心不全療養指導士〜症例報告書き方講座 Vol.0〜【一貫性を持った記載のための全体像の理解】
心不全療養指導士を目指す方もそうでない方もこんにちは☺️
つゆかんです🐈
8月の指導士の資格申込に向けて症例報告の書き方について
ポイントやコツを発信していきたいと思います
今回は第5回、
本来であれば残りの患者背景を終わらせたいとことなんですが、
なんで患者背景やその後の情報がこんなにリッチに書く必要があるのかを
一旦まとめておこうと思いました。
これを読むことで、
患者背景から療養指導まで一貫性を持った記載の仕方、
事例の選ぶ際のコツが理解できます。
どうぞお付き合いくだいませ🐈
私は急性期病院で慢性疾患看護専門看護師を主として働いており
心リハ指導士などとして多職種の心リハチームの運営をしています
過去に症例報告が必要な専門看護師、心リハ指導士、腎リハ指導士、プライマリケア看護師などの資格取得をし
症例報告で優秀賞などをいただいた経験もあります
院内外の心不全療養指導士受験者の症例の添削をし、
今の所関わった方々は全員受かってます
いかに問題点と実践に繋げるか
報告書を確認してもらうとわかると思いますが、
報告書は以下の5+1テーマからなります
⓪ステージ(テーマ)
①患者背景
②心不全病態
③心不全治療
④セルフケアの状況
⑤療養指導
そして、そのうち⑤療養指導は以下の4点
▶︎問題点☆
▶︎実際☆
▶︎結果
▶︎指導の評価・今後の課題
ポイントは報告書を書くあなたが
「患者が療養上どんな問題点を持ち、どんな実践をしたか」
報告書で一番重要なのがココです
まとめると、
①〜④の情報をもとに患者とその生活の全体像を捉えます
どのステージにいるか(⓪)によって支援の方向性がありますので
そこに向かうような⑤▶︎問題点を導きます
ついカルテから情報や実践をそのまま書いてしまいがちですが、
指導士に重要なのは実践内容とその思考過程の言語化、
そして同職種、他職種への教育も含みます
心不全ステージに合わせた療養指導のために
どんな情報をもとに検討したのかを説明できてこそ、です
これが報告書のある意味であることを理解してください。
事例の選び方
報告書を書くにあたっては、
⑴実際に実践した事例、
または、
⑵自施設内のカルテ内容をもとに記載
いずれのどちらかになると思います
どちらの方法であってもやることは同じで
①〜④の情報をもとに⑤▶︎問題点を導くのは一緒です
余談ですが、
よく自分が受け持った患者で書けそうな人がいないと相談をもらいますが
自分で受け持った人だと書きやすいだけで
報告書の記載は問題なくできます
受け持ったことのない事例の場合、
足りない情報が多い、患者の思いが見えないといった感想を持つと思います
そりゃ自分じゃない人がメインで見てればそうなります
見る人が違えばそうなるのは必然です
不足した情報や実践は⑤の評価や課題で記載すればいいので、
カルテに浮かぶリアルな実践内容が
「自分の検討した問題点に対して効果的だったかどうか」
「患者にどんな成果があったか、なかったか」
という結果があれば最後の評価は可能です
決していい事例を書くことが大切なのではなく、
指導士として、アセスメントでき、問題点を導き、評価ができるかが大事ですので、
事例はなんでもいいのです
むしろ評価するという点では、
反省のある事例の方が書きやすいですよ
⑤療養指導【問題点】のポイント
繰り返しになりますが、
この報告書で一番大事なのは「問題点」です
(本番の実践はプロセス全部が大事です)
ポイントは、
・⓪ステージ(テーマ)にあった支援の方向性とズレがないか
・①〜④の情報をもとに導かれている(一貫性があるか)
ステージごとの支援の方向性については
以前のnoteを参考にしてみてください
一貫性を保つために注意してほしい点は、
・ステージにおける支援の方向性と問題点、結果を合っているか
・⑤療養指導で、①〜④で記載のない情報が急に出てきてないか(ヨクアル‼︎)
・主語が誰かわからない(患者?家族?記載者?他の職種?)
この3点は報告書の添削で
めちゃくちゃ気になる点なので
事例を選び方向性を考える時、
提出前の最終チェックなどで見てみてください!
まとめ
・ステージ(報告書テーマ)は⑤療養指導の方向性の指標
・報告書の①〜④の情報は⑤の記載のために使う
・うまくいった事例より、反省のある事例の方が⑤は書きやすい
⑤療養指導の実際は、本当に行ったこと、カルテに記載のある内容を偽りなく記載し、
アセスメントして導いた問題点に対して、
実際の指導によって
どこまで解決したかを結果として記載します
そして、指導の評価・今後の課題には、
問題点のアセスメントや実際での工夫などの良かった点に加え、
指導が行き届かなかったことやその理由、課題を記載します
最後まで読んでいただきありがとうございます
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〜つゆかん🐈〜
https://twitter.com/tsuyukan56