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「SUMMER SONIC 2024」2日間で観た計14アクトの現場レポートをまとめました。

【8/17(土)18(日) 「SUMMER SONIC 2024」 @ ZOZOマリンスタジアム&幕張メッセ】

今年も、最高な2日間でした。今の日本で、サマソニでしか観ることができないアーティストたちが一堂に並んだタイムテーブルは本当に壮観。今回も早い段階でソールドアウトとなった事実が、日本、また、アジア各国の音楽ファンがサマソニに寄せる期待の大きさを如実に物語っていたように思います。

まず、かつてないほどに円安が加速する中で、今年もたくさんの海外アーティストをブッキングしてくれたサマソニに感謝の気持ちでいっぱいです。6月に公開されたRolling Stone Japanの記事(フジロック×サマソニ社長対談 運営トップが赤裸々に語る2大フェスの「今」)の中で、クリエイティブマン代表・清水直樹氏は、昨今の円安の流れを踏まえつつ、「MARINE、MOUNTAIN 、SONICという3つのメインステージは、洋楽比率が50%以下にならないようにしています。そこが今はギリギリのラインかなと。」と語っていました。海外アーティストの招聘においては、円安以外にも様々な困難や苦労があると想像します。そのような中で、今年も最高の2日間を実現してくれた運営の皆さんに最大限のリスペクトを表します。間違いなくサマソニは、多くの参加者にとって、海の向こうのアーティストや音楽と出会い、興味や関心を深める大切なきっかけの場になっていると思います。

また、今年のサマソニについて何よりも特筆すべきは、MåneskinとBring Me the Horizonをヘッドライナーとして迎えたことです。この2組がサマソニのヘッドライナーを担うのは、今年が初めて。近年、日本のリスナーとの信頼関係を深め続けてきた2組が、今年の夏、満を持してサマソニのヘッドライナーを担うことが発表された時は、思わず胸が高鳴りました。先ほどの対談によれば、当初は、片方のヘッドライナーをTravis Scott、もう片方をMåneskinとBring Me the Horizonのダブルヘッドライナー体制とする構想があったとのことで、それが叶わなかなったことは残念ではありますが、結果として、2024年という今の時代にふさわしい、何より、サマソニが新しいフェーズに突入することを高らかに告げるヘッドライナー2組になったと思います。そしてもちろん、当日の2組のステージが本当に素晴らしかった。MåneskinとBring Me the Horizonがヘッドライナーを担った今年のサマソニは、後年、一つの時代の転換点として振り返られていくと思います。

ヘッドライナーだけではなく、2024年のグローバルの音楽シーンの流れをビビットに、かつ、大胆に反映した全体のラインナップにも大きな反響がありました。サマソニは、10年以上前から、スピーディー、かつ、柔軟な姿勢で、国内外のアイドルやボーイズグループ&ガールズグループを積極的にブッキングしてきましたが、今年は例年以上にその方向性を突き詰めた多彩で多様なラインナップが実現。何よりも象徴的だったのが、今年からMARINE STAGEのアリーナに花道が新設されたことです。僕がMARINE STAGEで観たアーティストの多くは、さっそくこの花道をフル活用していました。まさに、サマソニの歴史に新しい光景が刻まれた2日間になったと思います。来年以降、MARINE STAGEに立つアーティストにとっては、この花道をいかに使いこなすかがサマソニを制する鍵の一つとなりそうです。

今回、僕はこのように各アクトを周りました。

8/17(土)
Number_i→SUPER BEAVER→adieu→OneRepublic→星野源→Måneskin

8/18(日)
WESTꓸ→Lovejoy→Henry Moodie→Yves Tumor→Tele→TOMOO→Nulbarich(前半のみ)→Bring Me the Horizon

この記事では、2日間を通して、僕が各アクトを観た直後にX(Twitter)に投稿した現場レポートをまとめてお届けします。本当は140字に収まり切らないくらい書きたいことがたくさんあり、後から加筆することも考えたのですが、現場の臨場感を大切にしたいのでそのまま載せます。もし、気になったアーティストがいたら、レポートと一緒に掲載しているYouTubeもチェックして頂けたら嬉しいです。



8/17(土)

●Number_i

終盤の”GOAT”で、今年から新設された花道を3人が鮮やかに駆け抜けるシーンが忘れられない。サマソニの歴史に、新しい《時代》の到来を宣誓する渾身のアクト。立ち会えて本当に嬉しかったし、これからも次々とフェスに挑み続けてほしい。


●SUPER BEAVER

彼らを初めて観る観客が多そうな雰囲気だったけど、「少なくとも敵ではないです」と断りを入れつつ、圧巻の地力で一気にホーム戦へと持ち込んでみせた。今回も、ハイライトを担ったのは”切望”と”小さな革命”の2曲。痺れました。


●adieu

初のフェス出演、超満員! 後半、炎天下のBEACH STAGEに涼しい風が吹く瞬間が何度もあり、萌歌さんの清廉な歌声と相まってとても心地よかった。”夏の限り”(提供:柴田聡子!)の《前を向けば海》という歌詞、このステージにぴったりすぎた。


●OneRepublic

”I Ain't Worried”(トップガン マーヴェリック!)、”Nobody”(怪獣8号!)、テダーが手掛けた超ヒット曲カバーメドレーなどを経て、”Counting Stars”から圧巻のクライマックスへ。歌もサウンドも規格外のスケール、すごすぎ!


●星野源

8年ぶりのMARINE STAGE。次々と送り届けられる渾身のポップアンセム。特に”ドラえもん”、”恋”、”Week End”の3連打、本当に最高だった。多様な観客が集うサマソニで、それぞれの観客が思い思いに身体を動かして楽しむ光景、とても美しかった。


●Måneskin

真夏の夜のスタジアム、月光に照らされた4人が展開する超絶怒涛のロックアクト。超満員のスタジアムを満たす興奮、高揚、一体感。完全無欠のヘッドライナー公演でした。3度目の来日公演にして、3度目の「伝説」。ロックの未来は明るい!


8/18(日)

●WESTꓸ

2度目のサマソニ。重岡大毅が「どっちかっていうと胸焼けするタイプのアイドルです!」と叫んでいたように、今年も最高に熱かった。”つばさ”、”ハート”(作詞作曲は、昨日同じステージに立ったSUPER BEAVER・柳沢亮太!)の2曲、特に痺れました。


●Lovejoy

特に痺れたのが、終盤の”Portrait of a Blank Slate”。艶やかな色気を帯びたボーカルと、果敢にエッジを攻め込み続けるギターとベース。まさに、UKロックの真髄を凝縮したような濃厚なステージング。いつかまた来日してくれら必ず観たい!


●Henry Moodie

まだまだ若いのにポップスターとしての貫禄が本当にすごい。何より、全ての曲のクオリティが抜群に高い。新曲”right person, wrong time”も最高でした。ラストは”beat up car”、”pick up the phone”、”drunk text”で万感の終幕!


●Yves Tumor

昨年フジロックで話題になっていたので、すごく楽しみにしていました。終始、容赦のない凄まじい轟音。体感としては、もはやシューゲイザーに近い。当たり前っちゃ当たり前なのですが、音源とライブで大きく印象が変わる。圧巻でした。


●Tele

終始、凄まじい気迫と熱量。これまで何回もライブを観てきたけど、今回も、いや、いつも以上に全身全霊だった。初めて観た人を含め、力強く巻き込み、優しく包み込む彼の逞しい姿を見て、6月の武道館は一つの通過点に過ぎないのだと改めて思った。


●TOMOO

意外にも、夏フェス初出演! カラフルなポップチューンの数々はどれもライブで非常によく映えるし、一方、渾身のバラード”Cinderella”は思わず息を呑む名演だった。ラストは”Super Ball”。完全に新たなライブアンセムになっていて驚いた。


●Nulbarich(前半のみ)

年内をもって活動を休止するので、このタイミングで観れて本当によかった。最後まで観たかったけど、”Lucky”(ポケモンの「あのメロディ」をフィーチャー!)(背景の演出がかわいい!)を観て次のステージへ移動しました。


●Bring Me the Horizon

AURORA、BABYMETALとの共演が実現。その後も、次々と熱狂のピークを更新し続ける超絶怒涛の展開。圧巻。壮絶な轟音の余韻が、いつまでも消えない。「BMTH JUST ROCKED MY WORLD」最高のステージをありがとう.....!




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松本 侃士
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