【MTGA】黒単ハンデス(2022/9スタンダード ミシック到達)
MTG配信Youtubeチャンネル「アグロスペース」のプレイヤーTim Sakamotoです。今月は久しぶりにMTGアリーナにてミシックへ到達しましたのでデッキを紹介させていただきます。
デッキ
22 沼 (DMU) 268
3 強迫 (M21) 96
1 進化した潜伏工作員 (DMU) 93
2 踊り食い (MID) 99
1 不憫な悲哀の行進 (NEO) 111
2 冥府の掌握 (MID) 107
3 食肉鉤虐殺事件 (MID) 112
3 しつこい負け犬 (SNC) 97
2 窃取 (DMU) 102
3 ヴェールのリリアナ (DMU) 97
3 墓地の侵入者 (MID) 104
2 黙示録、シェオルドレッド (DMU) 107
2 不笑のソリン (VOW) 131
4 絶望招来 (NEO) 101
1 セレスタス (MID) 252
1 見捨てられたぬかるみ、竹沼 (NEO) 278
1 道路脇の聖遺 (NEO) 272
2 教団の徴集兵 (DMU) 88
1 無孤勢団の霊裂機 (NEO) 113
1 ヘンリカ・ダムナティ (VOW) 119
「団結のドミナリア」のリリースに伴って、スタンダードで使用できるカードのローテーションが実施され、9月以降のMTGアリーナでは「イニストラード:真夜中の狩り」以降のカードのみで遊べるようになりました。したがって、これまで猛威を奮っていたようなカードが消え、新しくリリースされたパワーカードが覇権を握り始めようとしております。
御存知の通り、団結のドミナリアでは黒のカードがかなり強化されました。その影響で「スタンダードBO1の75%以上が黒を含むデッキ」という時代になりつつございます。下の画像は9/18のデータですが、これより前は黒単色デッキの使用率が35%を超えておりました。
注目カードは「ヴェールのリリアナ」と「黙示録シェオルドレッド」です。それに加えて、これまでも黒デッキでは必ずと言っていいほど採用されていたパワーカードである「しつこい負け犬」「墓地の侵入者」「絶望招来」「食肉鈎虐殺事件」も同様に「マナカーブを損なうこと無く」使用できますので、圧倒的な盤石性を持つことになりました。
特に言われるのが「ヴェールのリリアナ」と「食肉鈎虐殺事件」であり、これによりクリーチャーデッキは横(クリーチャーを並べる)にも縦(クリーチャーを育てる)にも展開しにくくなりました。もちろん弱点がないわけではないですが、単色特有の土地事故が少ない点などを考慮すると、BO1のランク戦などでは、安定してデッキを回すことができるようになります。
しかし、既にいくつか大会なども開催されており、黒に対する対策などもたくさん検討されていますので「工夫無くデッキレシピをコピーしても、勝てるわけではない」という状況になっております。それに現在では、黒同士でも対策が循環しており、アグロ型や、コントロール型など、様々なデッキが検討されております。
さて、今回私が使用したデッキは "手札を除去する" 通称「ハンデス(Hand Destructionの略)」をたくさん仕込みました。特に「相手の手札を見て、カードを指定する」カードを「ピーピングハンデス」と呼びます。「強迫」「窃取」が相当します。これに加えて「ヴェールのリリアナ」も相手の手札を落とすことができます。この操作によって、対策をしなければならないカードを除去しながら、安全にプレイを進めよう、という戦略になります。
黒単色デッキを使用する場合、そして今の環境の場合、除去しないといけないカードは限られております。主に「リリアナ」や「放浪皇」など強力なPW、「食肉鈎虐殺事件」や「神聖なる憑依」「鏡割りの寓話」などのエンチャントです。黒デッキの場合はクリーチャー除去が得意ですので、主にクリーチャー以外をターゲットにします。特にクリーチャーを除去する場合は墓地を利用されることに注意をはらい、墓地の侵入者で墓地のカードを除去できるように心がけます。
それでは戦績を紹介します。
22戦14勝の勝率64%とまずまずの戦績でした。マッチアップも黒とよくあたっており、負け越しております。ちなみにこの22戦もほとんどが後攻であり、黒同士の戦いになった場合、先攻が3ターン目に場を作りきってしまうことになります。後攻で初手のハンドにハンデスが来ていないと負けというわかりやすい結果でした。
それ以外にはほとんど勝ち越していると思われます。ハンデスはアグロでもコントロールでも刺さりますので、特に苦手デッキなどは感じられませんでした。一点、ズアーデッキ(下の画像の一番下の白青黒)は奇襲性が高く、あっという間に敗戦してしまいました。この辺を対策していきたいところです。
さて、今後のスタン、及び黒はどのように変化していくでしょうか。
おそらく黒単色デッキの基本軸は殆ど変わらないでしょう。それほど空きの無い構成だと思います。変わるとすれば1マナ帯、除去、4マナ帯にすこし可能性があるでしょうか。ヴェールのリリアナは使用できなくなるまで中心に居続けるでしょうし、それを使うなら墓地の侵入者は欠かせません。更に絶望招来のアドバンテージは替えられるものがございません。負け犬も上位互換が来ない限りは使われるでしょう。というのも、このマナカーブと構成自体は私も以前のスタンダード時代から使用しており、安定していたからです。
今後のスタンも、今回の黒の躍進と同様、ちょっとしたパワーカードの出現でガラリと変わる可能性は高いです。特に白と青が、既にベースが整いつつございますので、このあたりから変化していくでしょう。と言いつつも、既に大会で戦果を残しているのが白青黒のエスパーカラーですので、この線は引き続き続くと思われます。
というわけで、以上でございます。また引き続きアリーナで楽しんでいきましょう。今後ともアグロスペースをよろしくお願いします。