マインドセットを理解して心を磨く
本日は『マインドセット』についてお話をしていきたいと思います。マインドセットという言葉は聞いたことはありましたが、詳しいことが分からなかったので、『マインドセット』の意味と種類ついて調べてみました。
『マインドセット』とは、これまでの経験値や教育観、そして生まれた世代の背景など先天的な性質から形成される物事の見方や考え方を指す言葉である。
そして、信念や心構え、価値観、判断基準、あるいは暗黙の了解や無意識の思い込み、陥りやすい思考回路といったものもこれに含まれるそうです。
また、『マインドセット』とは、これまでの経験や教育、先入観から作られる思考パターン、固定化された考え方のことであり、簡単にいうと「無意識の思考のクセ・思い込み」になります。
つまり、『マインドセット』とは、自然体で振る舞う無意識の状態であり、自分自身の思考傾向を表現するものと考えます。
成長マインドセットと固定マインドセット
その中に、マインドセットの提唱者の一人であるスタンフォード大学キャロル・S・ドゥエック教授によればマインドセットとは「成長型」と「固定型」の2種類に大別されると述べています。
成長マインドセット(グロースマインドセット)は「自分の能力は努力次第で成長させることができる」という考え方であり、固定マインドセット(フィックストマインドセット)とは「能力はもともと決められており変わらない」という考え方です。
自身のマインドセットを理解する
マインドセットを理解するには、まず自分自身のマインドセットの傾向を分かることが必要と思います。
ドゥエック氏の実験によると、成長型、固定型マインドセットの違いが顕著に表れるのはミスを犯した時、成長マインドセットの人は、ミスをしても事実を受け止め問題解決に取り組みます。しかし、固定マインドセットの人はミスから目をそらし、自己防衛する傾向があると言われています。
では、これをバスケットボールのある部分で例えると、自分のパスを受ける側がキャッチできずにターンオーバーになった時、パスをした人は『おい!取れよ』という人がいます。
確かに、受ける側がボールを取れば問題はなかったことですが、パスを出した人は『自分は全く悪くない』と考えて、ボールをキャッチ出来なかった側が全て悪いという考え方をする人は固定マインドセットになると思います。
また、試合に負けて自分自身のプレイは良かったが、他の選手のシュートが入らなかったから負けたと考え、自身のプレイを振り返らない選手などがいますが、これも同様です。
もちろん強気にプレイする事は大切な事ですが、チームメイトがいるからこそ試合が成り立っていることや相手チームやライバルがいて自分も努力できていると理解できるのであれば成長マインドセットになっていると思います。
では、私がこれまでに経験してきことや教育的な面からマインドセットのお話をさせて頂くと以下のような結論になります。
①素直な心を持つこと
「練習ハ不可能ヲ可能ニスル」
「弟子が準備出来た時に師は現われる」
「素直になった時は全てのことが師になる。素直でない時はどんな素晴らしい師でも耳はかたむけない」
皆さん、練習は何のためにするのでしょうか?
これは、できない部分をできるようにするためです。1つのプレイをより確実なものにするためのものでもあり、決して自己満足のために練習するものではないと考えます。
そのような考え方であれば向上心も生まれてきませんし、人の成長は止まったままと考えます。
また、練習は人にアピールするためのものでもありません。自分が取り組んでいる練習内容が何のためのものかもわからず、とにかく皆と同じことさえやっていればいいという考え方や何も意識せずに言われたことのみをなんとなく熟す、あるいは、いかにしてバレないように手を抜くかなどと考えているうちは、練習を義務としか感じていないので、プレイの幅が伸びる事はないでしょう。
練習で求めるものは「パーフェクト(完璧)」です。
そして、素直な心で練習をすることです。
②正しい努力をする
「いつか来る、その日のために準備したものだけにチャンスは訪ずれる!」
実力と練習量は別物であり、結果が評価になるものです。もちろん、それまでの過程も大切なことだと思いますが、何時間も練習をすれば良いということでもありません。
『実力がある選手は努力しない』だからこそ『俺は練習量で勝負するんだ』という人もいますが、結果を出せなければ、それまでの蓄積は何の意味もありません。
試合に勝利するためや試合に出場するための最大限の努力をすることが大切と思いますが、練習のための練習になってはいけません。
もちろん練習の量を多くする事は、なりたい自分になりやすくはなるでしょう。しかし、練習の質も重要です。
正しい努力をして『なりたい自分になるため』にやることです。
③チーム内で最も信頼される選手になる
信頼を得るためには、特に試合に出場する選手達は同じポジションでレギュラーを争ってきた選手よりも努力をしなければならないと考えます。
『アイツはレギュラーだから特別』と言わせるチーム組織はどうなんでしょう。また、そう言われる選手は自分に甘えているだけで、チーム内で信頼を得ているとは思えません。誰よりも努力し、選手一人一人と向き合い心を寄り添うからこそ信頼されると考えます。
④克己心
己を知り、己の弱点を克服し、己のスタイルに磨きをかける
メジャーリーガーだったイチロー選手は、高校3年間、一日も休まず寝る前に10分間の素振りを続けたそうです。もちろん、時にはサボりたい日もあったと思います。しかし、そういう自分の心と戦うことで克己心を養い、自分を信じていられる原動力は、自分の心の中の魔物と戦い続けたあの3年間であると言われています。
対戦相手を分析することも重要ですし、客観的な数値から分析することも一つの方法です。自分という選手はどのような選手なのか、強み弱みを自己分析して、正しい努力で練習を真剣に取り組むこと。その真剣な取り組みが全てを動かす原動力になる事は間違いありません。
以上、私の教育的な面からのマインドセットを紹介しました。しかし、マインドセットとは、読めば読むほど奥深いものがありますね。自分自身を振り返る良いきっかけとなりました。
※写真は母校のキャンパスと西日本大会で母校と対戦した思い出の写真です。
次回は、何を書こうか迷走中です笑
引用文献
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?