思いやる心が当たり前な北東北地方。それは1万年続いた縄文文化のカタチが残る証なのかもしれない。そこからつながる文献は残っていないらしいが、南部菱刺しは250年前ごろには既にあったとされる。寒冷な土地でも育つ麻を材料に、繊維をいくつもの工程を経て糸にし、それを機にかけ平織りの布を手織り、さらにその布目をふさぐように木綿の糸で毎段縦糸を偶数数えながら刺し子していく(ちなみに奇数目すくうのが津軽こぎん刺し)。それがいつの間にかキレイな模様となって発展していく。 模様の名前もかわい