自転車のこまを外してその道を漕いだ際にカーブで転倒し大泣きしたのを鮮明に覚えている、その際弟が日頃の行いのせいなのか大笑いしていたので後で泣かして母親に怒られたことも鮮明に覚えている。
小さい時なぜか学校でもそうだが転けている人をみるといつも笑っていて何よりも面白かった記憶があるのだが今思えば最低で何が面白いかわからないことで笑っていることが一番幸せだったということを感じられる。
故郷の道はほとんど田んぼに囲まれた一本道だったのに今や住宅地や老人ホームや筋トレ施設になってしまい少し寂しい気持ちと時代を感じている。それでもその道を通っている時は色々と思い出し、
おかえりと言ってくれている気がしていた。おかえりと言われているような道は人生でそう出会えないと思う。
今回ジャスト11分で書きました。
内容的には少し物足りないかもしれませんが皆さんの実家への帰る故郷の道はありますか?
その道は今も変わらずあり続けていますか?
自分の故郷の道は変わってはいますが一本道は変わらずにあり続けています。
ちなみに今回イラストの写真は自分の実家の最寄駅にの反対側ホームに移る通路の窓から撮った写真で、夕立が降っていてなかなか味があったので撮ってみました。
こういった形式で書いて試していこうと思うので良かったらお付き合いください。
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