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ラグビーが教えてくれたこと5

【仲間と苦労して下馬評を覆して勝った時の感動は最高】

めちゃ普通のこと言ってますよね。めっちゃ。

それでもやっぱり自分はラグビーを通してこういう経験をしてきたからこそ、ラグビーから教わった大切なことの1つとしてあげられます。

これまでラグビーを通してたくさんの感動経験をさせてもらってきていますが、自分がこの言葉を聞いて強く連想する経験が僕には2回あります。

ひとつは慶應大学4年生の時の早慶戦に勝った時のこと

もうひとつは、日野レッドドルフィンズで2部リーグからの入れ替え戦でトップリーグへ昇格した時のこと

です。

今回はそれらを紹介させていただいてから、僕の思う「感動について」、考察してみます。

1:早慶戦

社会人になってから早稲田の人と話して、慶應の人が思う早慶戦と早稲田の人が思う早慶戦ってちょっと違うんだなぁと思いましたが、

慶應にとっての早慶戦は、ただの伝統の一戦ではなく、慶應のラグビー部員にとっての、
もう本当に夢の舞台。

満員の秩父宮で、永遠のライバル・早稲田と戦う、こんなこと言っちゃダメだと思うんですが、他のどのリーグ戦よりも特別感があるんですね。

(社会人になってから早稲田の人と話したら、早稲田には早明戦という、これまた伝統的な明治大学との試合があるため、早慶戦に対しては慶應ほどの熱い思いを感じられず、ちょっとショックでした泣

そんな試合が毎年11月23日にあります。

僕が4年生になるまでの10年間は一度も勝てていなかったり、そこまでに1敗している慶應に対し早稲田は全勝、ユース年代の日本代表メンバーを多く有していることもあり、下馬評は圧倒的に早稲田だったのですが、

学生最後の早慶戦で、10―8で10年ぶりに勝つことができました

その後ラグビーを続けている自分からしたら、レベルの高さとかでいうと社会人の方が圧倒的に高いのは間違いないのですが、レベルなんか関係なく、仲間と思いをこめて過ごした日々が報われたあの瞬間は今でも忘れることのない、僕のラグビー人生における大事な1ページになっています。
これはきっと毎年勝っている相手であったら、ここまで自分の中で特別なものになっていなかったと思います。仲間と一緒に苦労してきたから、慶應の歴史的にも長く負け続けていたから、そして相手が王者・早稲田だったからこその、感動だったのだと思います。
その結果、はい、最高でした

ちなみに、僕らが卒業してから10年経ちますが、あれからまだ勝てておらず、この20年で唯一勝った試合が2点差って、ホントに運良く、良い代にいさせてもらったなとつくづく思います。

2:入替戦

2つ目はこちら。

これは2018年1月のことです。

前所属のNECグリーンロケッツ(トップリーグ所属)から2部リーグの日野レッドドルフィンズ(当時:日野自動車レッドドルフィンズ)に移籍した1年目のことです。

移籍したその年は、日野は2部リーグに所属していたので、もう全てはトップリーグ昇格のために、といった毎日をチーム全員が過ごしていました
自分としても、トップリーグから1つ下のリーグに移籍して、日野のチャレンジとその先の未来に自分の思いを乗せて戦ったシーズンであったため、チームの目標をここまで明確に自分事として捉えて過ごしたシーズンは社会人になってなかったかなと思います。

それだけ強い思いを持ってチームの目標のために過ごした1年だったので、入れ替え戦で20−17で勝った時にはホントに涙が止まらないほどの感動に包まれました。
スタジアムはガラガラだったし、たかだかトップリーグの入替戦だと人は言うかもしれないけど、そこまでに仲間達と苦労してきた時間があったから、一度もトップリーグに上がったことのなかった歴史があったからこその感動だったんだと思います。

はい、これも最高でした。


この2つの経験から思うこと

仲間と苦労してかけてきた時間と、そのチームにとってのそのチャレンジの難しさってのが、最高の感動を生み出す大事な要素なのかなと感じます。

つまり、そのチャレンジ単体の規模感やレベルの高さっていうのは関係ないのかなと。

たぶん、ラグビー以外でも、どんな業界で勤めていようと、上には上がいると思います。

それが上であればあるほど最高の感動を生み出し幸せになれるかというと、それは違うと思うんですね。

大企業に入りたてで、いきなり配属された部署が大きな案件で成果を出したとしても、そこでの同僚と苦労した時間が短ければ、その感動はそんなに大きいものではないですよね。

逆に、小さい企業でも、長く仲間と苦楽を共にして歴史を塗り替えるような成果を出した時ってのは、それが世の中を大きく変えるようなものじゃなかったとしても、最高の感動を生み出すと思います。

要するに、誰でも、どこにいても、最高の感動を経験することができるんだということですね。

はい、それが、

たとえレベルの高いトップリーグで長く戦っていても、日本代表を経験したとしても
自分にとっては大学のリーグ戦の1試合や、2部からの入替戦の感動が際立っていると思える

僕の「感動について」考えるところです。

ということで、そんな感動を求めて、これからも汗水流して生きていきたいと思います。

【仲間と苦労して下馬評を覆して勝った時の感動は最高】

普通のことに聞こえるようなことも、深く考えてみると面白い発見があったりするもんですね。

そんな話です。

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