【目の前のルールを疑ってみるということ】
"Struggle"
「もがく、あがく、努力する、(…と)戦う、争う、(…に)取り組む、苦心して押し分けていく」という意味。weblio辞書より
まさに先週の私は"Struggle"の渦中にいた。
いや、一ヶ月前からずっとStruggleだったのかもしれない。
保育園が休園になり、在宅ワークと育児の二刀流の毎日。
これは、まぎれもない修行である。
「集中」という言葉の意味が分からないほどお子たちは
私の「集中したいという欲求」を出刃包丁でスコンスコンぶつ切りにする。
私が牛骨ならええ出汁が出たのかもしれないが、
残念ながら私からは脂汗と不満ばかりが滲み出てしまっていた。
子どもをウィルスから守るため。
生活を守るため。
自分の成長を守るため。
仕事があるだけありがたい。
そうは思っても毎日修行すぎた。
一ヶ月が経ってついに私は、上司やチームリーダーの前でボロ泣きしてしまった。
「子どもがいながらいかに仕事を効率的にするか」を求めてしまっていて、
私は「テンプレに頼る」「決まったマニュアル・ルール通りにする」
超絶つまらない働き方をしてしまっていたのだ。
私は、オリジナリティを出してこそ満たされる性格なのでその部分でもStruggle,もがいていたのだ。
すると、上司に
「今、大変な状況で、あなたはよくがんばってる。
仕事ができる数は減ってもいい。
でも、質を落とさないようにしよう。
テンプレートやルールに従うだけじゃあなたの知識にならない。
一個一個のルールが本当にそれでいいのかも考えていこう」
そんなことを言われてまた号泣してしまった。
その次の日、私はお休みをもらって育児に専念した。
夫が帰ってきてからは、本屋さんへ行った。
本を読んでいると、
妻でもない、オカンでもない、会社員でもない、
「私」でいられるのだ。
「読書」と書いて「じぶん との たいわ」と読んでもいいくらいだと思っている。
私は、近所のBOOK OFFへ行って好みの本やおすすめされた本を買い漁った。
本当は、『Factfullness』という本が欲しかった。店員さんにタイトルを伝えだけですぐに「ご案内します!」と案内された。
BOOK OFFでは、いつも出版社名やジャンルを伝えることが多いのですぐさま棚に案内してくれてびっくりした。
結局、その本は人気すぎて入荷してもすぐに売れてしまうんだとか。
「だから、あんなに早く案内してくださったんですね!さすがプロ!と思いました!」
家族以外と話すのが久しぶりすぎて、思ったことをストレートにぶつけすぎたからか、シャイっぽい店員のお兄さんは困惑していた。
私は、ひとしきり欲しい本をカゴに入れて、
200円の棚へ向かった。
すると、
『The Rules to Break』
という本に出会った。
吸い寄せられるように本をとった。裏を見ると、432円の値段が貼られていた。
一応レジで「これ、200円の棚にあったんですけど、間違いですよね?」と確認すると、
「・・・200円で大丈夫ですよ!」
顔を見ると、さっき私がプロと称したあの店員さんだった。
彼は、照れ臭そうにうつむいていた。
その本は、出会うべくして出会った感触があった。
「自分の頭で考えよう。
まずは、今まで教わったことすべてを疑ってみよう。
他の人が決めたルールにただただ従っていてはいけない。
従う価値があるかどうか、自分で確かめなければならない。」
まさに、あの時の自分に一番大切な言葉だった。
私は、その週末、夫に自分だけの時間をもらい、
カフェで1時間、3時間丘の上で読書をした。
晴れ渡った空の日は、夕日も美しく、富士山にも会えて最高の気分だ。
こういう時間が、足りてなかったんだと実感。
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翌週から、私は仕事に対する姿勢を変えた。
一人一人、真心を込めて丁寧に対応する。
前までは心がけていたつもりだったけど、「つもり」で終わってしまっていた。
明らかに文脈が変わった私の対応は入社する方にも届いた。
「あなたは、僕が出会ってきた人事の中でダントツ1位の丁寧で親切な対応です!」
そんな言葉をかけてもらった。
先週、Struggleしていた私の顔には大きな大きなSmileが浮かんだ。
上司にも、
「明らかにメールの文脈が変わったね。
Breakthroughしたんだね。」
と言ってもらえて、先週の涙とは違う種類の涙が出そうになった。
私はまだまだ、スタート地点にたったばかり。
来週からまた新たなスタート。
保育園も始まるし、週3くらいは預けられる。
長かった、本当に長かった。
でも、まだ安心はできない。
家族を守りながら、自分の成長も決して諦めない。
前までは、「育児しながら仕事なんて無理!」と決めつけていた固定概念をぶっ壊して、
新たな自分ルールを確立していこう。
そして、不定期にそのルールをぶっ壊しながら困難にBreakthroughしてやる。
I'm ready!