ラブ・ホテル
俺は家を持たない
色街の遊牧民
もしくは品のあるジゴロ
転々、転々と
宿とこころを移り変え
もうどこにも家がない
帰る場所など作らずに
彷徨うこころが夜を越す
今夜のあてはどうしましょ
足しにもならない酒煽り
故郷を想うこころを鎮め
どうにか誤魔化しお会計
当てなく色街を通り過ぎ
娼婦の面を拝みつつ
あゝ行き着くはラブ・ホテル
ここには全部のものがあり
俺は今日も弄ぶ
今夜こそお前を抱けたなら
男は呟き慰める
お前もそろそろその気だろう?
女は賢い生きもんだ
そう、ここは知る人ぞ知る
ラブ・ホテル
お前を呼んで朽ち果てる
そんな未来が見えている
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