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詩とか歌

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2020年2月の記事一覧

大切な人の目が見えなくなったら

駅で寄り添って歩く夫婦を見かけた。
白杖をついていたのは男性で、奥さんは彼の左からそっと腕を持っていた。

ふと、自分の大切な人の目が見えなくなったら私はどうするかなと思った。

最初はね、戸惑ってしまうと思うの。
切なくなってしまうと思う。
切なくならないわけがない。

見つめ合えないのが辛くなると思う、
美味しいものを食べて「美味しい」と言って、幸せな顔をしている私を見ていて欲しいと思ってしま

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黒い海

夢を見た。

黒い海を眺めていた。
一人で暗い砂浜にいるのは怖かった。
後ろに人がいる気配がしては振り返った。
レジャーシートも何も持たず砂の上に座り、打ち上げられた海藻を眺めた。
砂に打ち上げられた時にお前は死んだの?

黒い海が目の前に居た。
両手を大きく横に広げて私を抱きしめてくれそうだった。
吸って吐いてを繰り返す息遣いが心地良くて、海が息を吸う度にその胸に飛び込みたくなった。

海は怖い

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C Fもどき G D?かな?


夜に寂しくなってよ

深く沈むダブルベッドでギターを握る
軽く鮮やかに鳴る音に体を揺らしながら
歌う歌に馴染ます気持ち

呼ばれて醒める昼の夢
ふとあなたを思うと夢を見てしまう
ほんの数秒の短いあいだ

すれ違う人や歩いた道は頭の片隅にもなくて
気がついたらここは寝るところ

夜に寂しくなってよ
私だけじゃ悲しいよ
あなたはしっかりしてるから
今をちゃんと生きているから
一日があっというまかな

淡く光るキッチンで卵を

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