習作:ブラウニーの泪
*1893年シカゴ万国博覧会で、ブラウニーが初めて紹介された、という。
1861年、南と北に分かれて、奴隷制度を巡って、戦争がありました。
Jhonはピッツバーグ(アメリカの北部の州)にいたので、北軍に志願しました。もとより、奴隷制度には心よく思っていませんでした。Jhonはママに告げました。
ママは一瞬顔を曇らせました。心配でした。でも、ママはJhonの顔を見て送り出す決心をしました。
出発の日に、ママはシンプルなチョコだけのブラウニーを作り、紙に包んでJhonに持たせて、送り出しました。Jhonの少し影を持った笑顔が心に残ります。
Jhonの部隊はアパラチアン山脈を越えて、ペンシルバニア州の南、メリーランド州に近いゲティスバーグで、北軍と南軍は対峙します。1863年7月1日から3日にかけて行われました。南北戦争の重要な戦いでした。※ここでは、南軍の勝利。
北軍は勢い盛んな南軍に挑んでいきます。戦争は激烈を極め、Jhonは弾に当たり、倒れます。陣形は移動し、Jhonの回りには数人の兵士が倒れています。兵士たちの回りの空は広がり、戦争があるようには思えません。
Jhonにはまだ息があります。青い空の下で、やっとの思いで、Jhonはポケットからママが作った「ブラウニー」を取り出します。もうすっかり乾燥しています。形も崩れてしまっています。
Johnはブラウニーを包んだ紙から取り出し、震える手で口に運びます。一口噛むとき、チョコレートの香りと母のぬくもりが伝わってきます。2度目を噛み、3度目を途中までしか噛むことはできず、Johnは力を失い、両手は横に沿い、銃は・・
Jhonの目が閉じられました。自然と一筋の泪が耳に向かって伝わっていきます。
上には青い空が広がり、白い雲が流れていきます。
*ここはどこ。ペンシルバニア州ゲティスバーグ国立墓地。