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たんぽぽの綿毛は、 飛べない?
画像:4月上旬に採取したタンポポの綿毛。飛び去る前に蒐集。
*オーキシン(英: auxin):主に植物の成長(伸長成長)を促す作用を持つ植物ホルモンの一群。>>植物のつるがものに巻きつくのは、オーキシンの働きによる、ことが知られている。
・たんぽぽの綿毛は飛ぶ前に摘み取ると、綿毛は飛べないケースがある。
もともと、たんぽぽの綿毛が飛ぶのは、種子を広範囲に拡散させるための自然なメカニズムだ。
最初、タンポポの花床が水平になっており、果実(綿毛)同士は込み合っている(まとまっている)。
オーキシンが作用すると、綿毛の根元に「離層」が形成され、花床が凸型・山型になっていく。それに連れて、果実同士は自然と離れ、揺れやすくなる。花床がまぁるくなり、綿毛もまぁるくなると、果実・綿毛が飛びやすくなる。そこに自然の風がそよげば、飛んでいく。子供の息でも簡単に飛んでいく。
ところが、タンポポの綿毛が丸くなったところで、飛ぶ前に採取しておくと、オーキシンがそれ以上は作用せず、「離層」が完全には形成されない。そのため、花床と果実が密着したままになり、綿毛は、長い間、付いたままの状態が続く。タンポポの果実は、冠毛(萼が羽毛状になったもの)が開いても、飛ぶことはない。