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ある孫の日記 その14
13時頃に祖母の家についた。卵焼きに味噌汁に魚に煮物にご飯、お昼を準備して待っててくれた。煮物は高野豆腐だけじゃなくてウィンナーまで入っていてわたし喜ぶ。ごはんをたべながら「どこそこの取材はどうだった?」「ああ、そこは延期で再度日程調整してるよ」とか「石破さんはいつ辞めることになるかね?」とか「(わたしの子の名前)は歩くの?」「もう走るよ」とかぽろぽろ喋る。先に食べ終わって、なんだか眠くて、畳の部屋で寝転ぶ、そして、どんよりな身体を起こして仕事を進める。今日はなんだか周囲との膜が強めに張っててぼーっとする。終わってないこと山積みだけれど一区切りしたことにして、リビングに戻る。
祖母は、今日もってきた本を前のめりに、ぐっとその世界のイメージに浸るように読んでいた、気がする。向坂くじらさんの「いなくなくならなくならないで」。祖母の隣に座ると、それに気づいた祖母は「おもしろいね!これ!!!」と嬉々としていた。そのあとも、嬉々と読み続け、わたしは隣で仕事をしたり、写真を撮ったり、お茶をのんだり。多少おしゃべりはしたけれど、祖母が本を読む姿や気配がこちらもうれしくて基本はそれぞれ過ごした。日が暮れてきて、そろそろ帰るねと伝えると、「え、もうこんな時間、ずっと読んでた」と大きめに笑っていた。
移動して、自宅に帰って、ひと段落ついたとき祖母からのメッセージ。「読み終えたけど最後なにがなんだかわからん。わからん、難しいね」。ふふふ。(2024年10月11日)
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